代数学(群・環・体)
抽象的な定義と具体例(整数の合同、多項式環、対称群、行列群など)を常に対比させる。
想定読者: 大学生(理系・数学科)
目次
- 第 1 章群論入門 - 群の定義と例無料結合法則・単位元・逆元という三つの公理から群を定義し、整数の加法・剰余類・一般線形群・対称群を対比しながら、S3 の演算表・元の位数・巡回群までを証明付きで積み上げる。
- 第 2 章部分群と剰余類(ラグランジュの定理)無料部分群の定義と一段階判定法から出発し、左剰余類が群を等しい大きさの塊に分割することを示して、有限群の部分群の位数が全体の位数を割るというラグランジュの定理を証明する。オイラーの定理と、逆が成り立たない例まで扱う。
- 第 3 章正規部分群と商群無料剰余類の集合に代表元どうしの積で演算を入れたいという要求から正規部分群の定義を導き、商群 G/N が群になることと自然な全射準同型の存在を証明し、Z/nZ を具体例として細部まで調べます。
- 第 4 章群の準同型定理本群準同型の定義から出発し、核が正規部分群・像が部分群であることを証明したうえで、準同型定理 G/Ker f ≅ Im f を厳密に示します。行列式・置換の符号・指数関数の例で計算を最後まで実行します。
- 第 5 章環と体の基礎本環の公理をアーベル群と乗法モノイドの分配則による接着として定義し、単元・零因子・整域・体の階層を証明付きで整理する。整数環、Z/nZ、多項式環、行列環、ガウス整数環を実際に分類してみせる。
- 第 6 章イデアルと剰余環本イデアルを正規部分群の類似物として導入し、剰余環 R/I の演算が代表元によらないことを証明する。環の準同型定理、素イデアル・極大イデアルと剰余環が整域・体になる条件、単項イデアル整域までを具体例つきで扱う。
- 第 7 章ガロア理論への招待本体の拡大と自己同型群(ガロア群)が包含を逆にして対応することを具体例で確かめ、5 次方程式に根号の解の公式が存在しない理由が、対称群 S5 が可解群でないという群論の事実に帰着する仕組みを説明します。
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