数論
素数の魅力から始まり、リーマン予想、フェルマーの最終定理など、数論の大きなトピックを、歴史的背景と共にドラマチックに解説する。
想定読者: 大学生(理系)、数学愛好家
前提テーマ:数学基礎、代数学(群・環・体)
目次
- 第 1 章素数の魅力 - 素数定理無料素数を整除の言葉で定義し、ユークリッドの無限性証明と算術の基本定理を厳密に示したうえで、二項係数によるチェビシェフ型評価を経て素数定理に至る道筋をたどり、双子素数予想やゴールドバッハ予想の現在地までを扱う。
- 第 2 章合同式とフェルマーの小定理無料整数の合同式を同値関係として定義し、剰余環 Z/nZ とその単元群の構造を調べ、フェルマーの小定理とオイラーの定理を証明する。中国剰余定理を経由して RSA 暗号の正当性まで到達する。
- 第 3 章リーマン予想とは何か本リーマン・ゼータ関数を級数とオイラー積という二つの顔から定義し、解析接続で複素平面全体へ延ばしたうえで、非自明零点の実部がすべて 1/2 だという主張を述べ、それが素数計数関数の誤差項の大きさと同値であることを示す。
- 第 4 章楕円曲線とモジュラー形式本楕円曲線 y^2 = x^3 + ax + b の点が弦と接線の作図でアーベル群をなすことを加法公式まで導き、モジュラー形式の定義と位数公式を整理し、谷山・志村予想がフェルマーの最終定理へつながる筋道を示す。
- 第 5 章フェルマーの最終定理本n ≥ 3 で x^n + y^n = z^n が非自明解を持たないこと。n = 4 の無限降下法から、クンマーの円分体、フライ曲線、リベットのレベル下げ、ワイルズの半安定モジュラー性定理までを、計算を追いながら一続きの論証として読む。
- 第 6 章ABC予想本互いに素な a+b=c に対して c と根基 rad(abc) を比べる ABC 予想を、根基の定義から厳密に述べ、質の記録例、フェルマーの最終定理やフェルマー・カタラン方程式への帰結、多項式版 Mason–Stothers 定理の証明までを扱う。
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