多様体論
微分可能な「局所的にユークリッド空間とみなせる曲がった空間」を扱う学問であることを強調する。
想定読者: 大学生(理系・数学科)
目次
- 第 1 章微分可能多様体の定義無料局所的にユークリッド空間と同一視できる空間で微分を語るために、チャート・座標変換・極大アトラスを厳密に導入する。球面・実射影空間・トーラスのアトラスを具体的に構成し、多様体上の C^k 級関数と多様体間の C^k 級写像までを定義する。
- 第 2 章接ベクトル空間と接バンドル無料多様体上の接ベクトル空間を、曲線の同値類・座標成分の変換則・導分という三つの流儀で構成し、Hadamard の補題を用いて三者が自然に同型であることを証明する。さらに写像の微分と連鎖律、接バンドルが 2n 次元多様体になることまで示す。
- 第 3 章ベクトル場と微分形式本ベクトル場を接バンドルの切断として定義し、余接バンドルから k 次微分形式と外積代数を構成する。外微分 d の存在と一意性を公理から証明し、d∘d=0 が grad・rot・div の恒等式を統一することを示す。
- 第 4 章ストークスの定理(一般化)本向き付け可能な多様体と境界付き多様体を定義し、1 の分割で積分を構成して一般化ストークスの定理を証明する。微分積分学の基本定理・グリーン・ガウス・ストークスがすべてその特別な場合であることを確かめる。
- 第 5 章リー群とリー環の基礎本多様体かつ群であるリー群を定義し、GL(n,R)・SL(n,R)・O(n)・U(n) を正則値定理で構成する。左不変ベクトル場から単位元の接空間にブラケットを入れてリー環を作り、指数写像で両者を結びつける。
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