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有限群の表現:Maschke・Schur・指標の直交関係

対象読者: 本テーマ第 8 章までの群の作用と、線形代数の固有値・トレース・内積空間を学んだ人。表現論や指標は仮定しません。

前提となる記事:群の作用と Sylow の定理:数え上げで群の構造を決める、内積空間とグラム・シュミット直交化:長さと角度を線形代数に持ち込む

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正方形や正三角形を回したり裏返したりする操作の集まりは「群」ですが、そのままでは計算しにくい対象です。そこで各操作を行列に置き換えると、足し算や固有値といった線形代数の道具で調べられるようになります。この記事では、そうして得た行列の集まりを、これ以上分けられない小さな部品に分解できること、そして部品の種類と個数が「トレースの表」で数えられることを示します。読み終えると、S3S_3 のような小さな群で、この表を手計算で作れるようになります。

  • 有限群 GG の(複素)表現とは、GG を GL(V)\mathrm{GL}(V) に準同型で写すことです。抽象的な群を、線形代数の対象である行列の集まりとして実現します。
  • Maschke の定理:不変部分空間には必ず不変な補空間があり、したがってすべての表現は既約表現の直和に分解します。証明は「射影を群全体で平均する」だけです。
  • Schur の補題:既約表現の間の GG 不変な線形写像は、00 か同型であり、同じ表現の自己写像ならスカラー倍です。可換群の既約表現がすべて 1 次元であることもここから出ます。
  • 指標の直交関係:表現 ρ\rho のトレース χρ(g)=tr ρ(g)\chi_\rho(g) = \mathrm{tr}\,\rho(g) は、既約表現どうしで正規直交系をなします。これで表現の分解の仕方(重複度)が、指標の内積で計算できます。
  • 既約表現(同型を除く)の個数は共役類の個数に等しく、正則表現は各既約表現 ViV_i を dim⁡Vi\dim V_i 回ずつ含みます。ここから ∣G∣=∑i(dim⁡Vi)2|G| = \sum_i (\dim V_i)^2 が従います。
  • 具体例として S3S_3 の指標表を、置換表現の分解から完全に求めます。

1. 動機:対称性を線形代数に翻訳する

Section titled “1. 動機:対称性を線形代数に翻訳する”

群の作用では、群が集合を置換することを調べました。ここで XX を有限集合として、XX の各点に基底ベクトルを割り当てると、XX の置換は CX\mathbb{C}^X の線形写像(置換行列)になります。置換が線形写像になった途端に、固有値や対角化といった線形代数の道具が使えます。群 GG の元を行列で表すこの発想が、表現論です。

動機をもう一つ。巡回群 Z/nZ\mathbb{Z}/n\mathbb{Z} の表現は、離散フーリエ変換そのものです(例 6.4)。フーリエ解析が「平行移動で不変な演算子を、固有ベクトル(指数関数)で対角化する」ことだったように、一般の有限群の表現論は「群の対称性を持つ演算子を、既約表現の成分に分解する」ことです。物理では、対称性を持つ系のハミルトニアンの縮退度が既約表現の次元で決まります。コンパクト群の理論は、この記事の議論の和 1∣G∣∑g\frac{1}{|G|}\sum_g をハール測度による積分に置き換えたものです。

以下、特に断らない限り GG は有限群、ベクトル空間は有限次元の複素ベクトル空間とします。

定義 2.1(表現・部分表現・既約表現)↗

有限次元複素ベクトル空間 VV と群準同型 ρ:G→GL(V)\rho : G \to \mathrm{GL}(V) の組 (ρ,V)(\rho, V) を GG の表現といい、dim⁡V\dim V をその次元という。ρ(g)v\rho(g)v を g⋅vg \cdot v と略記することがある。

  • 部分空間 W⊆VW \subseteq V が不変(GG 不変)であるとは、すべての g∈Gg \in G で ρ(g)W⊆W\rho(g)W \subseteq W となることをいう。このとき ρ\rho を WW に制限した表現 WW を部分表現という。
  • V≠0V \ne 0 の表現 VV が既約であるとは、不変部分空間が 00 と VV しかないことをいう。
  • 表現 V,WV, W の間の線形写像 f:V→Wf : V \to W が GG 準同型(絡作用素)であるとは、すべての gg で f(ρV(g)v)=ρW(g)f(v)f(\rho_V(g)v) = \rho_W(g)f(v) を満たすことをいう。GG 準同型全体を HomG(V,W)\mathrm{Hom}_G(V, W) と書く。全単射な GG 準同型があるとき、VV と WW は同型(V≅WV \cong W)であるという。
  • 表現 V,WV, W の直和 V⊕WV \oplus W は、ρ(g)(v,w)=(ρV(g)v,ρW(g)w)\rho(g)(v, w) = (\rho_V(g)v, \rho_W(g)w) で定める。

f∈HomG(V,W)f \in \mathrm{Hom}_G(V, W) の核 ker⁡f\ker f は VV の不変部分空間、像 Imf\mathrm{Im} f は WW の不変部分空間です。f(v)=0f(v) = 0 なら f(g⋅v)=g⋅f(v)=0f(g \cdot v) = g \cdot f(v) = 0、w=f(v)w = f(v) なら g⋅w=f(g⋅v)g \cdot w = f(g \cdot v) だからです。

