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微分法とその応用:計算規則の根拠から、グラフ・解の個数・一般二項定理・累乗の塔まで

対象読者: 高校数学 III の微分法(導関数の公式、増減表、グラフ)と、本テーマの極限の章および初等関数の定義の章を学んだ人。大学の解析学は仮定しません。

前提となる記事:指数・対数・三角関数をきちんと定義する:級数から出発して π と弧の長さまで

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高校の微分では「f′(x)>0f'(x)>0 の区間ではグラフが右上がり」「f′′(x)>0f''(x)>0 ならグラフは下に膨らむ」と習い、増減表を書けばグラフが描けました。この記事は、そうなる理由を、定義から順に確かめます。たとえば「exe^x のグラフはその接線より必ず上にある」「3 次関数のグラフは真ん中の点に関して点対称になる」「方程式の解は何個あるか」といった、図を見て納得していた事実を、証明つきで言えるようになります。

  • 高校の微分法は、公式を覚えて計算し、増減表でグラフを描く科目です。この記事は、その公式と増減表がなぜ正しいかを、大学の微分積分学の定理(平均値の定理・陰関数定理・テイラーの定理)を指しながら整理します。
  • 指数関数・対数関数・三角関数は前の記事(指数・対数・三角関数をきちんと定義する)で級数から定義しました。この記事では、その定義から (xα)′=αxα−1(x^\alpha)'=\alpha x^{\alpha-1}、(ax)′=axlog⁡a(a^x)'=a^x\log a、(log⁡∣x∣)′=1/x(\log|x|)'=1/x を導き、対数微分法と陰関数の微分の根拠を示します。
  • 関数の凹凸と第 2 次導関数の符号の関係を、平均値の定理から証明します。そこから「接線は凸関数のグラフの下にある」という、不等式の証明に強力な事実も出ます。
  • 漸近線・3 次関数のグラフ(変曲点に関する点対称)・方程式の実数解の個数・定数分離を、グラフの増減と中間値の定理から証明します。
  • 平均値の定理による評価、一般二項定理 (1+x)α=∑(αk)xk(1+x)^\alpha=\sum\binom\alpha kx^k(∣x∣<1|x|<1)、累乗の塔 xxx⋯x^{x^{x^{\cdots}}} が収束する範囲 e−e≤x≤e1/ee^{-e}\le x\le e^{1/e} も、証明します。

1. 動機:「微分できる」から「グラフがわかる」までの道

Section titled “1. 動機:「微分できる」から「グラフがわかる」までの道”

高校の微分法の使い方は、次の流れです。

  1. f(x)=xnf(x)=x^n、sin⁡x\sin x、exe^x などの導関数を覚える。
  2. 積・商・合成の規則で、複雑な関数の導関数を求める。
  3. f′(x)f'(x) の符号から増減表を作り、f′′(x)f''(x) の符号から凹凸を調べ、グラフの概形を描く。
  4. グラフから、方程式の解の個数や不等式の成り立つ範囲を読み取る。

どの段も、使っている事実が「なぜ正しいか」は大学の微分積分学にあります。たとえば 3 の「導関数が正なら増加する」は平均値の定理の帰結(系 3.4[平均値の定理とテイラーの定理])です。ところが、「f′′>0f''>0 なら下に凸」はどうでしょうか。「下に凸」を定義から言い換えて確かめている教科書は少なく、「グラフの形から明らか」で済ませることが多いのです。この記事では、そのような「図から明らか」の部分を、定義から証明します。

使う根の定理は次のとおりです。いずれも大学の記事で証明されています。

用途結果
微分の計算規則積・商の法則(定理 6.1[導関数の定義と基本的な微分法])、連鎖律(定理 7.2[導関数の定義と基本的な微分法])、逆関数の微分(命題 8.1[導関数の定義と基本的な微分法])
平均値の定理ラグランジュの平均値の定理(定理 3.3[平均値の定理とテイラーの定理])、導関数の符号と単調性(系 3.4[平均値の定理とテイラーの定理])、テイラーの定理(定理 5.3[平均値の定理とテイラーの定理])
陰関数陰関数定理(定理 5.1[逆関数定理・陰関数定理と条件付き極値])
連続関数中間値の定理(定理 5.7[極限と連続性])
初等関数前の記事の定理(exp⁡\exp、log⁡\log、ax=exp⁡(xlog⁡a)a^x=\exp(x\log a) など)

前の記事で exp⁡′=exp⁡\exp'=\exp(定理 3.3[指数・対数・三角関数をきちんと定義する])、log⁡′(x)=1/x\log'(x)=1/x(定理 4.2[指数・対数・三角関数をきちんと定義する])、sin⁡′=cos⁡\sin'=\cos、cos⁡′=−sin⁡\cos'=-\sin(定理 6.2[指数・対数・三角関数をきちんと定義する])を証明しました。これらを土台に、高校で使う導関数の公式を揃えます。

命題 2.1(基本関数の導関数)✓

  1. 整数 nn について (xn)′=nxn−1(x^n)'=nx^{n-1}(n<0n<0 のときは x≠0x\ne0)。
  2. 実数 α\alpha について、x>0x>0 で (xα)′=αxα−1(x^\alpha)'=\alpha x^{\alpha-1}。
  3. a>0a>0 について (ax)′=axlog⁡a(a^x)'=a^x\log a(x∈Rx\in\mathbb R)。
  4. x≠0x\ne0 で (log⁡∣x∣)′=1x(\log|x|)'=\dfrac1x。a>0a>0、a≠1a\ne1 について、x>0x>0 で (log⁡ax)′=1xlog⁡a(\log_ax)'=\dfrac1{x\log a}。
  5. cos⁡x≠0\cos x\ne0 で (tan⁡x)′=1cos⁡2x(\tan x)'=\dfrac1{\cos^2x}。
証明(命題 2.1)

(1) n≥1n\ge1 は 補題 3.2[指数・対数・三角関数をきちんと定義する]、n=0n=0 は定数、n<0n<0 は xn=1/x−nx^n=1/x^{-n} に商の法則(定理 6.1[導関数の定義と基本的な微分法])を使って (1/xm)′=−mxm−1/x2m=−mx−m−1\bigl(1/x^{m}\bigr)'=-mx^{m-1}/x^{2m}=-mx^{-m-1}(m=−nm=-n)。

(2) x>0x>0 で xα=exp⁡(αlog⁡x)x^\alpha=\exp(\alpha\log x)(定理 4.3[指数・対数・三角関数をきちんと定義する])です。連鎖律(定理 7.2[導関数の定義と基本的な微分法])より (xα)′=exp⁡(αlog⁡x)⋅αx=xα⋅x−1α=αxα−1(x^\alpha)'=\exp(\alpha\log x)\cdot\dfrac\alpha x=x^\alpha\cdot x^{-1}\alpha=\alpha x^{\alpha-1}(指数法則 定理 4.2[指数関数と対数関数] (1))です。

(3) ax=exp⁡(xlog⁡a)a^x=\exp(x\log a) を連鎖律で微分して log⁡a⋅exp⁡(xlog⁡a)=axlog⁡a\log a\cdot\exp(x\log a)=a^x\log a です。

(4) x>0x>0 は 定理 4.2[指数・対数・三角関数をきちんと定義する] (4)。x<0x<0 では log⁡∣x∣=log⁡(−x)\log|x|=\log(-x) で、連鎖律から 1−x⋅(−1)=1x\dfrac1{-x}\cdot(-1)=\dfrac1x です。底の変換(定理 5.4[指数関数と対数関数])から log⁡ax=log⁡xlog⁡a\log_ax=\dfrac{\log x}{\log a} なので、(log⁡ax)′=1xlog⁡a(\log_ax)'=\dfrac1{x\log a} です。ここで、指数法則の記事の「底が ee の対数」は、前の記事の log⁡\log と同じ関数です(ex=exp⁡(xlog⁡e)=exp⁡xe^x=\exp(x\log e)=\exp x による)。

(5) 補題 9.1[指数・対数・三角関数をきちんと定義する] (3) です。

命題 2.2(対数微分法)✓

開区間 II 上で f,gf,g は微分可能とし、f>0f>0 とする。

  1. (log⁡f)′=f′f(\log f)'=\dfrac{f'}f。
  2. fg=exp⁡(glog⁡f)f^g=\exp(g\log f) は微分可能で、(fg)′=fg(g′log⁡f+gf′f)(f^g)'=f^g\left(g'\log f+\dfrac{gf'}f\right)。
証明(命題 2.2)

(1) 連鎖律と log⁡′(y)=1/y\log'(y)=1/y です。(2) fg=exp⁡(glog⁡f)f^g=\exp(g\log f)(定理 4.3[指数・対数・三角関数をきちんと定義する])を、連鎖律・積の法則・(1) で微分します:(fg)′=exp⁡(glog⁡f)⋅(g′log⁡f+g (log⁡f)′)=fg(g′log⁡f+gf′f)(f^g)'=\exp(g\log f)\cdot\bigl(g'\log f+g\,(\log f)'\bigr)=f^g\left(g'\log f+\dfrac{gf'}f\right)。

例 2.3(xxx^x の導関数)

x>0x>0 で f(x)=xxf(x)=x^x とすると、命題 2.2 で f=g=xf=g=x、f′=g′=1f'=g'=1 として (xx)′=xx(log⁡x+1)(x^x)'=x^x(\log x+1) です。f′(x)=0f'(x)=0 となるのは log⁡x=−1\log x=-1、すなわち x=1/ex=1/e だけで、ff は (0,1/e](0,1/e] で減少、[1/e,∞)[1/e,\infty) で増加します(系 3.4[平均値の定理とテイラーの定理] (3))。したがって ff の最小値は f(1/e)=e−1/ef(1/e)=e^{-1/e} です。

