# 指数関数と対数関数：累乗根から実数の指数へ、指数法則を証明する

> 累乗根の存在から有理数の指数、実数の指数へと定義を広げ、指数法則・単調性・連続性を証明する。逆関数としての対数の性質、底の変換公式、桁数と常用対数まで。
> https://rikai.mugen-giken.com/mathematics/hs-analysis/exponential-logarithm

## 0. この記事の要点

$2^3$ は「2 を 3 回掛ける」と読めますが、$2^{\sqrt2}$ は「2 を $\sqrt2$ 回掛ける」とは読めません。それでも電卓は $2^{\sqrt2}$ の値を出し、$2^{\sqrt2}\cdot2^{\sqrt2}=2^{2\sqrt2}$ のような計算も成り立つものとして使います。この記事は、「回数」では説明できない指数が、なぜ矛盾なく定まり、なぜ指数法則が成り立つのかを、段階を追って確かめる記事です。読み終えると、指数・対数の計算規則がどこから出てくるのかを自分で説明できるようになります。

- 高校では、指数を $2^3$（正の整数）から $2^0$、$2^{-3}$（整数）、$2^{1/2}$（有理数）へ広げ、最後に $2^{\sqrt2}$（実数）まで広げます。実数の指数を「$\sqrt2$ に近づく有理数 $1.4,\ 1.41,\ 1.414,\dots$ で近似した値の極限」と説明するのが普通ですが、**極限がなぜ近似のしかたによらずに定まるのか**はふつう省略されます。この記事ではそこまで証明します。
- 出発点は累乗根の存在です。正の数 $a$ と自然数 $n$ に対し $b^n=a$ となる正の数 $b$ がただ 1 つ存在することを、中間値の定理から示します。
- 有理数の指数、実数の指数の順に定義し、指数法則 $a^{x+y}=a^xa^y$、$(a^x)^y=a^{xy}$、$(ab)^x=a^xb^x$ を実数の範囲で証明します。ここで実数の連続性（上限の存在）と、数列の極限（<Ref to="mathematics/hs-analysis/limits#prop-sequence-laws" text="数列と関数の極限" />）を使います。
- 指数関数 $a^x$ は連続で、$a>1$ なら狭義単調増加、値域は $(0,\infty)$ です。その逆関数が対数関数で、対数の性質・底の変換公式・桁数と常用対数は、すべて指数法則から出ます。
- 級数による $\exp$ の定義との一致（$a^x=\exp(x\log a)$）は、後の記事 [指数・対数・三角関数をきちんと定義する](/mathematics/hs-analysis/elementary-functions) で証明します。

<Aside type="tip" title="この記事で使う事前知識">

- **数列の極限**: 項が限りなく 1 つの値に近づくこと。はさみうち、和・積・商の極限の規則もここで使います。→ [数列と関数の極限](/mathematics/hs-analysis/limits)
- **関数の極限と連続**: $x\to a$ のとき $f(x)\to f(a)$ となること（グラフがつながっていること）。→ [関数の極限](/mathematics/calculus/limits-and-continuity#def-limit)
- **中間値の定理**: 連続な関数が 2 点で異なる値を取るなら、その間の値もどこかで取る、という性質。
- **上限**: 集合の上界（集合のどの元以上でもある数）のうち、最小のもの。
- **稠密性**: どんな 2 つの異なる実数の間にも、有理数がある、という性質。
- **狭義単調増加**: $x<y$ ならば必ず $f(x)<f(y)$ となること。