例 2.2(基本的な表現)

  1. 自明な表現。 ρ(g)=1\rho(g) = 1(V=CV = \mathbb{C})。
  2. 符号表現。 sgn:Sn→{±1}⊂C×\mathrm{sgn} : S_n \to \{\pm 1\} \subset \mathbb{C}^{\times}(定義 2.1[行列式とその性質] の置換の符号)。
  3. 巡回群の 1 次元表現。 G=Z/nZG = \mathbb{Z}/n\mathbb{Z}, ζ=e2πi/n\zeta = e^{2\pi i/n} に対し、ρj(k)=ζjk\rho_j(k) = \zeta^{jk}(j=0,1,…,n−1j = 0, 1, \ldots, n-1)は nn 個の互いに異なる 1 次元表現です。
  4. 置換表現。 GG が有限集合 XX に作用する(定義 2.1[群の作用と Sylow の定理])とき、XX の元を基底とするベクトル空間 CX\mathbb{C}^X に ρ(g)ex=eg⋅x\rho(g)e_x = e_{g \cdot x} で GG が作用します。命題 2.2[群の作用と Sylow の定理] の準同型 G→Sym(X)G \to \mathrm{Sym}(X) に置換行列をあてたものです。特に X=GX = G(左乗法)のものを正則表現 (ρreg,CG)(\rho_{\mathrm{reg}}, \mathbb{C}^G) といいます。
  5. S3S_3 の置換表現の分解。 S3S_3 を {1,2,3}\{1,2,3\} に作用させた C3\mathbb{C}^3 には、不変部分空間 L=C(e1+e2+e3)L = \mathbb{C}(e_1 + e_2 + e_3)(自明な表現)と W={x1e1+x2e2+x3e3:x1+x2+x3=0}W = \{ x_1e_1 + x_2e_2 + x_3e_3 : x_1 + x_2 + x_3 = 0 \}(2 次元)があり、C3=L⊕W\mathbb{C}^3 = L \oplus W です。WW が既約であることは 例 6.3 で確かめます。

3. Maschke の定理:不変な補空間がつねに存在する

Section titled “3. Maschke の定理:不変な補空間がつねに存在する”

一般の線形変換では、不変部分空間に不変な補空間があるとは限りません。たとえば (1101)\begin{pmatrix}1&1\\0&1\end{pmatrix} の不変部分空間 Ce1\mathbb{C}e_1 には不変な補空間がありません。有限群の表現では、平均を取る操作がこの欠陥を補います。

ここでの方針は次のとおりです。まず群の作用を無視して、補空間を一つ適当に選び、そこから WW への射影を作ります。この射影は一般には群の作用と合いませんが、群の元ごとに動かした射影を全部足して ∣G∣|G| で割ると、元で動かしても形が変わらないもの(群の作用と交換するもの)になります。それが不変な補空間を与える、というのが次の証明の流れです。

定理 3.1(Maschke の定理)✓

(ρ,V)(\rho, V) を有限群 GG の表現、W⊆VW \subseteq V を不変部分空間とする。このとき、不変部分空間 W′W' で V=W⊕W′V = W \oplus W' となるものが存在する。

証明(定理 3.1)

線形空間として V=W⊕UV = W \oplus U となる補空間 UU を取り、WW への射影 π0:V→W\pi_0 : V \to W(π0∣W=idW\pi_0|_W = \mathrm{id}_W, π0∣U=0\pi_0|_U = 0)を考えます。これを群全体で平均します。

π=1∣G∣∑g∈Gρ(g) π0 ρ(g)−1.\pi = \frac{1}{|G|} \sum_{g \in G} \rho(g)\,\pi_0\,\rho(g)^{-1}.
  • π(V)⊆W\pi(V) \subseteq W:π0\pi_0 の像は WW にあり、WW は不変なので、各項の像は WW に入ります。
  • w∈Ww \in W なら π(w)=w\pi(w) = w:ρ(g)−1w∈W\rho(g)^{-1}w \in W なので π0ρ(g)−1w=ρ(g)−1w\pi_0\rho(g)^{-1}w = \rho(g)^{-1}w、したがって各項は ww です。
  • π∘ρ(h)=ρ(h)∘π\pi \circ \rho(h) = \rho(h) \circ \pi:ρ(h)πρ(h)−1=1∣G∣∑gρ(hg)π0ρ(hg)−1=π\rho(h)\pi\rho(h)^{-1} = \frac{1}{|G|}\sum_g \rho(hg)\pi_0\rho(hg)^{-1} = \pi(g↦hgg \mapsto hg は GG の全単射)。