円 x2+y2=1x^2+y^2=1 の上半分は y=1−x2y=\sqrt{1-x^2} と書けますが、yy を xx の式で解けない曲線 F(x,y)=0F(x,y)=0 も、局所的にはグラフ y=g(x)y=g(x) になることがあります。その導関数を、yy を解かずに求める方法が陰関数の微分です。

次の命題の主張には、高校では出てこない言葉が並びます。開集合は、平面の部分集合で、その各点のまわりに小さな円板がまるごと入っているもの(境界を含まない領域)のことです。偏導関数 Fx,FyF_x,F_y は、F(x,y)F(x,y) の一方の変数だけを動かし、他方を固定して微分したものです(F=x2+xy+y2−3F=x^2+xy+y^2-3 なら Fx=2x+yF_x=2x+y)。C1C^1 級は、偏導関数がすべて存在して連続であることです。要するに、FF がなめらかで yy 方向に変化している点では、曲線は局所的に y=g(x)y=g(x) と書け、傾きは −Fx/Fy-F_x/F_y になる、というのが主張です。

命題 2.4(陰関数の微分)✓

Ω⊆R2\Omega\subseteq\mathbb R^2 を開集合、F:Ω→RF:\Omega\to\mathbb R を C1C^1 級とし、F(a,b)=0F(a,b)=0、∂F∂y(a,b)≠0\dfrac{\partial F}{\partial y}(a,b)\ne0 とする。このとき aa を含む開区間 XX と C1C^1 級関数 g:X→Rg:X\to\mathbb R が存在して、g(a)=bg(a)=b、F(x,g(x))=0F(x,g(x))=0(x∈Xx\in X)であり、

g′(x)=−Fx(x,g(x))Fy(x,g(x))g'(x)=-\frac{F_x(x,g(x))}{F_y(x,g(x))}

である(Fx,FyF_x,F_y は偏導関数)。

証明(命題 2.4)

陰関数定理(定理 5.1[逆関数定理・陰関数定理と条件付き極値])で n=m=1n=m=1 とした場合です。yy に関する偏微分の 1×11\times1 行列 Fy(a,b)F_y(a,b) が正則(≠0\ne0)なので、aa の近傍 XX、bb の近傍 YY、C1C^1 級の g:X→Yg:X\to Y があって、X×YX\times Y の中の F=0F=0 の点は (x,g(x))(x,g(x)) だけ、g(a)=bg(a)=b、そして Dg(x)=−(DyF)−1DxFDg(x)=-\bigl(D_yF\bigr)^{-1}D_xF、すなわち上の式です。

例 2.5(x2+x^2 + xy +y2=3+ y^2 = 3 の接線)

点 (1,1)(1,1) は F(x,y)=x2+xy+y2−3=0F(x,y)=x^2+xy+y^2-3=0 を満たします。Fx=2x+yF_x=2x+y、Fy=x+2yF_y=x+2y で、Fy(1,1)=3≠0F_y(1,1)=3\ne0 なので 命題 2.4 から g′(1)=−33=−1g'(1)=-\dfrac{3}3=-1、接線は y−1=−(x−1)y-1=-(x-1)、すなわち y=−x+2y=-x+2 です。

定義 2.6(接線・法線)↗

ff が aa で微分可能であるとき、直線 y=f(a)+f′(a)(x−a)y=f(a)+f'(a)(x-a) を、点 (a,f(a))(a,f(a)) における y=f(x)y=f(x) の接線という。f′(a)≠0f'(a)\ne0 のとき、この点で接線に垂直な直線 y=f(a)−1f′(a)(x−a)y=f(a)-\dfrac1{f'(a)}(x-a) を法線という。

接線は、微分可能性の定義そのものから、「aa の近くで ff を最もよく近似する 1 次関数のグラフ」です(定理 4.1[導関数の定義と基本的な微分法])。

例 2.7(原点を通る log x の接線)

y=log⁡xy=\log x の点 (a,log⁡a)(a,\log a) での接線は y=log⁡a+1a(x−a)y=\log a+\dfrac1a(x-a) で、原点を通る条件は 0=log⁡a−10=\log a-1、すなわち log⁡a=1\log a=1、a=ea=e です。接線は y=x/ey=x/e です。

以下で「狭義単調増加」は、x<yx<y ならつねに f(x)<f(y)f(x)<f(y) となること(等号を許さない増加)、「狭義単調減少」はその逆向きのことです。

関数の増減表の根拠は、導関数の符号と単調性(系 3.4[平均値の定理とテイラーの定理])です。それを使って、「f′f' の符号が ++ から −- に変わる点で極大」を証明します。

命題 3.1(極値の判定(増減表の根拠))✓

ff を開区間 II 上微分可能とし、a∈Ia\in I、δ>0\delta>0、(a−δ,a+δ)⊆I(a-\delta,a+\delta)\subseteq I とする。

  1. (a−δ,a)(a-\delta,a) で f′>0f'>0、(a,a+δ)(a,a+\delta) で f′<0f'<0 ならば、0<∣x−a∣<δ0<|x-a|<\delta で f(x)<f(a)f(x)<f(a) である(aa で極大)。
  2. (a−δ,a)(a-\delta,a) で f′<0f'<0、(a,a+δ)(a,a+\delta) で f′>0f'>0 ならば、0<∣x−a∣<δ0<|x-a|<\delta で f(x)>f(a)f(x)>f(a) である(aa で極小)。
証明(命題 3.1)

(1) のみ示します((2) は −f-f に使う)。ff は微分可能なので連続で、(a−δ,a)(a-\delta,a) で f′>0f'>0 だから、(a−δ,a](a-\delta,a] 上で ff は狭義単調増加です(系 3.4[平均値の定理とテイラーの定理] (3)。区間 (a−δ,a](a-\delta,a] の内部で f′>0f'>0、端点 aa では連続)。よって x∈(a−δ,a)x\in(a-\delta,a) で f(x)<f(a)f(x)<f(a)。同様に [a,a+δ)[a,a+\delta) 上で狭義単調減少なので、x∈(a,a+δ)x\in(a,a+\delta) で f(x)<f(a)f(x)<f(a) です。

「下に凸」とは、グラフ上の 2 点を結ぶ線分が、グラフの上にある(グラフより下に来ない)ことです。式で書くと次のとおりです。

定義 4.1(区間上の凸関数)↗

II を区間とする。f:I→Rf:I\to\mathbb R が凸(下に凸)であるとは、すべての x,y∈Ix,y\in I と 0≤λ≤10\le\lambda\le1 について

f((1−λ)x+λy)≤(1−λ)f(x)+λf(y)f\bigl((1-\lambda)x+\lambda y\bigr)\le(1-\lambda)f(x)+\lambda f(y)

が成り立つことをいう。−f-f が凸であるとき、ff は凹(上に凸)であるという。

XZYxzy
下に凸のグラフ上の 3 点 X, Z, Y(x < z < y)。線分 XZ、XY、ZY の傾きは、この順に大きくなる(点線が XY)。

これは実解析の凸関数の定義(定義 2.1[凸解析])の、1 変数・区間上の場合です。次の補題は、その言い換えです。

補題の主張は、図の 3 点 X、Z、Y について、線分 XZ、XY、ZY の傾きが左から右へ大きくなる、ということです(図では傾きが 3,5,63,5,6)。「グラフが下に曲がっていく」ことを、傾きの大小で言い直したものです。証明では、zz が xx から yy へ向かう途中のどのあたりにあるかを λ\lambda(00 から 11 までの割合)で表し、定義の不等式をそのまま使います。

補題 4.2(傾きの不等式)✓

f:I→Rf:I\to\mathbb R が凸ならば、x<z<yx<z<y(x,y,z∈Ix,y,z\in I)に対し

f(z)−f(x)z−x≤f(y)−f(x)y−x≤f(y)−f(z)y−z\frac{f(z)-f(x)}{z-x}\le\frac{f(y)-f(x)}{y-x}\le\frac{f(y)-f(z)}{y-z}

が成り立つ。

証明(補題 4.2)

λ=z−xy−x∈(0,1)\lambda=\dfrac{z-x}{y-x}\in(0,1) とおくと z=(1−λ)x+λyz=(1-\lambda)x+\lambda y で、凸性から f(z)≤(1−λ)f(x)+λf(y)f(z)\le(1-\lambda)f(x)+\lambda f(y)、すなわち f(z)−f(x)≤λ(f(y)−f(x))f(z)-f(x)\le\lambda\bigl(f(y)-f(x)\bigr) です。両辺を z−x=λ(y−x)>0z-x=\lambda(y-x)>0 で割ると第 1 の不等式です。また f(y)−f(z)≥f(y)−(1−λ)f(x)−λf(y)=(1−λ)(f(y)−f(x))f(y)-f(z)\ge f(y)-(1-\lambda)f(x)-\lambda f(y)=(1-\lambda)\bigl(f(y)-f(x)\bigr) で、y−z=(1−λ)(y−x)>0y-z=(1-\lambda)(y-x)>0 で割ると第 2 の不等式です。

4.2. 第 2 次導関数の符号との関係

Section titled “4.2. 第 2 次導関数の符号との関係”

