量子力学
量子力学の誕生(黒体放射、光電効果)の歴史的背景から、シュレーディンガー方程式、演算子形式(ハイゼンベルク描像)までを解説する。
想定読者: 大学生(理系)
前提テーマ:力学(古典力学・解析力学)、線形代数学
目次
- 第 1 章量子力学の誕生無料19 世紀末の黒体放射スペクトルがなぜ古典電磁気学で説明できないのかをレイリー・ジーンズ則の発散から示し、プランクの量子仮説、アインシュタインの光量子仮説、ド・ブロイの物質波を、数値まで追える具体例とともに導きます。
- 第 2 章シュレーディンガー方程式と波動関数無料量子力学の運動方程式であるシュレーディンガー方程式を時間依存形と時間非依存形の両方で導入し、ボルンの確率解釈、規格化と確率の保存、運動量演算子の導出、エーレンフェストの定理までを証明付きで積み上げます。
- 第 3 章演算子と物理量無料物理量がエルミート演算子で表される理由を期待値の実数性から導き、正準交換関係の意味、ロバートソンの不等式によるハイゼンベルクの不確定性原理の証明、固有値・固有状態と測定による波動関数の収縮までを一続きに扱う。
- 第 4 章1次元の簡単な系本無限井戸型ポテンシャルの離散準位、矩形障壁のトンネル透過率、調和振動子の生成・消滅演算子による解法を、境界条件と交換関係から順に導き、古典力学との違いを数値で確かめる。
- 第 5 章水素原子本水素原子のシュレーディンガー方程式を極座標で変数分離し、球面調和関数と動径方程式に分ける。級数が有限次で切れる条件から主量子数 n が現れる筋道をたどり、エネルギー準位 −13.6/n² eV と n² 重の縮退、その対称性の起源までを導く。
- 第 6 章角運動量とスピン本角運動量の交換関係だけから固有値 j(j+1)ħ² と mħ を導き、軌道角運動量で j が整数に限られる理由、スピン 1/2 とパウリ行列、二つの角運動量の合成則とクレブシュ・ゴルダン分解までを扱う。
- 第 7 章摂動論本時間に依存しない摂動論を、縮退のない場合の 1 次・2 次補正から縮退がある場合の永年方程式まで導出し、荷電調和振動子・水素原子の線形シュタルク効果・ヘリウム原子の基底状態で計算を最後まで実行する。
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