よって π\pi は WW への射影で、W′=ker⁡πW' = \ker\pi について V=W⊕W′V = W \oplus W' です。v∈W′v \in W' なら π(ρ(h)v)=ρ(h)π(v)=0\pi(\rho(h)v) = \rho(h)\pi(v) = 0 なので W′W' は不変です。

系 3.2(完全可約性)✓

有限群のすべての表現 VV は、既約な部分表現の直和 V=V1⊕⋯⊕VkV = V_1 \oplus \cdots \oplus V_k に分解する。

証明(系 3.2)

dim⁡V\dim V に関する帰納法です。V=0V = 0 なら空の直和、VV が既約なら k=1k = 1 です。既約でない V≠0V \ne 0 には自明でない不変部分空間 WW があり、定理 3.1 により V=W⊕W′V = W \oplus W' (W,W′W, W' はともに VV より低次元の表現)です。帰納法の仮定で W,W′W, W' を既約表現の直和に分解すれば VV も分解します。

注意 3.3(標数が群の位数を割る場合)

証明で 1/∣G∣1/|G| を使いました。係数体の標数が ∣G∣|G| を割ると、この平均が取れず、定理は一般には成り立ちません。たとえば Fp\mathbb{F}_p 上、G=Z/pZG = \mathbb{Z}/p\mathbb{Z} が Fp2\mathbb{F}_p^2 に ρ(k)=(1k01)\rho(k) = \begin{pmatrix}1&k\\0&1\end{pmatrix} で作用する表現では、Fpe1\mathbb{F}_p e_1 は不変部分空間ですが、不変な補空間はありません。複素数体では標数 00 なので平均が取れます。

既約表現は「これ以上小さく分けられない部品」でした。部品どうしを群の作用と合う線形写像で結ぶと、その写像は零写像か同型写像のどちらかしかなく、同じ部品どうしならスカラー倍に限られます。部品の間に余計な写像がほとんど存在しないという、この硬さが、以降の指標の計算を可能にします。

定理 4.1(Schur の補題)✓

V,WV, W を GG の既約表現、f∈HomG(V,W)f \in \mathrm{Hom}_G(V, W) とする。

  1. f=0f = 0 であるか、ff は同型である。
  2. V=WV = W ならば、ff はスカラー倍 f=λ idVf = \lambda\,\mathrm{id}_V(λ∈C\lambda \in \mathbb{C})である。
証明(定理 4.1)

(1) ker⁡f\ker f は VV の不変部分空間で、VV が既約なので 00 か VV です。ker⁡f=V\ker f = V なら f=0f = 0、ker⁡f=0\ker f = 0 なら ff は単射です。像 Imf\mathrm{Im} f は WW の不変部分空間で、f≠0f \ne 0 なら Imf≠0\mathrm{Im} f \ne 0 なので WW の既約性から Imf=W\mathrm{Im} f = W、ff は全射です。

(2) 複素数体は代数閉体で V≠0V \ne 0 は有限次元なので、ff は固有値 λ\lambda を持ちます(系 4.6[固有値と固有ベクトル])。f−λ idVf - \lambda\,\mathrm{id}_V も GG 準同型で、核が 00 でない(固有ベクトルを含む)ので、(1) により 00 でなければなりません。よって f=λ idVf = \lambda\,\mathrm{id}_V です。

系 4.2(可換群の既約表現は 1 次元)✓

GG がアーベル群なら、GG の既約表現はすべて 1 次元である。

証明(系 4.2)

(ρ,V)(\rho, V) を既約表現とします。各 h∈Gh \in G について、ρ(h)\rho(h) は ρ(g)ρ(h)=ρ(gh)=ρ(hg)=ρ(h)ρ(g)\rho(g)\rho(h) = \rho(gh) = \rho(hg) = \rho(h)\rho(g) により GG 準同型 V→VV \to V です。定理 4.1 (2) により ρ(h)\rho(h) はスカラー倍です。すると VV のどの部分空間も不変なので、既約性から dim⁡V=1\dim V = 1 です。

したがって Z/nZ\mathbb{Z}/n\mathbb{Z} の既約表現は、例 2.2 (3) の nn 個の ρj\rho_j ですべてです(1 次元表現 ρ(1)=λ\rho(1) = \lambda は λn=1\lambda^n = 1 を満たすため)。これは離散フーリエ変換の基底ベクトルに対応します。