この節の定理は、高校で使ってきた「f′′≥0f''\ge0 なら下に凸」を、定義(定義 4.1)から証明するものです。流れは、f′′≥0f''\ge0 から f′f' が増加し、平均値の定理で傾きを比べて凸の定義の不等式を得る、という順です。逆向きには、上の傾きの不等式で zz を端点に近づけ、極限を取ります。

定理 4.3(凹凸と第 2 次導関数)✓

ff を開区間 II 上で 2 回微分可能な関数とする。次の 3 条件は同値である。

  1. ff は II 上で凸である。
  2. f′f' は II 上で単調に増加する(x<y⇒f′(x)≤f′(y)x<y\Rightarrow f'(x)\le f'(y))。
  3. II 上で f′′≥0f''\ge0。
証明(定理 4.3)

(2) と (3) の同値。 f′f' に 系 3.4[平均値の定理とテイラーの定理] (2) を使うだけです。

(2) ならば (1). x<z<yx<z<y とします。平均値の定理(定理 3.3[平均値の定理とテイラーの定理])から f(z)−f(x)z−x=f′(ξ1)\dfrac{f(z)-f(x)}{z-x}=f'(\xi_1)、f(y)−f(z)y−z=f′(ξ2)\dfrac{f(y)-f(z)}{y-z}=f'(\xi_2)(x<ξ1<z<ξ2<yx<\xi_1<z<\xi_2<y)で、f′f' は増加なので f′(ξ1)≤f′(ξ2)f'(\xi_1)\le f'(\xi_2) です。すなわち (f(z)−f(x))(y−z)≤(f(y)−f(z))(z−x)(f(z)-f(x))(y-z)\le(f(y)-f(z))(z-x)。整理して f(z)(y−x)≤f(x)(y−z)+f(y)(z−x)f(z)(y-x)\le f(x)(y-z)+f(y)(z-x)、λ=z−xy−x\lambda=\dfrac{z-x}{y-x} とおけば f(z)≤(1−λ)f(x)+λf(y)f(z)\le(1-\lambda)f(x)+\lambda f(y)(z=(1−λ)x+λyz=(1-\lambda)x+\lambda y)で、凸性です(λ=0,1\lambda=0,1 は自明)。

(1) ならば (2). x<yx<y とし、x<z<yx<z<y に 補題 4.2 を使うと f(z)−f(x)z−x≤f(y)−f(x)y−x\dfrac{f(z)-f(x)}{z-x}\le\dfrac{f(y)-f(x)}{y-x} です。z→xz\to x(z>xz>x)の極限を取ると(数列 zn→xz_n\to x で考える。命題 2.2[数列と関数の極限] (5))、f′(x)≤f(y)−f(x)y−xf'(x)\le\dfrac{f(y)-f(x)}{y-x}。同様に f(y)−f(x)y−x≤f(y)−f(z)y−z\dfrac{f(y)-f(x)}{y-x}\le\dfrac{f(y)-f(z)}{y-z} で z→yz\to y(z<yz<y)として f(y)−f(x)y−x≤f′(y)\dfrac{f(y)-f(x)}{y-x}\le f'(y) です(極限の大小。命題 2.2[数列と関数の極限] (5))。よって f′(x)≤f′(y)f'(x)\le f'(y) です。

とくに、f′′>0f''>0 ならば f′f' は狭義単調増加です。区間の中で f′′f'' の符号が変わる点が変曲点です(凸から凹へ、あるいは凹から凸へ変わる点)。

系 4.4(凸関数のグラフは接線の上にある)✓

ff が開区間 II 上で微分可能な凸関数ならば、すべての a,x∈Ia,x\in I に対し f(x)≥f(a)+f′(a)(x−a)f(x)\ge f(a)+f'(a)(x-a) である。

証明(系 4.4)

補題 4.2 を使います。x>ax>a のとき、a<z<xa<z<x に補題を適用すると f(z)−f(a)z−a≤f(x)−f(a)x−a\dfrac{f(z)-f(a)}{z-a}\le\dfrac{f(x)-f(a)}{x-a} で、z→az\to a(z>az>a)とすると f′(a)≤f(x)−f(a)x−af'(a)\le\dfrac{f(x)-f(a)}{x-a} です(極限の大小。命題 2.2[数列と関数の極限] (5))。よって f(x)≥f(a)+f′(a)(x−a)f(x)\ge f(a)+f'(a)(x-a) です。x<ax<a のとき、x<z<ax<z<a に補題を適用すると f(a)−f(x)a−x≤f(a)−f(z)a−z\dfrac{f(a)-f(x)}{a-x}\le\dfrac{f(a)-f(z)}{a-z} で、z→az\to a(z<az<a)とすると f(a)−f(x)a−x≤f′(a)\dfrac{f(a)-f(x)}{a-x}\le f'(a)、すなわち f(a)−f(x)≤f′(a)(a−x)f(a)-f(x)\le f'(a)(a-x) で、f(x)≥f(a)+f′(a)(x−a)f(x)\ge f(a)+f'(a)(x-a) です。x=ax=a は等号です。

例 4.5(接線の不等式 ex≥1+xe^x ≥ 1 + x、log x ≤ x − 1)

exp⁡′′=exp⁡>0\exp''=\exp>0 なので exp⁡\exp は凸で、a=0a=0 での接線 y=1+xy=1+x について ex≥1+xe^x\ge1+x(すべての実数 xx)です。log⁡′′(x)=−1/x2<0\log''(x)=-1/x^2<0 なので log⁡\log は凹で、a=1a=1 での接線 y=x−1y=x-1 について log⁡x≤x−1\log x\le x-1(x>0x>0)です。どちらも接点では等号が成り立ちます。

4.3. 第 2 次導関数による極値の判定

Section titled “4.3. 第 2 次導関数による極値の判定”

増減表を書かなくても、f′(a)=0f'(a)=0 となる点で f′′(a)f''(a) の符号を見るだけで極大・極小がわかることがあります。その根拠は、f′′(a)f''(a) が f′f' の微分係数なので、f′′(a)>0f''(a)>0 なら aa の近くで f′f' の符号が −- から ++ に変わる、ということです。

命題 4.6(第 2 次導関数による極値の判定)✓

ff を開区間 II 上微分可能とし、a∈Ia\in I で f′(a)=0f'(a)=0、かつ f′f' が aa で微分可能であるとする。

  1. f′′(a)>0f''(a)>0 ならば、ある δ>0\delta>0 が存在して 0<∣x−a∣<δ0<|x-a|<\delta で f(x)>f(a)f(x)>f(a) である(aa で極小)。
  2. f′′(a)<0f''(a)<0 ならば、ある δ>0\delta>0 が存在して 0<∣x−a∣<δ0<|x-a|<\delta で f(x)<f(a)f(x)<f(a) である(aa で極大)。
証明(命題 4.6)

(1) を示します((2) は −f-f に (1) を使う)。f′′(a)f''(a) は f′f' の aa における微分係数(定義 3.1[導関数の定義と基本的な微分法])で、f′(a)=0f'(a)=0 なので

f′′(a)=lim⁡x→af′(x)−f′(a)x−a=lim⁡x→af′(x)x−af''(a)=\lim_{x\to a}\frac{f'(x)-f'(a)}{x-a}=\lim_{x\to a}\frac{f'(x)}{x-a}

です。極限の定義で ε=f′′(a)/2>0\varepsilon=f''(a)/2>0 とすると、ある δ>0\delta>0 があって (a−δ,a+δ)⊆I(a-\delta,a+\delta)\subseteq I かつ、0<∣x−a∣<δ0<|x-a|<\delta で ∣f′(x)x−a−f′′(a)∣<f′′(a)2\left|\dfrac{f'(x)}{x-a}-f''(a)\right|<\dfrac{f''(a)}2、とくに f′(x)x−a>f′′(a)2>0\dfrac{f'(x)}{x-a}>\dfrac{f''(a)}2>0 です。したがって x∈(a−δ,a)x\in(a-\delta,a) では x−a<0x-a<0 なので f′(x)<0f'(x)<0、x∈(a,a+δ)x\in(a,a+\delta) では f′(x)>0f'(x)>0 です。命題 3.1 (2) より、0<∣x−a∣<δ0<|x-a|<\delta で f(x)>f(a)f(x)>f(a) です。

f′′f'' が aa の近くで連続なら、f′′(a)>0f''(a)>0 から aa のある開区間で f′′>0f''>0 となり、定理 4.3 によりそこで ff は凸、系 4.4 により f(x)≥f(a)+f′(a)(x−a)=f(a)f(x)\ge f(a)+f'(a)(x-a)=f(a) です。上の命題は、f′′f'' の連続性を仮定せずに、しかも狭義の不等式を出しています。多変数では、f′′(a)f''(a) の代わりにヘッセ行列(2 階の偏導関数を並べた行列)の固有値の符号を見ます(定理 9.13[多変数関数の微分と偏微分])。

f′′(a)=0f''(a)=0 のときは、この判定では何もわかりません。f(x)=x3f(x)=x^3 は f′(0)=f′′(0)=0f'(0)=f''(0)=0 で、00 で極値をとりません(狭義単調増加)。f(x)=x4f(x)=x^4 も f′(0)=f′′(0)=0f'(0)=f''(0)=0 ですが、00 で極小です(−x4-x^4 なら極大)。このときは 命題 3.1 のように f′f' の符号の変化を直接調べます。

グラフの概形を描くとき、x→∞x\to\infty で曲線が直線に限りなく近づくなら、その直線は漸近線です。

5.1. 指数関数は多項式より速く増える

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漸近線を調べる前に、指数関数と多項式の増え方の比較を示します。これは、xe−xxe^{-x} のようなグラフの概形を描くときに必ず使う事実です。