</Aside>

## 1. 動機：$2^{\sqrt2}$ とは何か

$2^3=2\times2\times2$ は「$2$ を $3$ 回掛ける」でした。ところが $2^{\sqrt2}$ を「$2$ を $\sqrt2$ 回掛ける」と言うことはできません。$\sqrt2$ 回の掛け算は意味を持たないからです。高校の教科書では、指数を段階的に広げます。

| 指数の範囲 | 定義 | その定義を選ぶ理由 |
|---|---|---|
| 正の整数 $n$ | $a^n=a\times\cdots\times a$ | 出発点 |
| $0$ と負の整数 | $a^0=1,\ a^{-n}=1/a^n$ | $a^{m}a^{n}=a^{m+n}$ を保つため |
| 有理数 $m/n$ | $a^{m/n}=(\sqrt[n]a)^m$ | $(a^{r})^n=a^{rn}$ を保つため |
| 実数 | 有理数の指数による近似の極限 | 指数関数がつながったグラフになるように |

どの段階でも、「**指数法則を保つように定義を決める**」ことが方針です。ただし、そうして決めた定義が（1）矛盾なく定まり（たとえば $a^{1/2}$ と $a^{2/4}$ が同じ値になるか）、（2）本当に指数法則を満たすか、は別の問題で、証明が必要です。この記事では、その 2 点を最後の「実数の指数」まで確かめます。

使う道具は 2 つです。1 つは**中間値の定理**で、「$x^n$ のグラフがつながっているから、値 $a$ を取る点がある」という形で累乗根の存在を保証します。もう 1 つは**実数の連続性**で、「上に有界な集合には上限がある」という性質を、実数の指数を定義するために使います。

## 2. 累乗根と有理数の指数

### 2.1. 整数の指数

まず整数の指数について、次の事実を確認します。$a,b$ を正の実数、$m,n$ を整数とします。$a^0=1$、$n>0$ で $a^n=a^{n-1}a$、$a^{-n}=1/a^n$ と定めます。

<Lemma id="lem-integer-power" title="整数の指数法則">
$a,b>0$、$m,n\in\mathbb Z$ とする。

1. $a^ma^n=a^{m+n}$、$(a^m)^n=a^{mn}$、$(ab)^n=a^nb^n$。
2. $n>0$ で $0<a<b$ ならば $a^n<b^n$。$a>1$ ならば $a^n>1$ で、$a>1$ のとき $m<n$ ならば $a^m<a^n$。
</Lemma>

<Proof of="lem-integer-power">
**(1)** $m,n\ge0$ のときは、$n$ についての帰納法で示します。$a^ma^0=a^m$ は明らか。$a^ma^{n}=a^{m+n}$ を仮定すると $a^ma^{n+1}=a^m(a^na)=(a^ma^n)a=a^{m+n}a=a^{m+n+1}$ です。$(a^m)^n=a^{mn}$ は、$(a^m)^{n+1}=(a^m)^na^m=a^{mn}a^m=a^{mn+m}$ として帰納的に、$(ab)^n=a^nb^n$ は $(ab)^{n+1}=(ab)^n(ab)=a^nb^n\,ab$ で、積の可換性により従います。指数に負の整数が入る場合は、$a^{-n}=1/a^n$ の定義に戻して、分数の計算規則に帰着します（たとえば $a^{m}a^{-n}$ は $m\ge n$ なら $a^{m-n}a^na^{-n}=a^{m-n}$、$m<n$ なら $a^m/a^n=1/a^{n-m}$ です）。

**(2)** $n>0$ で $0<a<b$ とすると、$b^n-a^n=(b-a)(b^{n-1}+b^{n-2}a+\cdots+a^{n-1})>0$ です（因数分解は右辺を展開して確かめられる）。$a>1$ なら $1<a$ に上を使って $1<a^n$、さらに $m<n$ なら $a^n=a^ma^{n-m}>a^m$（$a^{n-m}>1$、$a^m>0$）です。
</Proof>

### 2.2. 累乗根の存在と一意性

次の定理の存在の部分は、「$y=x^n$ のグラフはつながっているので、高さ $a$ の水平線とどこかで必ず交わる」ということです。下の図は $n=2$、$a=2$ の場合で、交点の $x$ 座標が $\sqrt2$ です。