Schur の補題の使い方は、「任意の線形写像を群で平均して GG 準同型にする」ことです。

補題 4.3(平均化と Schur の補題)✓

(ρ,V),(σ,W)(\rho, V), (\sigma, W) を GG の既約表現とし、任意の線形写像 T:V→WT : V \to W に対し

TG=1∣G∣∑g∈Gσ(g) T ρ(g)−1T^G = \frac{1}{|G|} \sum_{g \in G} \sigma(g)\,T\,\rho(g)^{-1}

とおく。すると TG∈HomG(V,W)T^G \in \mathrm{Hom}_G(V, W) であり、

  1. V≇WV \not\cong W なら TG=0T^G = 0。
  2. V=WV = W, σ=ρ\sigma = \rho なら TG=tr Tdim⁡V idVT^G = \dfrac{\mathrm{tr}\,T}{\dim V}\,\mathrm{id}_V。
証明(補題 4.3)

σ(h)TGρ(h)−1=1∣G∣∑gσ(hg)Tρ(hg)−1=TG\sigma(h)T^G\rho(h)^{-1} = \frac{1}{|G|}\sum_g \sigma(hg)T\rho(hg)^{-1} = T^G なので TGT^G は GG 準同型です。V≇WV \not\cong W なら 定理 4.1 (1) から TG=0T^G = 0 です。V=WV = W なら (2) から TG=λ idT^G = \lambda\,\mathrm{id} で、トレースを取ると λdim⁡V=tr TG=1∣G∣∑gtr(ρ(g)Tρ(g)−1)=tr T\lambda \dim V = \mathrm{tr}\,T^G = \frac{1}{|G|}\sum_g \mathrm{tr}(\rho(g)T\rho(g)^{-1}) = \mathrm{tr}\,T です(トレースは相似で不変、定理 4.4[固有値と固有ベクトル])。

定義 5.1(指標)↗

表現 (ρ,V)(\rho, V) の指標とは、関数 χρ:G→C\chi_\rho : G \to \mathbb{C}, χρ(g)=tr ρ(g)\chi_\rho(g) = \mathrm{tr}\,\rho(g) のことをいう。関数 f:G→Cf : G \to \mathbb{C} が類関数であるとは、共役で不変(f(hgh−1)=f(g)f(hgh^{-1}) = f(g))であることをいう。類関数 α,β\alpha, \beta に対し

⟨α,β⟩=1∣G∣∑g∈Gα(g) β(g)‾\langle \alpha, \beta \rangle = \frac{1}{|G|} \sum_{g \in G} \alpha(g)\,\overline{\beta(g)}

とおく。これは類関数全体の上のエルミート内積である。

命題 5.2(指標の基本性質)✓

表現 V,WV, W の指標について次が成り立つ。

  1. χV(e)=dim⁡V\chi_V(e) = \dim V。χV\chi_V は類関数。
  2. χV⊕W=χV+χW\chi_{V \oplus W} = \chi_V + \chi_W。V≅WV \cong W なら χV=χW\chi_V = \chi_W。
  3. χV(g−1)=χV(g)‾\chi_V(g^{-1}) = \overline{\chi_V(g)}。
証明(命題 5.2)

(1) ρ(e)=id\rho(e) = \mathrm{id} のトレースは dim⁡V\dim V。χ(hgh−1)=tr(ρ(h)ρ(g)ρ(h)−1)=tr ρ(g)\chi(hgh^{-1}) = \mathrm{tr}(\rho(h)\rho(g)\rho(h)^{-1}) = \mathrm{tr}\,\rho(g)。(2) 直和は対角ブロックで、ブロックのトレースの和です。同型なら基底を取り替えるだけで行列が相似なので、トレースは等しいです(定理 4.4[固有値と固有ベクトル])。(3) 任意の内積 ⟨⋅,⋅⟩0\langle \cdot,\cdot \rangle_0 に対し ⟨v,w⟩=∑g⟨ρ(g)v,ρ(g)w⟩0\langle v, w \rangle = \sum_g \langle \rho(g)v, \rho(g)w \rangle_0 は正定値で GG 不変な内積です(定義 3.1[内積空間とグラム・シュミット直交化])。正規直交基底を取ると(系 6.2[内積空間とグラム・シュミット直交化])、ρ(g)\rho(g) のすべての行列はユニタリ行列 UU で、ρ(g−1)=U−1=U∗\rho(g^{-1}) = U^{-1} = U^{*} です。よってトレースは tr U∗=tr U‾\mathrm{tr}\,U^{*} = \overline{\mathrm{tr}\,U} となります。

(3) により、類関数の内積は ⟨χ,ψ⟩=1∣G∣∑gχ(g)ψ(g−1)\langle \chi, \psi \rangle = \frac{1}{|G|}\sum_g \chi(g)\psi(g^{-1}) とも書けます。