命題 5.1(指数関数の増加の速さ)✓

  1. 整数 k≥0k\ge0 について、x>0x>0 で 0<xke−x≤(k+1)!x0<x^ke^{-x}\le\dfrac{(k+1)!}x。とくに lim⁡x→∞xke−x=0\displaystyle\lim_{x\to\infty}x^ke^{-x}=0。
  2. lim⁡x→∞log⁡xx=0\displaystyle\lim_{x\to\infty}\frac{\log x}x=0、lim⁡x→0x>0xlog⁡x=0\displaystyle\lim_{\substack{x\to0\\x>0}}x\log x=0(定義域を (0,∞)(0,\infty) とした x→0x\to0 の極限)。
証明(命題 5.1)

(1) x≥0x\ge0 で exp⁡x=∑jxj/j!\exp x=\sum_jx^j/j! の項はすべて 00 以上なので、j=k+1j=k+1 の項だけを残して ex≥xk+1(k+1)!e^x\ge\dfrac{x^{k+1}}{(k+1)!} です。e−x=1/exe^{-x}=1/e^x(定理 3.3[指数・対数・三角関数をきちんと定義する] (2))から xke−x≤(k+1)!xx^ke^{-x}\le\dfrac{(k+1)!}x です。ε>0\varepsilon>0 に対し M=(k+1)!/εM=(k+1)!/\varepsilon とすれば、x>Mx>M で 0<xke−x<ε0<x^ke^{-x}<\varepsilon です(定義 6.2[数列と関数の極限])。

(2) ε>0\varepsilon>0 に対し、(1) の k=1k=1 から MM があって t>Mt>M ならば te−t<εte^{-t}<\varepsilon です。x>eMx>e^M ならば t=log⁡x>Mt=\log x>M(log⁡\log は単調増加)で、x=etx=e^t なので log⁡xx=te−t<ε\dfrac{\log x}x=te^{-t}<\varepsilon です。また 0<x<e−M0<x<e^{-M} ならば t=−log⁡x>Mt=-\log x>M で、x=e−tx=e^{-t} なので ∣xlog⁡x∣=te−t<ε|x\log x|=te^{-t}<\varepsilon です。

命題 5.2(漸近線の求め方)✓

ff を区間 [c,∞)[c,\infty) 上の関数とし、a,ba,b を実数とする。次の 2 条件は同値である。

  1. lim⁡x→∞(f(x)−ax−b)=0\displaystyle\lim_{x\to\infty}\bigl(f(x)-ax-b\bigr)=0(直線 y=ax+by=ax+b が漸近線)。
  2. lim⁡x→∞f(x)x=a\displaystyle\lim_{x\to\infty}\frac{f(x)}x=a かつ lim⁡x→∞(f(x)−ax)=b\displaystyle\lim_{x\to\infty}\bigl(f(x)-ax\bigr)=b。
証明(命題 5.2)

(1) ならば (2). xn→∞x_n\to\infty を任意にとります。εn=f(xn)−axn−b\varepsilon_n=f(x_n)-ax_n-b は 命題 6.3[数列と関数の極限] から 00 に収束し、また 1/xn→01/x_n\to0(ε>0\varepsilon>0 に対し xn>1/εx_n>1/\varepsilon となる番号から先)です。したがって f(xn)xn=a+bxn+εnxn→a\dfrac{f(x_n)}{x_n}=a+\dfrac b{x_n}+\dfrac{\varepsilon_n}{x_n}\to a、f(xn)−axn=b+εn→bf(x_n)-ax_n=b+\varepsilon_n\to b(命題 2.2[数列と関数の極限] (3))です。数列は任意なので、同じ命題で関数の極限が従います。(2) ならば (1). 差の極限 b−b=0b-b=0 です。

実際の求め方は (2) の順です。まず a=lim⁡f(x)/xa=\lim f(x)/x を求め、次に b=lim⁡(f(x)−ax)b=\lim(f(x)-ax) を求めます。aa や bb が存在しなければ、その向きの漸近線はありません。x→−∞x\to-\infty も同様です。

例 5.3(有理関数の漸近線)

x>1x>1 で f(x)=x2+1x−1f(x)=\dfrac{x^2+1}{x-1} とすると、f(x)−(x+1)=x2+1−(x2−1)x−1=2x−1→0f(x)-(x+1)=\dfrac{x^2+1-(x^2-1)}{x-1}=\dfrac2{x-1}\to0 です。命題 5.2 (1) から y=x+1y=x+1 が漸近線です(a=1a=1、b=1b=1)。また x→1+x\to1+ では、分子が x2+1≥2x^2+1\ge2 なので f(x)≥2x−1→∞f(x)\ge\dfrac2{x-1}\to\infty で、x=1x=1 も(縦の)漸近線です。

例 5.4(xe−xx e^{−x} の水平な漸近線)

f(x)=xe−xf(x)=xe^{-x} は、命題 5.1 (1) の k=1k=1 から lim⁡x→∞f(x)=0\lim_{x\to\infty}f(x)=0 なので、y=0y=0 が x→∞x\to\infty での漸近線です。f′(x)=(1−x)e−xf'(x)=(1-x)e^{-x} から、ff は x=1x=1 で最大値 e−1e^{-1} を取り、(−∞,1](-\infty,1] で増加、[1,∞)[1,\infty) で減少します。f(0)=0f(0)=0 で、x<0x<0 では f(x)<0f(x)<0 です。

3 次関数のグラフが、変曲点に関して点対称であること、極値の有無が判別式 b2−3acb^2-3ac で決まることを証明します。a>0a>0 とするのは一般性を失いません(a<0a<0 なら −f-f を考えます)。

補題 6.1(3 次関数の両端の挙動)✓

f(x)=ax3+bx2+cx+df(x)=ax^3+bx^2+cx+d(a>0a>0)とする。任意の KK に対しある MM があって、x≥Mx\ge M ならば f(x)>Kf(x)>K、x≤−Mx\le-M ならば f(x)<−Kf(x)<-K である。

証明(補題 6.1)

s=∣b∣+∣c∣+∣d∣s=|b|+|c|+|d| とおく。∣x∣≥1|x|\ge1 で ∣bx2+cx+d∣≤s x2|bx^2+cx+d|\le s\,x^2 で、∣x∣≥2s/a|x|\ge2s/a ならば sx2≤a2∣x∣3sx^2\le\frac a2|x|^3 です。したがって ∣x∣≥M0=max⁡(1,2sa)|x|\ge M_0=\max\left(1,\frac{2s}a\right) で ∣f(x)−ax3∣≤a2∣x∣3|f(x)-ax^3|\le\frac a2|x|^3、すなわち x≥M0x\ge M_0 で f(x)≥a2x3f(x)\ge\frac a2x^3、x≤−M0x\le-M_0 で f(x)≤a2x3f(x)\le\frac a2x^3(負)です。KK が与えられたとき M≥M0M\ge M_0 を a2M3>∣K∣\frac a2M^3>|K| となるように取れば、主張が成り立ちます。

定理 6.2(3 次関数のグラフ)✓

f(x)=ax3+bx2+cx+df(x)=ax^3+bx^2+cx+d(a>0a>0)とし、x0=−b3ax_0=-\dfrac b{3a}、D=b2−3acD=b^2-3ac とする。

  1. すべての hh に対して f(x0+h)+f(x0−h)=2f(x0)f(x_0+h)+f(x_0-h)=2f(x_0)。すなわちグラフは点 (x0,f(x0))(x_0,f(x_0)) に関して点対称である。f′′(x)<0f''(x)<0(x<x0x<x_0)、f′′(x)>0f''(x)>0(x>x0x>x_0)で、x0x_0 は変曲点である。
  2. D>0D>0 のとき、α=−b−D3a<β=−b+D3a\alpha=\dfrac{-b-\sqrt D}{3a}<\beta=\dfrac{-b+\sqrt D}{3a} とおくと f′(x)=3a(x−α)(x−β)f'(x)=3a(x-\alpha)(x-\beta) で、ff は (−∞,α](-\infty,\alpha] で狭義単調増加、[α,β][\alpha,\beta] で狭義単調減少、[β,∞)[\beta,\infty) で狭義単調増加である。f(α)f(\alpha) は極大値、f(β)f(\beta) は極小値である。
  3. D≤0D\le0 のとき、ff は R\mathbb R 上で狭義単調増加である(極値を持たない)。
証明(定理 6.2)

(1) 展開すると

f(x0+h)=ah3+(3ax0+b)h2+(3ax02+2bx0+c)h+f(x0)f(x_0+h)=ah^3+(3ax_0+b)h^2+(3ax_0^2+2bx_0+c)h+f(x_0)

で、3ax0+b=03ax_0+b=0 より h2h^2 の係数は 00、hh の係数は f′(x0)f'(x_0) です。したがって f(x0+h)−f(x0)=ah3+f′(x0)hf(x_0+h)-f(x_0)=ah^3+f'(x_0)h は hh の奇関数で、f(x0+h)+f(x0−h)=2f(x0)f(x_0+h)+f(x_0-h)=2f(x_0) です。また f′′(x)=6ax+2b=6a(x−x0)f''(x)=6ax+2b=6a(x-x_0) です。

