電磁気学
マクスウェル方程式をゴールとし、そこに至るまでの静電場・静磁場の法則を体系的にまとめる。
想定読者: 大学生(理系)
前提テーマ:微分積分学、力学(古典力学・解析力学)
目次
- 第 1 章静電場とガウスの法則無料点電荷に働く力の法則から電場を定義し、立体角の計算でガウスの法則の積分形を証明する。発散の定義と発散定理を経て微分形 div E = ρ/ε₀ を導き、静電ポテンシャルとポアソン方程式まで一本の筋で結ぶ。
- 第 2 章定常電流と静磁場無料電流密度と電荷保存則から出発し、ビオ・サバールの法則を経て静磁場の二つの基本方程式 div B = 0 と rot B = μ0 J を導く。回転(rot)を循環の面密度として定義し、アンペールの法則の積分形と微分形の同値性を証明する。
- 第 3 章電磁誘導と変位電流無料ファラデーの電磁誘導の法則を積分形から微分形 rot E = -∂B/∂t へ翻訳し、動く回路でのフラックス則をローレンツ力と結びつける。さらにコンデンサの逆理と電荷保存則から変位電流項の必要性を導き、マクスウェル方程式を完成させる。
- 第 4 章マクスウェル方程式と電磁波無料真空中のマクスウェル方程式を積分形と微分形で整理し、電荷保存則との整合性を確かめたうえで波動方程式を導く。伝播速度が 1/√(ε0 μ0) = c と一致すること、電磁波が横波で E と B が直交すること、ポインティング・ベクトルがエネルギーの流れを表すことを示す。
- 第 5 章電磁ポテンシャルとゲージ変換無料div B = 0 と rot E = -∂B/∂t からベクトルポテンシャル A とスカラーポテンシャル φ を構成し、ポテンシャルの不定性がゲージ変換に尽きることを証明したうえで、ローレンツゲージとクーロンゲージ、そして 4 元ポテンシャルまでを扱う。
- 第 6 章静電場の境界値問題無料境界条件を与えたときの静電ポテンシャルがただ一つに決まることをグリーンの恒等式で示し、鏡像法・ルジャンドル多項式による変数分離・多重極展開を一意性で正当化する。導体系の静電容量係数の対称性とエネルギーも導く。
- 第 7 章物質中の電磁場無料分極と磁化を束縛電荷・束縛電流として導き、補助場 D と H を定義して巨視的なマクスウェル方程式を得る。界面の境界条件を証明し、誘電体球の例で適用し、媒質中のポインティングの定理から静電・静磁エネルギーの式を導く。
- 第 8 章電磁波と光学無料媒質中の電磁波の速さ c/n と平面波の関係を導き、界面の境界条件から反射・屈折の法則とフレネルの式を証明する。矩形導波管のモードと遮断周波数、ヘルムホルツ・キルヒホッフの積分公式から単スリットと二重スリットの回折像までを示す。
- 第 9 章電磁放射無料球面平均の補題を使って遅延ポテンシャルが波動方程式とローレンツゲージを満たすことを証明し、点電荷のリエナール・ヴィーヘルトポテンシャルを導く。双極子放射とラーモアの公式、アブラハム・ローレンツ方程式、低周波スペクトルの赤外発散までを扱う。
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