定理 5.3(既約指標の直交関係)✓

(ρ,V),(σ,W)(\rho, V), (\sigma, W) を GG の既約表現とすると、

⟨χρ,χσ⟩={1(V≅W)0(V≇W)\langle \chi_\rho, \chi_\sigma \rangle = \begin{cases} 1 & (V \cong W) \\ 0 & (V \not\cong W) \end{cases}

が成り立つ。

次の証明の方針です。指標はトレース、つまり行列の対角成分の和なので、成分ごとに分けて考えます。各成分は、ある一つの行列 EikE_{ik} を群で平均した結果の成分として現れます。そこに平均化の補題を使うと、成分の和が 00 か 1/n1/n かに決まり、あとは足し合わせるだけです。

証明(定理 5.3)

n=dim⁡Vn = \dim V, m=dim⁡Wm = \dim W とし、V,WV, W の基底を取って ρ(g),σ(g)\rho(g), \sigma(g) を行列で表します。命題 5.2 (3) により

⟨χρ,χσ⟩=1∣G∣∑gχρ(g)χσ(g−1)=∑i=1n∑k=1m1∣G∣∑gρ(g)ii σ(g−1)kk\langle \chi_\rho, \chi_\sigma \rangle = \frac{1}{|G|}\sum_g \chi_\rho(g)\chi_\sigma(g^{-1}) = \sum_{i=1}^{n}\sum_{k=1}^{m} \frac{1}{|G|}\sum_g \rho(g)_{ii}\,\sigma(g^{-1})_{kk}

です。各 (i,k)(i, k) について、n×mn \times m 行列 T=EikT = E_{ik}((i,k)(i,k) 成分だけが 11、T:W→VT : W \to V)を取ります。補題 4.3 を、VV と WW の役割を入れ替えて(T:W→VT : W \to V に対して TG=1∣G∣∑gρ(g)Tσ(g)−1T^G = \frac{1}{|G|}\sum_g \rho(g)T\sigma(g)^{-1})適用します。行列の (i,k)(i,k) 成分は

(TG)ik=1∣G∣∑g∑a,bρ(g)iaTab σ(g−1)bk=1∣G∣∑gρ(g)ii σ(g−1)kk(T^G)_{ik} = \frac{1}{|G|}\sum_g \sum_{a,b}\rho(g)_{ia}T_{ab}\,\sigma(g^{-1})_{bk} = \frac{1}{|G|}\sum_g \rho(g)_{ii}\,\sigma(g^{-1})_{kk}

です。V≇WV \not\cong W なら TG=0T^G = 0 なので、すべての (i,k)(i, k) で和は 00、よって ⟨χρ,χσ⟩=0\langle \chi_\rho, \chi_\sigma \rangle = 0 です。

V≅WV \cong W なら、命題 5.2 (2) より指標は等しいので、WW の基底を取り替えて σ=ρ\sigma = \rho としてよいです(n=mn = m)。補題 4.3 (2) より TG=tr Eikn id=δiknidT^G = \frac{\mathrm{tr}\,E_{ik}}{n}\,\mathrm{id} = \frac{\delta_{ik}}{n}\mathrm{id} で、その (i,k)(i,k) 成分は δik/n\delta_{ik}/n です。したがって

⟨χρ,χρ⟩=∑i,kδikn=∑i=1n1n=1\langle \chi_\rho, \chi_\rho \rangle = \sum_{i,k} \frac{\delta_{ik}}{n} = \sum_{i=1}^{n}\frac{1}{n} = 1

です。

系 5.4(重複度の公式)✓

V1,…,VrV_1, \ldots, V_r を GG の既約表現の同型類の代表系とし、χi=χVi\chi_i = \chi_{V_i} とおく。任意の表現 VV が V≅V1m1⊕⋯⊕VrmrV \cong V_1^{m_1} \oplus \cdots \oplus V_r^{m_r} と分解するとき(系 3.2)、

mi=⟨χV,χi⟩,⟨χV,χV⟩=∑imi2m_i = \langle \chi_V, \chi_i \rangle, \qquad \langle \chi_V, \chi_V \rangle = \sum_{i} m_i^2

である。したがって mim_i は分解の仕方によらず定まり、VV は指標で決まる(χV=χW\chi_V = \chi_W なら V≅WV \cong W)。また VV が既約であることと ⟨χV,χV⟩=1\langle \chi_V, \chi_V \rangle = 1 は同値である。

証明(系 5.4)

命題 5.2 (2) から χV=∑jmjχj\chi_V = \sum_j m_j\chi_j です。定理 5.3 から ⟨χV,χi⟩=mi\langle \chi_V, \chi_i \rangle = m_i と ⟨χV,χV⟩=∑jmj2\langle \chi_V, \chi_V \rangle = \sum_j m_j^2 が従います。mim_i が指標だけで決まるので、同じ指標の 2 つの表現は同じ分解を持ち同型です。∑mj2=1\sum m_j^2 = 1 となるのは、ある mj=1m_j = 1 で他が 00 のとき、すなわち既約のときだけです。