(2)(3) f′(x)=3ax2+2bx+c=3a(x−x0)2−D3af'(x)=3ax^2+2bx+c=3a(x-x_0)^2-\dfrac D{3a} と平方完成できます。D>0D>0 のとき、f′f' の 2 つの零点は x0±D3ax_0\pm\dfrac{\sqrt D}{3a}、すなわち α,β\alpha,\beta で、f′=3a(x−α)(x−β)f'=3a(x-\alpha)(x-\beta) です。したがって f′>0f'>0(x<αx<\alpha または x>βx>\beta)、f′<0f'<0(α<x<β\alpha<x<\beta)で、単調性は 系 3.4[平均値の定理とテイラーの定理] (3) から従います。極大・極小は 命題 3.1 です。D≤0D\le0 のとき、f′(x)≥0f'(x)\ge0 で、f′(x)=0f'(x)=0 となる xx は(D=0D=0 のときの x0x_0 以外)ありません。ff は連続で単調増加(系 3.4[平均値の定理とテイラーの定理] (2))であり、x<yx<y で f(x)=f(y)f(x)=f(y) とすると [x,y][x,y] 上で定数となって f′=0f'=0 が区間で成り立つことになり矛盾なので、狭義単調増加です。

グラフの増減がわかれば、方程式 f(x)=kf(x)=k の解の個数が数えられます。その根拠は次のとおりです。

定理 7.1(単調な区間ごとの解の個数)✓

−∞≤p0<p1<⋯<pm≤+∞-\infty\le p_0<p_1<\cdots<p_m\le+\infty とし、Ii={x∈R: pi−1≤x≤pi}I_i=\{x\in\mathbb R:\ p_{i-1}\le x\le p_i\}(i=1,…,mi=1,\dots,m)、I=I1∪⋯∪ImI=I_1\cup\cdots\cup I_m とする。内側の分点 p1,…,pm−1p_1,\dots,p_{m-1} は区間に含める。両端 p0,pmp_0,p_m が有限のとき、そこで ff が定義されていなければ(たとえば 1/x1/x の x=0x=0)、その端点は除いて I1,ImI_1,I_m を考える。ff が II で連続で、各 IiI_i で狭義単調であるとする。このとき、実数 kk について

#{x∈I:f(x)=k}=#{i: k∈f(Ii)}−#{i∈{1,…,m−1}: f(pi)=k}\#\{x\in I:f(x)=k\}=\#\{i:\ k\in f(I_i)\}-\#\{i\in\{1,\dots,m-1\}:\ f(p_i)=k\}

である。ここで f(Ii)f(I_i) は IiI_i での値域であり、連続で狭義単調な関数の値域は端点の値(または ±∞\pm\infty への極限)で挟まれた区間である。

証明(定理 7.1)

各 IiI_i で ff は狭義単調なので単射で、f(x)=kf(x)=k の解は高々 1 つです。k∈f(Ii)k\in f(I_i) なら(定義から)ちょうど 1 つあります。II 全体の解の個数は、各 IiI_i の解の個数を足して、2 つの区間に重複して数えられた解を引いたものです。区間 IiI_i と Ii+1I_{i+1} が共有する点は pip_i だけなので、重複して数えられるのは、f(pi)=kf(p_i)=k となる分点 pip_i が解であるときで、そのときだけ 1 回引けばよいのです。値域が端点の値で挟まれた区間であることは、中間値の定理(定理 5.7[極限と連続性])と単調性から従います。

系 7.2(3 次方程式の実数解の個数)✓

f(x)=ax3+bx2+cx+df(x)=ax^3+bx^2+cx+d(a>0a>0)とし、D=b2−3acD=b^2-3ac とする。f(x)=0f(x)=0 の相異なる実数解の個数は次のとおりである。

  1. D≤0D\le0 のとき 11 個。
  2. D>0D>0 のとき(極大値 f(α)f(\alpha)、極小値 f(β)f(\beta)。定理 6.2):f(α)>0>f(β)f(\alpha)>0>f(\beta) なら 33 個、f(α)f(β)=0f(\alpha)f(\beta)=0 なら 22 個(片方は重解)、f(α)<0f(\alpha)<0 または f(β)>0f(\beta)>0 なら 11 個。
証明(系 7.2)

D≤0D\le0 のとき ff は R\mathbb R で狭義単調増加で、補題 6.1 と中間値の定理から値域は R\mathbb R なので、f(x)=0f(x)=0 はちょうど 1 つ解を持ちます。D>0D>0 のとき、I1=(−∞,α]I_1=(-\infty,\alpha]、I2=[α,β]I_2=[\alpha,\beta]、I3=[β,∞)I_3=[\beta,\infty) に 定理 7.1 を使います。値域は 補題 6.1 から f(I1)=(−∞,f(α)]f(I_1)=(-\infty,f(\alpha)]、f(I2)=[f(β),f(α)]f(I_2)=[f(\beta),f(\alpha)](f(α)>f(β)f(\alpha)>f(\beta))、f(I3)=[f(β),∞)f(I_3)=[f(\beta),\infty) です。k=0k=0 について、(i) f(α)>0>f(β)f(\alpha)>0>f(\beta) のとき 00 は 3 つの値域すべてに入り、分点 α,β\alpha,\beta での値は 00 でないので 33 個。(ii) f(α)=0f(\alpha)=0(このとき f(β)<0f(\beta)<0)のとき、3 つとも入り、分点 α\alpha が解なので 3−1=23-1=2 個。f(β)=0f(\beta)=0(f(α)>0f(\alpha)>0)のときも同様に 22 個。(iii) f(α)<0f(\alpha)<0 のとき f(β)<f(α)<0f(\beta)<f(\alpha)<0 で、00 が入るのは f(I3)f(I_3) だけ、f(β)>0f(\beta)>0 のとき f(α)>f(β)>0f(\alpha)>f(\beta)>0 で入るのは f(I1)f(I_1) だけなので、どちらも 11 個です。

例 7.3(3 次方程式の解の個数)

x3−3x+1=0x^3-3x+1=0:a=1a=1、b=0b=0、c=−3c=-3、D=9>0D=9>0、α=−1\alpha=-1、β=1\beta=1。f(−1)=3>0>f(1)=−1f(-1)=3>0>f(1)=-1 なので、相異なる実数解は 3 個です(極限と連続性の記事 の 3 次方程式の例と同じ結論)。x3−3x+2=0x^3-3x+2=0:f(−1)=4f(-1)=4、f(1)=0f(1)=0 なので 22 個で、実際 x3−3x+2=(x−1)2(x+2)x^3-3x+2=(x-1)^2(x+2) です。

「f(x)=kf(x)=k の解の個数」を、グラフ y=f(x)y=f(x) と水平線 y=ky=k の交点の個数と読む方法を定数分離といいます。

例 7.4(ex=e^x = kx の実数解の個数)

x=0x=0 は解でない(e0=1≠0e^0=1\ne0)ので、k=q(x)=ex/xk=q(x)=e^x/x の解の個数を数えます。q′(x)=ex(x−1)x2q'(x)=\dfrac{e^x(x-1)}{x^2} です。

x>0x>0。 qq は (0,1](0,1] で狭義単調減少、[1,∞)[1,\infty) で狭義単調増加で、q(1)=eq(1)=e。x→0+x\to0+ で q(x)≥1/x→∞q(x)\ge1/x\to\infty(ex≥1e^x\ge1)、x→∞x\to\infty で q(x)≥x/2→∞q(x)\ge x/2\to\infty(ex≥x2/2e^x\ge x^2/2。命題 5.1)なので、q((0,1])=[e,∞)q((0,1])=[e,\infty)、q([1,∞))=[e,∞)q([1,\infty))=[e,\infty) です。定理 7.1 から、k>ek>e なら 22 個、k=ek=e なら 2−1=12-1=1 個、k<ek<e なら 00 個です。

x<0x<0。 q′<0q'<0 で qq は狭義単調減少、q<0q<0。x≤−1x\le-1 で ∣q(x)∣≤ex→0|q(x)|\le e^x\to0(x→−∞x\to-\infty)です。また −12<x<0-\frac12<x<0 では ex≥1+x>12e^x\ge1+x>\frac12(例 4.5)で、x<0x<0 で割ると向きが変わるので q(x)<12x→−∞q(x)<\dfrac1{2x}\to-\infty(x→0−x\to0-)です。よって値域は (−∞,0)(-\infty,0) で、定理 7.1(m=1m=1、端点 00 は除く)から k<0k<0 なら 11 個、k≥0k\ge0 なら 00 個です。

まとめると、実数解の個数は k<0k<0 で 11、0≤k<e0\le k<e で 00、k=ek=e で 11、k>ek>e で 22 です。

平均値の定理は、導関数の情報を関数の値の差の評価に変えます。次の 3 つが使いやすい形です。

定理 8.1(平均値の定理による評価)✓

f,gf,g を [a,b][a,b] で連続、(a,b)(a,b) で微分可能とする。

  1. (a,b)(a,b) で m≤f′≤Mm\le f'\le M ならば、a≤x<y≤ba\le x<y\le b に対し m(y−x)≤f(y)−f(x)≤M(y−x)m(y-x)\le f(y)-f(x)\le M(y-x)。とくに ∣f′∣≤L|f'|\le L ならば ∣f(y)−f(x)∣≤L∣y−x∣|f(y)-f(x)|\le L|y-x|。
  2. (比較)f(a)≤g(a)f(a)\le g(a) かつ (a,b)(a,b) で f′≤g′f'\le g' ならば、[a,b][a,b] 上で f≤gf\le g。
  3. 0<a<b0<a<b ならば b−ab<log⁡b−log⁡a<b−aa\dfrac{b-a}b<\log b-\log a<\dfrac{b-a}a。
証明(定理 8.1)