<Figure caption="y = x² のグラフと水平線 y = 2。連続なグラフが y = 0 から y = 4 まで続くので、y = 2 の高さを必ず横切り、その点の x 座標が b = √2 になる。">
<svg viewBox="0 0 360 290" width="100%" role="img" aria-label="y = x の 2 乗のグラフと水平線 y = 2 が x = 根号 2 で交わる図">
  <g stroke="currentColor" stroke-width="1">
    <line x1="40" y1="260" x2="340" y2="260" /><line x1="40" y1="260" x2="40" y2="10" />
  </g>
  <path d="M 40 260 L 75 256.25 L 110 245 L 145 226.25 L 180 200 L 215 166.25 L 250 125 L 285 76.25 L 320 20" fill="none" stroke="var(--sl-color-accent)" stroke-width="2.5" />
  <line x1="40" y1="140" x2="320" y2="140" stroke="currentColor" stroke-width="1.5" stroke-dasharray="6 4" />
  <line x1="238" y1="140" x2="238" y2="260" stroke="currentColor" stroke-width="1" stroke-dasharray="3 3" />
  <circle cx="238" cy="140" r="4.5" fill="var(--sl-color-accent)" />
  <g fill="currentColor" font-size="13">
    <text x="12" y="144">a = 2</text>
    <text x="226" y="278">b = √2</text>
    <text x="326" y="274">x</text>
    <text x="44" y="16">y</text>
    <text x="262" y="100">y = x²</text>
    <text x="28" y="274">0</text>
  </g>
</svg>
</Figure>

<Theorem id="thm-nth-root" title="累乗根の存在と一意性">
$n$ を正の整数とする。

1. 任意の正の実数 $a$ に対し、$b^n=a$ を満たす正の実数 $b$ がただ 1 つ存在する。これを $\sqrt[n]a$ または $a^{1/n}$ と書く。
2. $n$ が奇数ならば、任意の実数 $a$ に対し $b^n=a$ を満たす実数 $b$ がただ 1 つ存在する。
</Theorem>

<Proof of="thm-nth-root">
**(1) 存在。** $f(x)=x^n$ は多項式関数なので連続です（<Ref to="mathematics/calculus/limits-and-continuity#cor-polynomial" />）。$M=\max(1,a)$ とおくと $f(0)=0<a$、$f(M)=M^n\ge M\ge a$ なので、中間値の定理（<Ref to="mathematics/calculus/limits-and-continuity#thm-ivt" />）から $f(b)=a$ となる $b\in[0,M]$ があります。$a>0$ なので $b\ne0$、すなわち $b>0$ です。**一意性。** $0<b<c$ なら <Ref to="lem-integer-power" /> (2) より $b^n<c^n$ なので、異なる正の数は異なる $n$ 乗を持ちます。

**(2)** $a>0$ は (1) で済んでいます。$a=0$ は $b=0$。$a<0$ のときは、$(-a)>0$ の $n$ 乗根を $c>0$ として $b=-c$ とすれば、$n$ が奇数なので $b^n=-c^n=a$ です。一意性は、$n$ が奇数のとき $x\mapsto x^n$ が $\mathbb R$ 上で狭義単調増加であることから従います。実際 $x<y$ のとき、$0\le x<y$ なら <Ref to="lem-integer-power" /> (2)、$x<y\le0$ なら $-y<-x$ に同じ補題を使って $(-y)^n<(-x)^n$（$n$ が奇数なので $(-y)^n=-y^n$）、$x<0<y$ なら $x^n<0<y^n$ です。
</Proof>

$\sqrt[n]a$ が一意に定まることは、**先に「正の数」という条件を課した**おかげです。$n$ が偶数なら $b^n=a$ には $b$ と $-b$ の 2 つの解がありますが、$a^{1/n}$ は正の方に決めたのでした。

