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数値線形代数

連立一次方程式・最小二乗問題・固有値問題・特異値分解を計算機で解くアルゴリズムを、条件数(問題の感度)と後退誤差(アルゴリズムの安定性)の二つの物差しで評価する。

想定読者: 大学院生(修士課程)、固有値計算・連立一次方程式・最小二乗を研究で使う人

前提テーマ:数値解析の基礎、線形代数学

このテーマの 100 本ノック(100 問)

目次

  1. 第 1 章行列のノルムと線形方程式の条件数無料ベクトルと行列のノルム、スペクトル半径との関係、逆行列の摂動と条件数を定義から証明し、Rigal–Gaches と Oettli–Prager の後退誤差、Skeel の条件数、特異行列までの距離 1/κ を導いて、Hilbert 行列と離散 Laplace 行列で確かめる。
  2. 第 2 章Gauss 消去と LU 分解:ピボット選択と後退誤差解析無料LU 分解の存在と一意性、部分ピボット選択つき分解 PA = LU の存在と演算量を示し、三角方程式・LU 分解・Gauss 消去の後退誤差 |ΔA| ≤ γ|L||U| を証明する。成長因子の上界 2^(n−1)、列対角優位な行列、混合精度の反復改良の収束も扱う。
  3. 第 3 章Cholesky 分解と帯行列・疎行列の直接法無料正定値対称行列の Cholesky 分解の存在と一意性、ピボット選択なしでの後退安定性と解の後退誤差を証明し、LDLᵀ 分解と慣性、帯行列で帯幅が保たれること、疎行列の格納形式と消去グラフ、fill-in の経路定理を扱う。並べ替えによる fill の違いを SciPy で確かめる。
  4. 第 4 章QR 分解:Householder 変換・Givens 回転・Gram–Schmidt の安定性無料QR 分解の存在と一意性を Householder 鏡映で示し、鏡映 1 回の丸め誤差から Householder QR と Givens QR の後退安定性を明示的な定数つきで証明する。古典・修正 Gram–Schmidt が直交性を失う様子を条件数と並べて数値で確かめる。
  5. 第 5 章最小二乗問題:正規方程式・QR・特異値分解と感度無料最小二乗解の特徴づけと擬似逆による最小ノルム解、QR 分解による解法の後退安定性を証明し、感度の評価 2κ/cos θ + κ² tan θ を擬似逆の微分から導く。正規方程式が κ² u を失う理由と、打ち切り特異値分解・Tikhonov 正則化を数値で確かめる。
  6. 第 6 章固有値の計算 I:冪乗法・逆反復・Rayleigh 商反復無料冪乗法が固有値の比 |λ₂/λ₁| の速さで収束すること、Rayleigh 商の 2 次の精度、シフトつき逆反復の収束率、Rayleigh 商反復の局所 3 次収束、同時反復による不変部分空間の収束を証明し、数値例で確かめる。
  7. 第 7 章固有値の計算 II:QR 法・Hessenberg 化・シフト無料QR 反復が直交相似変換であり同時反復と同値であることを示し、シフトなし QR 法の収束、Householder 変換による Hessenberg 化、陰的 Q の定理、Rayleigh 商シフトと Rayleigh 商反復の関係による局所 3 次収束、デフレーションの後退誤差を証明する。
  8. 第 8 章対称固有値問題と特異値分解の計算無料対称行列の三重対角化、Sturm 列による二分法、Jacobi 法の収束を証明し、Weyl の不等式による固有値の誤差、残差による固有ベクトルの sin θ 評価、Jordan–Wielandt 行列による特異値の摂動、二重対角化と Golub–Kahan の三重対角行列を導いて、eigh・svd の精度を数値で確かめる。
  9. 第 9 章定常反復法:Jacobi 法・Gauss–Seidel 法・SOR 法無料行列の分割による定常反復が収束する条件 ρ(M⁻¹N) < 1 を示し、対角優位・正定値での Jacobi 法・Gauss–Seidel 法・SOR 法の収束、Kahan の必要条件、Young の定理と最適な緩和係数、離散 Laplace 方程式での収束率を証明する。
  10. 第 10 章Krylov 部分空間法 I:Lanczos 法と共役勾配法無料Krylov 部分空間と Arnoldi の関係式、Lanczos の三項漸化式と Ritz 値の最適性・交互性、Kaniel–Paige の評価、共役勾配法の最適性と √κ に比例する収束評価、最急降下法、前処理つき共役勾配法の同値性を証明し、離散 Laplace 方程式で確かめる。
  11. 第 11 章Krylov 部分空間法 II:GMRES・前処理・疎行列の反復解法無料GMRES の最小残差性と Givens 回転による実装、厳密な停止、正規行列・対角化可能な行列での収束評価を証明し、右前処理が真の残差を最小にすること、Stieltjes 行列の不完全 Cholesky 分解 IC(0) が破綻しないことを示す。移流拡散方程式と非正規行列で数値的に確かめる。

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