(1) [x,y][x,y] に平均値の定理(定理 3.3[平均値の定理とテイラーの定理])を使うと、f(y)−f(x)=f′(ξ)(y−x)f(y)-f(x)=f'(\xi)(y-x)(x<ξ<yx<\xi<y)で、m≤f′(ξ)≤Mm\le f'(\xi)\le M です。(2) h=g−fh=g-f とおくと h′≥0h'\ge0 なので hh は [a,b][a,b] で単調増加(系 3.4[平均値の定理とテイラーの定理] (2))で、h(x)≥h(a)≥0h(x)\ge h(a)\ge0 です。(3) log⁡\log に平均値の定理(定理 3.3[平均値の定理とテイラーの定理])を使います:log⁡b−log⁡a=b−aξ\log b-\log a=\dfrac{b-a}\xi(a<ξ<ba<\xi<b)で、1b<1ξ<1a\dfrac1b<\dfrac1\xi<\dfrac1a です。

例 8.2(log(1 + x) の評価)

x>0x>0 に 定理 8.1 (3) を a=1a=1、b=1+xb=1+x として使うと x1+x<log⁡(1+x)<x\dfrac x{1+x}<\log(1+x)<x です。たとえば x=0.1x=0.1 では 0.0909⋯<log⁡1.1<0.10.0909\cdots<\log1.1<0.1 で、実際の値は 0.0953⋯0.0953\cdots です。

例 8.3(x ≥ 0 で sin x ≤ x)

f(x)=sin⁡xf(x)=\sin x、g(x)=xg(x)=x とすると f(0)=0=g(0)f(0)=0=g(0)、f′(x)=cos⁡x≤1=g′(x)f'(x)=\cos x\le1=g'(x)(定理 6.5[指数・対数・三角関数をきちんと定義する])なので、定理 8.1 (2) から [0,b][0,b](b>0b>0 は任意)で sin⁡x≤x\sin x\le x です。

テイラーの定理(定理 5.3[平均値の定理とテイラーの定理])は、平均値の定理の高次への拡張で、関数を多項式で近似し、誤差を評価します。

例 8.4(e の近似値と誤差)

f=exp⁡f=\exp は何回でも微分可能で f(k)=exp⁡f^{(k)}=\exp です。a=0a=0、x=1x=1 としてテイラーの定理を使うと、ある c∈(0,1)c\in(0,1) があって

e=∑k=0n1k!+ec(n+1)!e=\sum_{k=0}^n\frac1{k!}+\frac{e^c}{(n+1)!}

です。ec<e<3e^c<e<3 なので、誤差は 3(n+1)!\dfrac3{(n+1)!} 未満です。n=7n=7 とすると ∑k=071/k!=2.71825396⋯\sum_{k=0}^71/k!=2.71825396\cdots で、誤差は 3/8!<7.5×10−53/8!<7.5\times10^{-5} です。実際の e=2.71828182⋯e=2.71828182\cdots との差は 2.8×10−52.8\times10^{-5} で、評価の範囲内です。

高校では、二項定理 (1+x)n=∑k=0n(nk)xk(1+x)^n=\sum_{k=0}^n\binom nkx^k を自然数 nn について習います。指数を実数 α\alpha にした (1+x)α(1+x)^\alpha を、xx の無限級数に展開できるか、という問題を考えます。係数には、nn 個から kk 個を選ぶ選び方の数である二項係数を、nn が整数でない場合に広げたものが現れます。

次の定理の証明は、右辺の級数を S(x)S(x) とおき、(a) SS が微分できること、(b) (1+x)S′=αS(1+x)S'=\alpha S を満たすこと、(c) S(x)(1+x)−αS(x)(1+x)^{-\alpha} が定数になること、の 3 段階で進みます。

定義 9.1(一般の二項係数)↗

実数 α\alpha と整数 k≥0k\ge0 に対し

(αk)=α(α−1)⋯(α−k+1)k!(k≥1),(α0)=1\binom\alpha k=\frac{\alpha(\alpha-1)\cdots(\alpha-k+1)}{k!}\quad(k\ge1),\qquad\binom\alpha0=1

と定める。α=n\alpha=n が非負整数のとき、これは通常の二項係数 n!k!(n−k)!\dfrac{n!}{k!(n-k)!}(命題 7.2[数え上げと母関数])に等しく、k>nk>n では 00 である。

定理 9.2(一般二項定理)✓

α\alpha を実数、∣x∣<1|x|<1 とする。このとき

(1+x)α=∑k=0∞(αk)xk(1+x)^\alpha=\sum_{k=0}^\infty\binom\alpha kx^k

が成り立つ(右辺は絶対収束する)。

証明(定理 9.2)

α\alpha が非負整数 nn のときは、右辺は有限和で、二項定理(定理 7.3[数え上げと母関数])そのものです。以下、α\alpha は非負整数でないとし、ak=(αk)a_k=\binom\alpha k とおきます。このとき、すべての kk で ak≠0a_k\ne0、

(k+1)ak+1=(α−k) ak(k≥0)(k+1)a_{k+1}=(\alpha-k)\,a_k\qquad(k\ge0)

が成り立ちます(定義から)。

収束と項別微分。 0<ρ<10<\rho<1 を取り、∣x∣≤ρ|x|\le\rho で考えます。項の比 ∣ak+1xk+1∣∣akxk∣=∣α−k∣k+1∣x∣→∣x∣<1\dfrac{|a_{k+1}x^{k+1}|}{|a_kx^k|}=\dfrac{|\alpha-k|}{k+1}|x|\to|x|<1 なので、比判定法(定理 6.2[級数と収束判定])から S(x)=∑akxkS(x)=\sum a_kx^k は絶対収束します。導関数の級数 ∑k≥1kakxk−1\sum_{k\ge1}ka_kx^{k-1} についても、項の比は同じ理由で ρ\rho に近づくので、Mk=k∣ak∣ρk−1M_k=k|a_k|\rho^{k-1} も ∑Mk<∞\sum M_k<\infty(比判定法)であり、M 判定法(系 6.4[関数列と一様収束])により SN(x)=∑k≤NakxkS_N(x)=\sum_{k\le N}a_kx^k の導関数 SN′S_N' は [−ρ,ρ][-\rho,\rho] 上で一様収束します。項別微分(定理 7.3[関数列と一様収束])から、SS は (−ρ,ρ)(-\rho,\rho) で微分可能で S′(x)=∑k≥1kakxk−1S'(x)=\sum_{k\ge1}ka_kx^{k-1} です。

微分方程式。 (1+x)S′(x)=αS(x)(1+x)S'(x)=\alpha S(x) を示します。収束する 2 つの級数を項ごとに足すと

(1+x)S′(x)=∑j≥0(j+1)aj+1xj+∑j≥0jajxj=∑j≥0[(j+1)aj+1+jaj]xj=∑j≥0αajxj=αS(x)(1+x)S'(x)=\sum_{j\ge0}(j+1)a_{j+1}x^j+\sum_{j\ge0}ja_jx^j=\sum_{j\ge0}\bigl[(j+1)a_{j+1}+ja_j\bigr]x^j=\sum_{j\ge0}\alpha a_jx^j=\alpha S(x)

です(上の漸化式 (j+1)aj+1=(α−j)aj(j+1)a_{j+1}=(\alpha-j)a_j を使った)。

一意性。 h(x)=S(x) (1+x)−αh(x)=S(x)\,(1+x)^{-\alpha}(−1<x<1-1<x<1)とおきます。(1+x)−α=exp⁡(−αlog⁡(1+x))(1+x)^{-\alpha}=\exp(-\alpha\log(1+x)) は正で、命題 2.1 (2) と連鎖律から ddx(1+x)−α=−α(1+x)−α−1\dfrac{d}{dx}(1+x)^{-\alpha}=-\alpha(1+x)^{-\alpha-1} です。積の法則で

h′(x)=S′(x)(1+x)−α−αS(x)(1+x)−α−1=(1+x)−α−1[(1+x)S′(x)−αS(x)]=0h'(x)=S'(x)(1+x)^{-\alpha}-\alpha S(x)(1+x)^{-\alpha-1}=(1+x)^{-\alpha-1}\bigl[(1+x)S'(x)-\alpha S(x)\bigr]=0

です。hh は (−ρ,ρ)(-\rho,\rho) 上で定数(系 3.4[平均値の定理とテイラーの定理] (1))で、h(0)=S(0)=1h(0)=S(0)=1 です。したがって S(x)=(1+x)αS(x)=(1+x)^\alpha(∣x∣<ρ|x|<\rho)で、ρ<1\rho<1 は任意です。

例 9.3(平方根と逆数の級数展開)

α=12\alpha=\frac12:(1/21)=12\binom{1/2}1=\frac12、(1/22)=(1/2)(−1/2)2=−18\binom{1/2}2=\frac{(1/2)(-1/2)}2=-\frac18、(1/23)=(1/2)(−1/2)(−3/2)6=116\binom{1/2}3=\frac{(1/2)(-1/2)(-3/2)}6=\frac1{16} なので、∣x∣<1|x|<1 で