### 2.3. 有理数の指数

有理数 $r$ を、整数 $m$ と正の整数 $n$ で $r=m/n$ と書き、$a>0$ に対して
$$
a^{r}=\bigl(a^{1/n}\bigr)^m
$$
と定めます。ここで、同じ有理数 $r$ の分数表示は 1 通りではありません。$\tfrac12=\tfrac24$ ですが、$(a^{1/2})^1$ と $(a^{1/4})^2$ は本当に同じでしょうか。これが「矛盾なく定まる」という問題で、次の定理で確かめます。

<Theorem id="thm-rational-exponent-laws" title="有理数の指数の定義と指数法則">
$a,b>0$、$r,s$ を有理数とする。

1. $a^r$ は $r$ の分数表示によらずに定まる。
2. $a^ra^s=a^{r+s}$、$(a^r)^s=a^{rs}$、$(ab)^r=a^rb^r$。
3. $a>1$ かつ $r<s$ ならば $a^r<a^s$。また $a>1$ で $r>0$ ならば $a^r>1$。
</Theorem>

証明の流れは次のとおりです。(1) では、2 通りの分数表示から作った 2 つの値が、どちらも同じ数の「正の累乗根」になることを示し、累乗根の一意性で両者を等しいとします。(2) は分母をそろえて、整数の指数法則に帰着させます。(3) は (2) から出ます。

<Proof of="thm-rational-exponent-laws">
**(1)** $r=m/n=m'/n'$（$n,n'>0$）とし、$b=a^{1/n}$、$b'=a^{1/n'}$ とします。<Ref to="lem-integer-power" /> (1) を使って $(b^m)^{nn'}=(b^n)^{mn'}=a^{mn'}$、同様に $(b'^{m'})^{nn'}=(b'^{n'})^{m'n}=a^{m'n}$ です。$mn'=m'n$ なので、$b^m$ と $b'^{m'}$ はどちらも「$a^{mn'}$ の $nn'$ 乗根」であり、$a^{mn'}>0$ の正の $nn'$ 乗根は一意（<Ref to="thm-nth-root" />）なので $b^m=b'^{m'}$ です（どちらも正）。

**(2)** $r,s$ を共通の分母 $N>0$ で $r=p/N$、$s=q/N$ と書き、$c=a^{1/N}$ とします。$a^r=c^p$、$a^s=c^q$、$a^{r+s}=c^{p+q}$ なので、$a^ra^s=c^pc^q=c^{p+q}=a^{r+s}$ です。$(ab)^{1/N}=a^{1/N}b^{1/N}$ は、右辺が正で $N$ 乗すると $ab$ になることと、<Ref to="thm-nth-root" /> の一意性からわかり、そこから $(ab)^r=a^rb^r$ が従います。$(a^r)^s$ については、まず $d=(a^r)^{1/N}$ が $a^{r/N}$ に等しいことを示します。$a^{r/N}$ は正で、$N$ 個を掛けると上で示した $a^ra^s=a^{r+s}$ により $a^{r}$ になるので（$N$ 回の指数の和が $r$）、一意性から $d=a^{r/N}$ です。したがって $(a^r)^s=\bigl((a^r)^{1/N}\bigr)^q=(a^{r/N})^q=a^{rq/N}=a^{rs}$ です。

**(3)** $a>1$ のとき $a^{1/N}>1$ です。もし $a^{1/N}\le1$ なら、$N$ 乗して $a=(a^{1/N})^N\le1$ となり矛盾します。よって $t=p/N>0$（$p\ge1$）なら $a^t=(a^{1/N})^p>1$（<Ref to="lem-integer-power" /> (2)）です。$r<s$ のとき、(2) より $a^s=a^ra^{s-r}>a^r$ です。
</Proof>

## 3. 実数の指数

### 3.1. 準備：$a^{1/n}\to1$

実数の指数の定義には、有理数の指数が「小さな指数の変化に対して、あまり変わらない」ことが必要です。

<Lemma id="lem-bernoulli" title="ベルヌーイの不等式">
$h>-1$、$n\ge1$ ならば $(1+h)^n\ge1+nh$ である。
</Lemma>