自明 (1)符号 (1)標準 (2)標準 (2)1 + 1 + 2 + 2 = 6、1² + 1² + 2² = 6
S₃ の正則表現(6 次元)を適当な基底で見ると、ρ(g) は対角に並ぶブロックになる。ブロックの大きさは既約表現の次元で、1 次元の 2 つ、2 次元の 2 つ

定理 6.1(既約表現の個数)✓

有限群 GG の既約表現の同型類の個数は、GG の共役類の個数に等しい。より正確には、既約指標 χ1,…,χr\chi_1, \ldots, \chi_r は類関数全体のなす空間の正規直交基底である。

次の証明の方針です。既約指標が類関数の空間を張り尽くすことを、背理法に近い形で示します。すべての既約指標と直交する類関数 ff があったとして、ff から群の作用と交換する写像を作ると、Schur の補題によりそれはスカラー倍になり、トレースを見るとスカラーが 00 だとわかります。最後に、この写像を正則表現の基底ベクトル eee_e に作用させると、ff の値そのものが現れるので、f=0f=0 が出ます。

証明(定理 6.1)

類関数全体は、各共役類の指示関数を基底に持つので、次元は共役類の個数 hh に等しいです。既約指標は 定理 5.3 により正規直交なので一次独立で、r≤hr \le h です。これらが類関数全体を張ることを示せば十分です。

類関数 ff がすべての χi\chi_i と直交する(⟨f,χi⟩=0\langle f, \chi_i \rangle = 0)と仮定し、f=0f = 0 を示します。既約表現 (ρ,V)(\rho, V) に対し

T=∑g∈Gf(g)‾ ρ(g)∈End(V)T = \sum_{g \in G} \overline{f(g)}\,\rho(g) \in \mathrm{End}(V)

とおきます。ff が類関数なので ρ(h)Tρ(h)−1=∑gf(g)‾ρ(hgh−1)=∑g′f(h−1g′h)‾ρ(g′)=T\rho(h)T\rho(h)^{-1} = \sum_g \overline{f(g)}\rho(hgh^{-1}) = \sum_{g'}\overline{f(h^{-1}g'h)}\rho(g') = T で、TT は GG 準同型です。定理 4.1 (2) から T=λ idT = \lambda\,\mathrm{id} で、λdim⁡V=tr T=∑gf(g)‾χV(g)=∣G∣ ⟨f,χV⟩‾=0\lambda\dim V = \mathrm{tr}\,T = \sum_g \overline{f(g)}\chi_V(g) = |G|\,\overline{\langle f, \chi_V \rangle} = 0 なので T=0T = 0 です。この等式は、既約表現の直和である任意の表現(系 3.2)でも成り立ちます。そこで正則表現 CG\mathbb{C}^G(基底 exe_x, ρ(g)ex=egx\rho(g)e_x = e_{gx})に適用し、eee_e に作用させると

0=∑gf(g)‾ ρ(g)ee=∑gf(g)‾ eg0 = \sum_g \overline{f(g)}\,\rho(g)e_e = \sum_g \overline{f(g)}\,e_g

で、ege_g は一次独立なので f(g)=0f(g) = 0(すべての gg)です。

定理 6.2(正則表現の分解)✓

V1,…,VrV_1, \ldots, V_r を GG の既約表現の同型類の代表系、di=dim⁡Vid_i = \dim V_i とする。正則表現は

CG≅V1d1⊕⋯⊕Vrdr\mathbb{C}^G \cong V_1^{d_1} \oplus \cdots \oplus V_r^{d_r}

と分解する。したがって

∣G∣=∑i=1rdi 2,∑i=1rdi χi(g)=0(g≠e)|G| = \sum_{i=1}^{r} d_i^{\,2}, \qquad \sum_{i=1}^{r} d_i\,\chi_i(g) = 0 \quad (g \ne e)

が成り立つ。

証明(定理 6.2)

正則表現の指標を計算します。ρreg(g)ex=egx\rho_{\mathrm{reg}}(g)e_x = e_{gx} の対角成分は gx=xgx = x のときだけ 11 で、gx=xgx = x は g=eg = e と同値です。したがって χreg(e)=∣G∣\chi_{\mathrm{reg}}(e) = |G|, χreg(g)=0\chi_{\mathrm{reg}}(g) = 0(g≠eg \ne e)です。系 5.4 から ViV_i の重複度は

mi=⟨χreg,χi⟩=1∣G∣ ∣G∣ χi(e)‾=dim_i = \langle \chi_{\mathrm{reg}}, \chi_i \rangle = \frac{1}{|G|}\,|G|\,\overline{\chi_i(e)} = d_i

