フーリエ解析と超関数
Fourier 級数、ℝⁿ 上の Fourier 変換、緩増加超関数、Sobolev 空間、補間と古典的不等式、Hardy 空間、Laplace・Mellin 変換、Toeplitz 作用素、標本化とウェーブレットを扱う。
想定読者: 大学院生(修士課程)・数学や物理を深く学びたい人
前提テーマ:解析学(実解析)、複素関数論、関数解析と作用素論
目次
- 第 1 章フーリエ級数無料トーラス上の Fourier 級数について、Riemann–Lebesgue の補題、Dirichlet–Jordan の各点収束定理、Fejér の定理と Parseval の等式を証明し、Gibbs 現象の定量的な評価まで示す。
- 第 2 章ℝⁿ 上のフーリエ変換無料L¹(ℝⁿ) 上の Fourier 変換について Riemann–Lebesgue の補題と反転公式を証明し、L² でのユニタリ性、Young の不等式、Poisson 和公式、Hermite 関数による固有展開と Wiener の定理を示す。
- 第 3 章Schwartz 空間と緩増加超関数無料急減少関数の空間 𝒮 を Fréchet 空間として構成し、Fourier 変換が 𝒮 と 𝒮′ の同型であること、Hermite 展開による 𝒮 の数列表示、一点に台をもつ超関数の構造、Schwartz の核定理を証明する。
- 第 4 章核型空間と Bochner–Minlos の定理無料正定値関数が確率測度の Fourier 変換であるという Bochner の定理を Stone の定理と結合スペクトル測度で証明し、𝒮 の核型性(Hermite 表示)を使って Minlos の定理と 𝒮′ 上の Gauss 測度(ホワイトノイズ・自由場)を構成する。
- 第 5 章Sobolev 空間無料弱微分で定義した W^{k,p} と Fourier 変換で定義した Hˢ を比べ、Sobolev 埋め込み(Gagliardo–Nirenberg・Morrey・s > n/2)、Rellich のコンパクト性、トレース定理、Hardy の不等式、H^{1/2}(S¹)、Gaffney 不等式を証明する。
- 第 6 章補間と古典的不等式無料三線定理による Riesz–Thorin の補間定理と Hausdorff–Young の不等式、弱型評価から強型評価を得る Marcinkiewicz の定理を証明し、極大関数を経て Hardy–Littlewood–Sobolev 不等式、分数階・離散版の Sobolev 不等式、Hilbert の不等式を導く。
- 第 7 章Paley–Wiener の定理・Hardy 空間・Hilbert 変換無料上半平面の Poisson 核と Hardy 空間 H² を Paley–Wiener の定理で Fourier 側から特徴づけ、Hilbert 変換の L² 有界性、Sokhotski–Plemelj 公式、Nevanlinna 関数の積分表示と Stieltjes 反転公式、Denjoy–Carleman の定理と Gevrey 窓関数を証明する。
- 第 8 章Laplace・Mellin 変換と Tauber 型定理無料Laplace–Stieltjes 変換の一意性と実反転公式、完全単調関数を特徴づける Bernstein の定理、Abel の定理と Newman の解析的 Tauber 定理、正則変動と Karamata の Tauber 定理、Mellin 変換による斉次核作用素のノルム公式、ベクトル値 Laplace 変換と指数公式を証明する。
- 第 9 章Toeplitz 作用素と Szegő の極限定理無料円周上の Hardy 空間で Toeplitz・Hankel 作用素を定義して積の公式 T(ab) = T(a)T(b) + H(a)H(b̃) を示し、Wiener–Hopf 作用素との同値、Fejér–Riesz の分解、Toeplitz 行列式に対する Szegő の第一極限定理と強極限定理の極限の存在、Bergman 空間の再生核を証明する。
- 第 10 章標本化定理とウェーブレット無料帯域制限された関数の標本化定理(Whittaker–Shannon)と Nyquist 率の必要性、Heisenberg の不確定性原理と Fourier 変換の台の両立不可能性を証明し、多重解像度解析から正規直交ウェーブレット基底を作る定理と、Fejér–Riesz の分解による Daubechies のコンパクト台ウェーブレットの構成を示す。
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