数学 › 関数解析と作用素論 › 作用素の収束と摂動

孤立固有値の解析摂動(Kato)

定理 5.4(「作用素の収束と摂動」§5) ・ ✓公理まで証明済み

AA を自己共役作用素、BB を対称作用素で D(A)⊂D(B)D(A)\subset D(B) かつ ∥Bφ∥≤a∥Aφ∥+b∥φ∥\|B\varphi\| \le a\|A\varphi\| + b\|\varphi\| (φ∈D(A))(\varphi \in D(A)) とする。E0E_0 を AA の孤立固有値で多重度 m=dim⁡Ker(A−E0)<∞m = \dim \mathrm{Ker}(A - E_0) < \infty とし、d=dist(E0,σ(A)∖{E0})>0d = \mathrm{dist}(E_0, \sigma(A)\setminus\{E_0\}) > 0 とする。0<r<d0 < r < d を固定し Γ={∣z−E0∣=r}\Gamma = \{|z - E_0| = r\}, δ=min⁡(r,d−r)\delta = \min(r, d - r) と置く。このとき

M:=sup⁡z∈Γ∥B(A−z)−1∥≤a(1+∣E0∣+rδ)+bδ<∞M := \sup_{z\in\Gamma}\|B(A-z)^{-1}\| \le a\Bigl(1 + \frac{|E_0| + r}{\delta}\Bigr) + \frac{b}{\delta} < \infty

であり、κ0=min⁡(1/M,1/a)\kappa_0 = \min(1/M, 1/a)(a=0a = 0 なら 1/a=∞1/a = \infty)と置き、Aκ=A+κBA_\kappa = A + \kappa B(定義域 D(A)D(A))とすると、次が成り立つ。

  1. ∣κ∣<κ0|\kappa| < \kappa_0 なる κ∈C\kappa\in\mathbb{C} について Γ⊂ρ(Aκ)\Gamma \subset \rho(A_\kappa) であり、(Aκ−z)−1(A_\kappa - z)^{-1} は κ\kappa についてノルム解析的、しかも z∈Γz \in \Gamma について一様に κ\kappa のべき級数で表される。
  2. P(κ)=−12πi∮Γ(Aκ−z)−1dzP(\kappa) = -\frac{1}{2\pi i}\oint_\Gamma (A_\kappa - z)^{-1}dz は ∣κ∣<κ0|\kappa|<\kappa_0 でノルム解析的である。実数 κ∈(−κ0,κ0)\kappa \in (-\kappa_0, \kappa_0) では AκA_\kappa は自己共役で、P(κ)=EAκ((E0−r,E0+r))P(\kappa) = E_{A_\kappa}((E_0 - r, E_0 + r)) は階数 mm の直交射影である。
  3. 実数 κ∈(−κ0,κ0)\kappa\in(-\kappa_0,\kappa_0) について、σ(Aκ)∩(E0−r,E0+r)\sigma(A_\kappa) \cap (E_0-r, E_0+r) は多重度の和がちょうど mm の固有値からなる。
  4. m=1m = 1 なら、その唯一の固有値 E(κ)E(\kappa) は (−κ0,κ0)(-\kappa_0, \kappa_0) 上で実解析的である。

本文で読む(証明と前後の説明)→

閉包の状態

✓ 公理まで証明済み

証明が使う定理を 前提 としてたどると、Rikai の中の証明だけで定義・公理(物理では基本仮定)までつながっています(前提の定理類 2 件、定義なども含めて 2 件)。

印の意味: ✓公理まで証明済み ・ △証明あり(閉包未完)・ ※主張のみ。テーマごとの集計は 閉包の状況。

前提をたどる 証明が使う定理・定義(直接 2 件)

▸ を開くと、その項目の証明が使う前提が出ます。深い先は各項目のページでたどれます。

これを使っている定理 証明で参照している 3 件

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