です。次元を比べて ∣G∣=dim⁡CG=∑di2|G| = \dim\mathbb{C}^G = \sum d_i^2、指標を比べて χreg=∑diχi\chi_{\mathrm{reg}} = \sum d_i\chi_i から、g≠eg \ne e で 0=∑diχi(g)0 = \sum d_i\chi_i(g) です。

これらの結果は、小さな群の指標表を「ほぼ手計算で」決める手がかりを与えます。

  • 共役類の個数 hh が既約表現の個数、
  • 既約表現の次元 did_i は ∑di2=∣G∣\sum d_i^2 = |G| を満たす正の整数、
  • 1 次元の表現(自明表現)が必ず 1 つある。

次の指標表では、各共役類の列は「その類に属する元の個数」を重みとして内積に入ります。たとえば S3S_3 では互換が 3 個あるので、内積の和では互換の列が 3 回数えられます。

例 6.3(S₃ の指標表)

S3S_3 の共役類は、恒等、互換(3 個)、3 サイクル(2 個)の 33 個です。定理 6.1 から既約表現は 33 個で、次元は ∑di2=6\sum d_i^2 = 6 を満たすので (d1,d2,d3)=(1,1,2)(d_1, d_2, d_3) = (1, 1, 2) です(di≥3d_i \ge 3 なら di2≥9>6d_i^2 \ge 9 > 6 なので di∈{1,2}d_i \in \{1, 2\} で、3 個の平方の和が 66 になるのは 1+1+41 + 1 + 4 だけです)。

1 次元の既約表現は自明表現と符号表現です。2 次元の既約表現は、置換表現 C3\mathbb{C}^3 の指標 χperm\chi_{\mathrm{perm}}(置換の固定点の個数)と自明表現の差で求めます。

共役類ee互換3 サイクル
個数132
χtriv\chi_{\mathrm{triv}}111
χsgn\chi_{\mathrm{sgn}}1−11
χperm\chi_{\mathrm{perm}}310
χstd=χperm−χtriv\chi_{\mathrm{std}} = \chi_{\mathrm{perm}} - \chi_{\mathrm{triv}}20−1

実際、⟨χperm,χtriv⟩=16(3+3⋅1+2⋅0)=1\langle \chi_{\mathrm{perm}}, \chi_{\mathrm{triv}} \rangle = \frac{1}{6}(3 + 3\cdot 1 + 2\cdot 0) = 1 なので自明表現を重複度 11 で含みます。W=W = (和が 00 のベクトル)の指標 χstd\chi_{\mathrm{std}} について

⟨χstd,χstd⟩=16(22+3⋅02+2⋅(−1)2)=1\langle \chi_{\mathrm{std}}, \chi_{\mathrm{std}} \rangle = \frac{1}{6}\bigl(2^2 + 3\cdot 0^2 + 2\cdot(-1)^2\bigr) = 1

なので、系 5.4 から WW は既約です。直交関係の確認をしておくと、⟨χsgn,χstd⟩=16(2−3⋅0+2⋅(−1))=0\langle \chi_{\mathrm{sgn}}, \chi_{\mathrm{std}} \rangle = \frac{1}{6}(2 - 3\cdot 0 + 2\cdot(-1)) = 0, ⟨χtriv,χsgn⟩=16(1−3+2)=0\langle \chi_{\mathrm{triv}}, \chi_{\mathrm{sgn}} \rangle = \frac{1}{6}(1 - 3 + 2) = 0 です。正則表現は 定理 6.2 により triv⊕sgn⊕std 2\mathrm{triv} \oplus \mathrm{sgn} \oplus \mathrm{std}^{\,2} で、1+1+2+2=61 + 1 + 2 + 2 = 6 です。

例 6.4(巡回群と離散フーリエ変換)

G=Z/nZG = \mathbb{Z}/n\mathbb{Z} の既約指標は χj(k)=ζjk\chi_j(k) = \zeta^{jk}(ζ=e2πi/n\zeta = e^{2\pi i/n})で、直交関係は

⟨χj,χl⟩=1n∑k=0n−1ζ(j−l)k={1(j≡l mod n)0(それ以外)\langle \chi_j, \chi_l \rangle = \frac{1}{n}\sum_{k=0}^{n-1}\zeta^{(j-l)k} = \begin{cases} 1 & (j \equiv l \bmod n) \\ 0 & (\text{それ以外}) \end{cases}

という等比級数の和です。正則表現 CG\mathbb{C}^G に 定理 6.2 を適用すると、CG\mathbb{C}^G が nn 個の 1 次元表現 χj\chi_j の直和に分かれることがわかります。この分解の基底が vj=∑kζ−jkekv_j = \sum_k \zeta^{-jk}e_k で、平行移動 ρ(1)\rho(1) の固有ベクトルです。ベクトル f=∑kf(k)ekf = \sum_k f(k)e_k を vjv_j の一次結合で書き直したときの係数を求める変換が、離散フーリエ変換です。