1+x=1+x2−x28+x316−⋯\sqrt{1+x}=1+\frac x2-\frac{x^2}8+\frac{x^3}{16}-\cdots

です。α=−1\alpha=-1:(−1k)=(−1)k\binom{-1}k=(-1)^k なので 11+x=1−x+x2−⋯\dfrac1{1+x}=1-x+x^2-\cdots で、等比級数の和の公式(命題 3.2[数列と関数の極限])を再現します。α=−12\alpha=-\frac12 で xx を −x-x に替えると 11−x=1+x2+3x28+⋯\dfrac1{\sqrt{1-x}}=1+\dfrac x2+\dfrac{3x^2}8+\cdots で、x=0.01x=0.01 とすると 1/0.99≈1+0.005+0.0000375=1.00503751/\sqrt{0.99}\approx1+0.005+0.0000375=1.0050375 です(実際の値 1.00503782⋯1.00503782\cdots)。

最後に、少し変わった問題として、累乗の塔

xxx⋅⋅⋅x^{x^{x^{\cdot^{\cdot^{\cdot}}}}}

を調べます。x>0x>0 に対し、数列 a1=xa_1=x、an+1=xana_{n+1}=x^{a_n} を考えると、a2=xxa_2=x^x、a3=xxxa_3=x^{x^x}、… で、これが塔の「下から nn 階分」です。x=2x=\sqrt2 のときは an→2a_n\to2 のようです(22=2\sqrt2^2=2 だから、極限が存在すれば不動点 22 のはず。不動点とは xL=Lx^L=L のように、操作を施しても変わらない値のことです)。どの xx で収束するのでしょうか。

補題 10.1(log t / t の最大値)✓

t>0t>0 ならば log⁡t≤t/e\log t\le t/e、すなわち log⁡tt≤1e\dfrac{\log t}t\le\dfrac1e である。等号は t=et=e のときだけ成り立つ。

証明(補題 10.1)

g(t)=log⁡t−t/eg(t)=\log t-t/e とおくと g′(t)=1t−1eg'(t)=\dfrac1t-\dfrac1e は 0<t<e0<t<e で正、t>et>e で負です。したがって gg は (0,e](0,e] で狭義単調増加、[e,∞)[e,\infty) で狭義単調減少で(系 3.4[平均値の定理とテイラーの定理] (3))、g(t)≤g(e)=log⁡e−1=0g(t)\le g(e)=\log e-1=0、等号は t=et=e のときだけです。

次の補題の目標は、底が 1 より小さい xx で反復 an+1=xana_{n+1}=x^{a_n} が 2 つの値を行き来して収束しなくなることが、どの範囲で起きないかを決めることです。証明は、そのような 2 つの値 s,us,u があったと仮定して y≤ey\le e との矛盾を導く形で、場合分けが続きますが、使うのは tlog⁡tt\log t の増減と、m(c)>0m(c)>0 という 1 つの不等式だけです。

底が 1 より小さいとき、f(t)=xtf(t)=x^t は減少関数で、f∘ff\circ f は増加関数です。そのとき ff の「2 周期点」(f(s)=uf(s)=u、f(u)=sf(u)=s、s≠us\ne u)が現れなければ収束します。次の補題は、それが現れない範囲を決めます。

補題 10.2(2 周期点が現れない範囲)✓

0<x<10<x<1、y=−log⁡xy=-\log x とし、y≤ey\le e(すなわち x≥e−ex\ge e^{-e})とする。s,u∈(0,1)s,u\in(0,1) が xu=sx^u=s、xs=ux^s=u を満たすならば s=us=u である。

証明(補題 10.2)

s≠us\ne u と仮定して矛盾を導きます。log⁡s=ulog⁡x\log s=u\log x、log⁡u=slog⁡x\log u=s\log x を、それぞれ ss、uu 倍して slog⁡s=sulog⁡x=ulog⁡us\log s=su\log x=u\log u を得ます。w(t)=tlog⁡tw(t)=t\log t とおくと w′(t)=log⁡t+1w'(t)=\log t+1 で、ww は (0,1/e](0,1/e] で狭義単調減少、[1/e,1)[1/e,1) で狭義単調増加です(系 3.4[平均値の定理とテイラーの定理] (3))。w(s)=w(u)w(s)=w(u)、s≠us\ne u なので、s,us,u は 1/e1/e をはさんで反対側にあり、s<1/e<us<1/e<u としてよいです(s,us,u の役割は対称)。c=−log⁡sc=-\log s とおくと c>1c>1 で、log⁡s=ulog⁡x\log s=u\log x から c=yuc=yu、すなわち y=c/uy=c/u です。y≤ey\le e とは u≥c/eu\ge c/e のことなので、これが矛盾することを示します。

c≥ec\ge e のとき:u<1≤c/eu<1\le c/e で、u≥c/eu\ge c/e に反します。1<c<e1<c<e のとき:c/e∈(1/e,1)c/e\in(1/e,1) で、ww は [1/e,1)[1/e,1) で狭義単調増加なので、u<c/eu<c/e は w(u)<w(c/e)w(u)<w(c/e) と同値です。w(u)=w(s)=−ce−cw(u)=w(s)=-ce^{-c}、w(c/e)=ce(log⁡c−1)w(c/e)=\dfrac ce(\log c-1) なので、これは −e1−c<log⁡c−1-e^{1-c}<\log c-1、すなわち

m(c)=log⁡c−1+e1−c>0m(c)=\log c-1+e^{1-c}>0

と同値です。m(1)=0m(1)=0、m′(c)=1c−e1−cm'(c)=\dfrac1c-e^{1-c} で、c>1c>1 では ec−1=∑(c−1)j/j!>1+(c−1)=ce^{c-1}=\sum(c-1)^j/j!>1+(c-1)=c(級数の項が正でさらに j≥2j\ge2 の項がある)なので e1−c<1/ce^{1-c}<1/c、すなわち m′(c)>0m'(c)>0 です。したがって mm は [1,∞)[1,\infty) で狭義単調増加で、c>1c>1 で m(c)>0m(c)>0 です。よって u<c/eu<c/e、すなわち y=c/u>ey=c/u>e となり、y≤ey\le e に反します。

定理 10.3(累乗の塔の収束範囲)✓

x>0x>0 とし、a1=xa_1=x、an+1=xana_{n+1}=x^{a_n} とする。数列 (an)(a_n) が収束するための必要十分条件は

e−e≤x≤e1/ee^{-e}\le x\le e^{1/e}

である。収束するとき、極限 LL は方程式 xL=Lx^L=L の解である。

証明(定理 10.3)

f(t)=xt=exp⁡(tlog⁡x)f(t)=x^t=\exp(t\log x)(t>0t>0)とします。ff は連続で、an+1=f(an)a_{n+1}=f(a_n) です。すべての nn で an≥min⁡(x,1)>0a_n\ge\min(x,1)>0 です(x≥1x\ge1 なら xan≥1x^{a_n}\ge1。x<1x<1 のときは下の (iii) の議論で an∈[x,1)a_n\in[x,1))。したがって (an)(a_n) が収束するならば、極限 LL は正で、ff は LL で連続なので an+1=f(an)→f(L)a_{n+1}=f(a_n)\to f(L)(命題 5.5[数列と関数の極限] (1))、極限の一意性から f(L)=Lf(L)=L、すなわち xL=Lx^L=L です。x=1x=1 は an=1a_n=1 で収束します。

(i) 1<x≤e1/e1<x\le e^{1/e} のとき収束する。 e1/e<ee^{1/e}<e なので x∈[1,e]x\in[1,e] です。I=[1,e]I=[1,e] とします。log⁡x>0\log x>0 なので ff は増加で、f(I)⊆[f(1),f(e)]=[x,xe]f(I)\subseteq[f(1),f(e)]=[x,x^e] です。x≥1x\ge1、かつ log⁡x≤1/e\log x\le1/e から xe=exp⁡(elog⁡x)≤exp⁡1=ex^e=\exp(e\log x)\le\exp1=e なので f(I)⊆If(I)\subseteq I です。a1=x∈Ia_1=x\in I なので、定理 5.6[数列と関数の極限] (2) により (an)(a_n) は収束します。

(ii) x>e1/ex>e^{1/e} のとき発散する。 log⁡x>1/e\log x>1/e で、補題 10.1 から t>0t>0 で log⁡tt≤1e<log⁡x\dfrac{\log t}t\le\dfrac1e<\log x、すなわち tlog⁡x>log⁡tt\log x>\log t、xt>tx^t>t です。したがって an+1=xan>ana_{n+1}=x^{a_n}>a_n(an>0a_n>0)で、(an)(a_n) は狭義単調増加です。もし収束するなら、極限 L>0L>0 は xL=Lx^L=L を満たしますが、xL>Lx^L>L に反します。よって収束せず(単調増加なので ∞\infty に発散)です。

(iii) e−e≤x<1e^{-e}\le x<1 のとき収束する。 y=−log⁡x∈(0,e]y=-\log x\in(0,e] です。an∈(0,1)a_n\in(0,1)(a1=xa_1=x、an>0a_n>0 なら 0<xan<10<x^{a_n}<1)で、さらに an<1a_n<1 から an+1=xan>x1=xa_{n+1}=x^{a_n}>x^1=x、すなわち an≥x>0a_n\ge x>0 です。ff は狭義単調減少で、h=f∘fh=f\circ f は増加です。a2n+1=h(a2n−1)a_{2n+1}=h(a_{2n-1}) なので、奇数番目の部分列 (a2n−1)(a_{2n-1}) は単調です(a3≥a1a_3\ge a_1 なら帰納的に a2n+3=h(a2n+1)≥h(a2n−1)=a2n+1a_{2n+3}=h(a_{2n+1})\ge h(a_{2n-1})=a_{2n+1}、a3≤a1a_3\le a_1 なら逆)。有界なので、単調有界定理(定理 2.1[級数と収束判定])で L1L_1 に収束します。ff の連続性から a2n=f(a2n−1)→f(L1)=:L2a_{2n}=f(a_{2n-1})\to f(L_1)=:L_2、a2n+1=f(a2n)→f(L2)a_{2n+1}=f(a_{2n})\to f(L_2) なので f(L2)=L1f(L_2)=L_1 です。x≤L1≤1x\le L_1\le1 で、L1=1L_1=1 とすると f(f(1))=xx=1f(f(1))=x^x=1 となって x=1x=1 に反するので L1<1L_1<1 です。s=L1s=L_1、u=L2u=L_2 は (0,1)(0,1) の点で xu=sx^u=s、xs=ux^s=u を満たすので、補題 10.2 から s=us=u です。したがって奇数番目と偶数番目の部分列が同じ極限に収束し、(an)(a_n) 全体が収束します(ε>0\varepsilon>0 に対し、両方の部分列の番号を取れば、それより先のすべての nn で ∣an−L1∣<ε|a_n-L_1|<\varepsilon)。

