情報科学 › 研究のための計算の実務 › 精度の選び方

必要な作業桁数

定理 3.1(「精度の選び方」§3) ・ ✓公理まで証明済み

U⊂RnU\subset\mathbb{R}^n を開集合、f:U→Rmf:U\to\mathbb{R}^m、x∈U\boldsymbol{x}\in U, x≠0\boldsymbol{x}\ne\boldsymbol{0}, f(x)≠0f(\boldsymbol{x})\ne\boldsymbol{0} とする。単位丸め uu の浮動小数点演算で f(x)f(\boldsymbol{x}) を計算する算法が、ある定数 c>0c\gt0 について次を満たすとする(後退誤差が cucu 以下。定義 4.2[条件数と安定性])。

計算値 y^u\hat{\boldsymbol{y}}_u は、x+Δxu∈U\boldsymbol{x}+\Delta\boldsymbol{x}_u\in U, ∥Δxu∥≤cu∥x∥\|\Delta\boldsymbol{x}_u\|\le cu\|\boldsymbol{x}\| を満たすある Δxu\Delta\boldsymbol{x}_u について y^u=f(x+Δxu)\hat{\boldsymbol{y}}_u=f(\boldsymbol{x}+\Delta\boldsymbol{x}_u) と書ける。

相対前進誤差を Eu=∥y^u−f(x)∥/∥f(x)∥E_u=\|\hat{\boldsymbol{y}}_u-f(\boldsymbol{x})\|/\|f(\boldsymbol{x})\| とおく。

  1. ff が x\boldsymbol{x} で全微分可能ならば、相対条件数 κ(x)\kappa(\boldsymbol{x})(定義 2.1[条件数と安定性])について Eu≤c κ(x) u+r(u),lim⁡u→+0r(u)u=0E_u\le c\,\kappa(\boldsymbol{x})\,u+r(u),\qquad\lim_{u\to+0}\frac{r(u)}{u}=0 を満たす r(u)≥0r(u)\ge0 がある。
  2. u0>0u_0\gt0 とし、閉球 Bˉ={z:∥z−x∥≤cu0∥x∥}\bar B=\{\boldsymbol{z}:\|\boldsymbol{z}-\boldsymbol{x}\|\le cu_0\|\boldsymbol{x}\|\} が UU に含まれ、ff が Bˉ\bar B の各点で全微分可能で、K=sup⁡z∈Bˉ∥Jf(z)∥ ∥x∥/∥f(x)∥<∞K=\sup_{\boldsymbol{z}\in\bar B}\|J_f(\boldsymbol{z})\|\,\|\boldsymbol{x}\|/\|f(\boldsymbol{x})\|\lt\infty とする。このとき u≤u0u\le u_0 ならば Eu≤c K uE_u\le c\,K\,u。
  3. 2 の状況で、作業桁数 D=−log⁡10uD=-\log_{10}u が D≥d+log⁡10K+log⁡10cD\ge d+\log_{10}K+\log_{10}c を満たせば、Eu≤10−dE_u\le10^{-d} である。すなわち、目標の dd 桁に、条件数の桁 log⁡10K\log_{10}K と算法の定数の桁 log⁡10c\log_{10}c を足した作業桁数で足りる。

本文で読む(証明と前後の説明)→

閉包の状態

✓ 公理まで証明済み

証明が使う定理を 前提 としてたどると、Rikai の中の証明だけで定義・公理(物理では基本仮定)までつながっています(前提の定理類 18 件、定義なども含めて 24 件)。

印の意味: ✓公理まで証明済み ・ △証明あり(閉包未完)・ ※主張のみ。テーマごとの集計は 閉包の状況。

前提をたどる 証明が使う定理・定義(直接 1 件)

▸ を開くと、その項目の証明が使う前提が出ます。深い先は各項目のページでたどれます。

これを使っている定理

証明で明示的に参照している定理は、まだありません。

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