演習 7.1易

位数 88 の二面体群 D4D_4 の共役類は {e}\{e\}, {r2}\{r^2\}, {r,r3}\{r, r^3\}, {s,sr2}\{s, sr^2\}, {sr,sr3}\{sr, sr^3\} の 55 個である。既約表現の次元をすべて求めよ。

解答

定理 6.1 から既約表現は 55 個で、次元 d1,…,d5d_1, \ldots, d_5 は ∑di2=8\sum d_i^2 = 8 を満たす正の整数です。di≥3d_i \ge 3 とすると 9>89 > 8 なので di∈{1,2}d_i \in \{1, 2\} です。22 が aa 個、11 が 5−a5 - a 個なら 4a+(5−a)=84a + (5 - a) = 8 から a=1a = 1 です。よって次元は (1,1,1,1,2)(1, 1, 1, 1, 2) です。

演習 7.2標準

G=Z/nZG = \mathbb{Z}/n\mathbb{Z}(n≥3n \ge 3)が C2\mathbb{C}^2 に回転行列 ρ(k)=(cos⁡2πkn−sin⁡2πknsin⁡2πkncos⁡2πkn)\rho(k) = \begin{pmatrix}\cos\frac{2\pi k}{n} & -\sin\frac{2\pi k}{n} \\ \sin\frac{2\pi k}{n} & \cos\frac{2\pi k}{n}\end{pmatrix} で作用する表現を、既約表現の直和に分解せよ。

解答

χρ(k)=2cos⁡2πkn=ζk+ζ−k=χ1(k)+χn−1(k)\chi_\rho(k) = 2\cos\frac{2\pi k}{n} = \zeta^k + \zeta^{-k} = \chi_1(k) + \chi_{n-1}(k) です(ζ=e2πi/n\zeta = e^{2\pi i/n})。系 5.4 より ρ≅χ1⊕χn−1\rho \cong \chi_1 \oplus \chi_{n-1} で、n≥3n \ge 3 なら χ1≠χn−1\chi_1 \ne \chi_{n-1} です。具体的には、固有ベクトル (1,−i)T(1, -i)^{\mathsf{T}}(固有値 ζk\zeta^k)と (1,i)T(1, i)^{\mathsf{T}}(固有値 ζ−k\zeta^{-k})が張る 2 つの直線が不変部分空間です。実ベクトル空間 R2\mathbb{R}^2 では既約ですが、複素数体上では 2 つの 1 次元表現に分解します。

演習 7.3標準

GG の既約表現 ρ\rho が忠実(ρ\rho が単射)なら、中心 Z(G)Z(G) は巡回群であることを示せ。

解答

z∈Z(G)z \in Z(G) について ρ(z)\rho(z) は GG 準同型なので、定理 4.1 (2) により ρ(z)=λ(z) id\rho(z) = \lambda(z)\,\mathrm{id} です。z↦λ(z)z \mapsto \lambda(z) は準同型 Z(G)→C×Z(G) \to \mathbb{C}^{\times} で、ρ\rho が単射なので単射です。したがって Z(G)Z(G) は C×\mathbb{C}^{\times} の有限部分群と同型で、定理 7.3[多項式環と体の拡大] により巡回群です。

演習 7.4標準

GG が有限集合 XX に作用するとき、置換表現 CX\mathbb{C}^X が自明表現を含む重複度は軌道の個数に等しいことを示せ。

解答

置換表現の指標は χ(g)=∣Xg∣\chi(g) = |X^g|(gg の固定点の個数)です。系 5.4 より自明表現の重複度は ⟨χ,1⟩=1∣G∣∑g∣Xg∣\langle \chi, 1 \rangle = \frac{1}{|G|}\sum_g |X^g| で、これは 定理 2.5[群の作用と Sylow の定理] により軌道の個数 ∣X/G∣|X/G| です。

  1. J.-P. Serre, Linear Representations of Finite Groups, Graduate Texts in Mathematics 42, Springer, 1977 — Chapters 1–2(表現、指標、直交関係)。
  2. W. Fulton and J. Harris, Representation Theory: A First Course, Graduate Texts in Mathematics 129, Springer, 1991 — Lectures 1–2。
  3. B. Simon, Representations of Finite and Compact Groups, Graduate Studies in Mathematics 10, AMS, 1996 — 有限群からコンパクト群への橋渡し。
  4. D. S. Dummit and R. M. Foote, Abstract Algebra, 3rd ed., Wiley, 2004 — Chapter 18(表現論と指標理論)。
  5. 平井武『線形代数と群の表現 I』朝倉書店、2001。

このテーマの 100 本ノック(100 問)

執筆: Claude Code(Sonnet 5.5)・監査 2 回(Claude Code)・最終 2026-10-12

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