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連結性:「ひとつながり」を開集合で測り、中間値の定理を位相の言葉で証明する

前提:コンパクト性:有限部分被覆で捉える「有界閉集合」の一般化

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  • 「ひとつながりである」ことは、分離できないこととして定義されます。空間 XX が 2 つの空でない開集合の直和に書けないとき、XX は連結であるといいます。
  • 連結性には 3 つの同値な顔があります。分離の非存在、開かつ閉な部分集合が自明なものだけであること、そして 22 点離散空間への連続写像がすべて定数であること。証明では 3 番目がいちばん使いやすい道具になります。
  • R\mathbb{R} の部分集合が連結であることと、区間であることは同値です。ここだけに実数の完備性(上限の存在)が効きます。
  • 連結性は連続写像で保たれます。この 1 行と上の 1 行を合わせるだけで、中間値の定理が出ます。中間値の定理は解析の定理というより位相の定理です。
  • 弧状連結ならば連結ですが、逆は成り立ちません。反例がトポロジストの正弦曲線です。ただし Rn\mathbb{R}^n の開集合に限れば両者は一致します。

1. 動機:「ひとつながり」をどう定義するか

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平面から 2 つの互いに交わらない円板を取り出した図形は「2 つに分かれている」、1 つの円板は「ひとつながりだ」。この直観は誰でも持っています。問題は、それを距離を使わずに述べる方法です。

素朴な最初の案は「どの 2 点も曲線で結べる」でしょう。これは後で扱う弧状連結性で、実際とても自然な定義です。しかしこの定義は、たとえば「R\mathbb{R} の連結部分集合は区間に限る」というような基本的な事実を証明する道具としては使いにくく、さらに困ったことに、位相空間の世界には「つながっているのに曲線では結べない」空間が実在します。曲線という補助的な対象([0,1][0,1] からの写像)を経由する定義は、空間そのものの性質を測る目盛りとしては細かすぎるのです。

そこでカントールとジョルダンに始まり、ハウスドルフ、そして 1911 年頃のリースやハーンらの手を経て採用された定義は、肯定形ではなく否定形でした。すなわち「つながっている」を直接定義するのではなく、「分かれている」を定義し、その否定を連結性と呼ぶ。分かれているとは、空間を 2 つの部分に分けて、どちらも空でなく、どちらも他方の点を含まず、しかも互いに他方に触れていないようにできることです。この「触れていない」を開集合で表現するところが位相の発想です。

このやり方の利点は、コンパクト性定義 3.2[コンパクト性])のときと同じで、定義が開集合だけで書けるため、連続写像との相性が完璧になることです。連続写像は開集合の引き戻しで定義されているので、開集合の言葉で書かれた性質は連続写像で移りやすい。実際、この記事の主定理はどれも 5 行程度で証明できてしまいます。行数が短いのは内容が薄いからではなく、定義が正しく選ばれているからです。

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