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Dirac 作用素と相対論的量子力学の数理

自由 Dirac 作用素、外場つき Dirac 作用素と Dirac–Coulomb、no-pair 作用素、外場 QED と Shale–Stinespring の定理、超対称量子力学を扱う。

想定読者: 研究者・博士課程以上(数理物理)

前提テーマ:関数解析と作用素論、スペクトル・散乱理論、フォック空間と第二量子化、量子力学 II

このテーマの 100 本ノック(50 問)

目次

  1. 第 1 章自由 Dirac 作用素本Dirac 行列の組がユニタリ同値を除いて一意であることから始め、自由 Dirac 作用素の自己共役性と絶対連続スペクトル、Foldy–Wouthuysen 変換による対角化、正・負エネルギー射影の非局所性を証明する。
  2. 第 2 章外場つき Dirac 作用素と Dirac–Coulomb本Dirac–Coulomb 作用素 D₀−ν/|x| が |ν|≤√3/2 で本質的自己共役、|ν|<1 で |x|^{-1/2} の定義域に入る唯一の自己共役拡大を持つことを部分波の常微分方程式から証明し、Kato の不等式で本質スペクトルを決める。
  3. 第 3 章no-pair(Brown–Ravenhall)作用素本多電子 Dirac 作用素の連続スペクトルへの溶解を正エネルギー射影で防ぐ no-pair 作用素を定義し、部分波ごとの Kato 不等式から Brown–Ravenhall 作用素が ν≤2/(π/2+2/π) で下に有界なことを証明する。Furry 描像と Mittleman の max-min 原理も扱う。
  4. 第 4 章外場 QED と Shale–Stinespring の定理本電子・陽電子 Fock 空間で 1 粒子ユニタリ U が実装できるのは [U,P] が Hilbert–Schmidt のときに限るという Shale–Stinespring の定理を、二つの射影の標準形から証明する。真空の電荷が射影の対の指数とスペクトル流で与えられることも示す。
  5. 第 5 章超対称量子力学と Witten 指数本奇の自己共役作用素(超電荷)Q と H=Q² の組として超対称量子力学を定義し、A*A と AA* の非零スペクトルの一致、Witten 指数の安定性と熱核表示を証明する。格子上では Nicolai 写像の写像度として Witten 指数を計算する。

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