(iv) 0<x<e−e0<x<e^{-e} のとき発散する。 y=−log⁡x>ey=-\log x>e とし、(an)(a_n) が収束すると仮定して矛盾を導きます。(iii) と同様に an∈[x,1)a_n\in[x,1) で、極限 L∈[x,1]L\in[x,1] は f(L)=Lf(L)=L を満たします。f(1)=x≠1f(1)=x\ne1 なので L<1L<1 です。f(L)=Lf(L)=L から e−yL=Le^{-yL}=L、すなわち −log⁡L/L=y>e-\log L/L=y>e です。関数 t↦−log⁡t/tt\mapsto-\log t/t は (0,e)(0,e) で狭義単調減少(導関数 (log⁡t−1)/t2<0(\log t-1)/t^2<0)で、t=1/et=1/e で値 ee を取るので、L<1/eL<1/e です。したがって yL=−log⁡L>1yL=-\log L>1 です。

f′(t)=−yf(t)f'(t)=-yf(t) は連続で、∣f′(L)∣=yL>1|f'(L)|=yL>1 なので、ρ=1+yL2>1\rho=\dfrac{1+yL}2>1 とすると、δ>0\delta>0 があって ∣t−L∣<δ|t-L|<\delta ならば ∣f′(t)∣>ρ|f'(t)|>\rho です。an→La_n\to L なので、NN があってすべての n≥Nn\ge N で ∣an−L∣<δ|a_n-L|<\delta です。n≥Nn\ge N で、平均値の定理(定理 3.3[平均値の定理とテイラーの定理])から

∣an+1−L∣=∣f(an)−f(L)∣=∣f′(ξ)∣ ∣an−L∣>ρ ∣an−L∣|a_{n+1}-L|=|f(a_n)-f(L)|=|f'(\xi)|\,|a_n-L|>\rho\,|a_n-L|

(ξ\xi は ana_n と LL の間)で、an≠La_n\ne L ならば帰納的に ∣aN+m−L∣>ρm∣aN−L∣|a_{N+m}-L|>\rho^m|a_N-L| です。an=La_n=L となる nn は存在しません(an=L=f(L)a_n=L=f(L) なら ff の単射性から an−1=La_{n-1}=L、…、a1=x=La_1=x=L で、xx=xx^x=x、すなわち x=1x=1 となって矛盾)。ところが ρm≥1+m(ρ−1)→∞\rho^m\ge1+m(\rho-1)\to\infty (補題 3.1[指数関数と対数関数])で、∣aN+m−L∣<δ|a_{N+m}-L|<\delta に反します。

例 10.4(累乗の塔の極限の例)

x=2x=\sqrt2 は 1<2<e1/e=1.4446⋯1<\sqrt2<e^{1/e}=1.4446\cdots を満たします(2=1.4142⋯\sqrt2=1.4142\cdots)。定理 10.3 から収束し、極限 LL は (2)L=L(\sqrt2)^L=L の解です。an+1=(2)an<(2)2=2a_{n+1}=(\sqrt2)^{a_n}<(\sqrt2)^2=2 から(帰納法で)an<2a_n<2 なので L≤2L\le2 です。方程式 (2)L=L(\sqrt2)^L=L は、両辺の対数を取って g(L)=log⁡22L−log⁡L=0g(L)=\frac{\log2}2L-\log L=0 です。g′′(t)=1/t2>0g''(t)=1/t^2>0 なので g′g' は狭義単調増加で、ロルの定理(定理 3.1[平均値の定理とテイラーの定理])から gg の零点は高々 2 個です。g(2)=g(4)=0g(2)=g(4)=0 なので零点は 22 と 44 だけで、L≤2L\le2 から L=2L=2 です。x=e1/ex=e^{1/e} のときは、xL=Lx^L=L すなわち log⁡LL=1e\dfrac{\log L}L=\dfrac1e で、補題 10.1 の等号条件から L=eL=e だけです。x=e−ex=e^{-e}(=0.0659⋯=0.0659\cdots)のときも収束し、極限は L=1/eL=1/e です((e−e)1/e=e−1(e^{-e})^{1/e}=e^{-1} なので不動点で、t↦t−xtt\mapsto t-x^t は狭義単調増加なので不動点は 1 つだけ)。

  • 平均値の定理とテイラーの定理。 この記事で使った平均値の定理は、平均値の定理とテイラーの定理 で定義から証明され、ロピタルの定理・テイラー展開へと続きます。
  • 凸解析。 凸関数の定義(定義 4.1)を多変数・無限次元に広げた理論が 凸解析 です。「接線がグラフの下にある」(系 4.4)は、劣勾配の理論の最初の例です。
  • 陰関数定理・多変数の微分。 命題 2.4 の一般形、条件付き極値のラグランジュの乗数法は 逆関数定理と陰関数定理 です。
  • べき級数と解析関数。 一般二項定理は、収束円板の中で関数をべき級数に展開する一例で、複素関数論(複素数と複素平面 の続き)につながります。
  • 力学系。 累乗の塔は、1 次元の反復写像 an+1=f(an)a_{n+1}=f(a_n) の最も簡単な例で、不動点の安定性(∣f′∣<1|f'|<1)や 2 周期点の分岐が現れます。

演習 12.1標準

x>0x>0 で f(x)=x1/xf(x)=x^{1/x} の最大値と、それを与える xx を求めよ。

解答

f(x)=exp⁡(log⁡xx)f(x)=\exp\left(\dfrac{\log x}x\right) で、命題 2.2 または連鎖律から f′(x)=f(x)⋅1−log⁡xx2f'(x)=f(x)\cdot\dfrac{1-\log x}{x^2} である。f>0f>0 なので、f′f' の符号は 1−log⁡x1-\log x の符号で、(0,e)(0,e) で正、(e,∞)(e,\infty) で負。したがって ff は (0,e](0,e] で狭義単調増加、[e,∞)[e,\infty) で狭義単調減少(系 3.4[平均値の定理とテイラーの定理] (3))で、x=ex=e で最大値 f(e)=e1/ef(e)=e^{1/e} を取る。

演習 12.2標準

exp⁡\exp が凸であること(exp⁡′′=exp⁡>0\exp''=\exp>0)を使って、正の実数 x,yx,y に対し xy≤x+y2\sqrt{xy}\le\dfrac{x+y}2 を示せ。

解答

exp⁡′′=exp⁡>0\exp''=\exp>0 なので、定理 4.3 から exp⁡\exp は凸である。a=log⁡xa=\log x、b=log⁡yb=\log y、λ=12\lambda=\frac12 として定義(定義 4.1)を使うと exp⁡(a+b2)≤exp⁡a+exp⁡b2=x+y2\exp\left(\frac{a+b}2\right)\le\frac{\exp a+\exp b}2=\frac{x+y}2。左辺は exp⁡(12log⁡(xy))=(xy)1/2=xy\exp\left(\frac12\log(xy)\right)=(xy)^{1/2}=\sqrt{xy}(定理 4.3[指数・対数・三角関数をきちんと定義する] と 定理 4.2[指数・対数・三角関数をきちんと定義する] (2))である。

演習 12.3易

11−x\dfrac1{\sqrt{1-x}} の xx の 2 次までの展開を、定理 9.2 から求めよ。

解答

α=−12\alpha=-\frac12、xx を −x-x に替える。(−1/21)=−12\binom{-1/2}1=-\frac12、(−1/22)=(−1/2)(−3/2)2=38\binom{-1/2}2=\frac{(-1/2)(-3/2)}2=\frac38 なので、(1+(−x))−1/2=1+(−12)(−x)+38(−x)2+⋯=1+x2+3x28+⋯(1+(-x))^{-1/2}=1+\left(-\frac12\right)(-x)+\frac38(-x)^2+\cdots=1+\frac x2+\frac{3x^2}8+\cdots である(∣x∣<1|x|<1)。

  • 杉浦光夫『解析入門 I』東京大学出版会、1980 — 微分法の章(平均値の定理・テイラーの定理・凸関数)。
  • W. Rudin, Principles of Mathematical Analysis, 3rd ed., McGraw-Hill, 1976 — Chapter 5(微分)、Chapter 8(べき級数)。
  • J. Knoebel, “Exponentials reiterated”, The American Mathematical Monthly 88 (1981), 235–252 — 累乗の塔の収束。
  • 高木貞治『解析概論』岩波書店 — 微分法の章(凸関数・二項級数)。

このテーマの 100 本ノック(100 問)

執筆: Claude Code(Sonnet 5.5)、Claude Code(Opus 5.5)・監査 3 回(Claude Code)・最終 2026-10-12

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