<Proof of="lem-bernoulli">
$n=1$ は等号です。$(1+h)^n\ge1+nh$ を仮定すると、$1+h>0$ なので $(1+h)^{n+1}\ge(1+nh)(1+h)=1+(n+1)h+nh^2\ge1+(n+1)h$ です。
</Proof>

<Lemma id="lem-root-limit" title="a^{1/n} の極限">
任意の $a>0$ に対し、数列 $a^{1/n}$ は $1$ に収束する。
</Lemma>

<Proof of="lem-root-limit">
$a=1$ は明らか。$a>1$ とすると、<Ref to="thm-rational-exponent-laws" /> (3) より $b_n=a^{1/n}>1$ です。$b_n=1+h_n$（$h_n>0$）とすると、<Ref to="lem-bernoulli" /> より $a=b_n^n\ge1+nh_n$、したがって $0<h_n\le(a-1)/n$ です。はさみうち（<Ref to="mathematics/hs-analysis/limits#prop-sequence-laws" /> (6)）で $h_n\to0$、すなわち $b_n\to1$ です。$0<a<1$ のときは $1/a>1$ で、$a^{1/n}=1\big/(1/a)^{1/n}$ なので、商の極限（同 (4)）から $1$ に収束します。
</Proof>

### 3.2. 実数の指数の定義

$a>1$ の場合を考えます。有理数の指数について $a^r$ は $r$ の増加関数（<Ref to="thm-rational-exponent-laws" /> (3)）なので、実数 $x$ に対して $a^x$ は

> 「$x$ より小さい有理数 $r$ に対する $a^r$」の最小の上界（上限）

と定めるのが自然です。$x$ に近づく有理数による近似と同じ値になるはずで、後で確かめます。$0<a<1$ のときは $a^x=(1/a)^{-x}$ とします。

なぜ極限ではなく上限で定義するかというと、「近づく先の値」を使って定義しようとすると、その極限がそもそも存在することや、近づき方によらないことを先に示さなければならないからです。上限なら、集合が空でなく上に有界でありさえすれば、実数の連続性だけで値が 1 つに決まります。近似の極限になっていることは、そのあとの定理で確かめます。

<Definition id="def-real-power" title="実数の指数">
$a>0$、$x\in\mathbb R$ とする。$a=1$ のときは $a^x=1$。$a>1$ のときは
$$
a^x=\sup\{\,a^r:\ r\in\mathbb Q,\ r<x\,\}
$$
とする。$0<a<1$ のときは $a^x=(1/a)^{-x}$ とする。
</Definition>

<Theorem id="thm-real-power-well-defined" title="実数の指数は矛盾なく定まり、有理数の近似の極限になる">
$a>0$ とする。

1. $a^x$ は任意の実数 $x$ に対し定まる正の実数である。$x$ が有理数のときは、<Ref to="def-real-power" /> と §2.3 の定義は一致する。
2. $x\in\mathbb R$ に収束する任意の有理数列 $(r_n)$ に対し、$a^{r_n}\to a^x$ である。とくに、極限は近似列のとり方によらない。
</Theorem>

証明の見取り図です。(1) は、上限が存在することと、有理数の指数のときに元の値と一致することの確認です。(2) の ε の評価では、文字の役割が次のようになっています。$x$ を有理数 $p<x<p'$ ではさむと、$a^x$ は $a^p$ と $a^{p'}$ の間にあります。$N$ は指数の大きさの上限で、$K=a^N$ は $a^p$ の大きさの上限です。$m$ は「$a^{1/m}$ が 1 に十分近い」ように選ぶ番号で、$p'-p<1/m$ とすれば $a^{p'}-a^p$ が $\varepsilon$ より小さくなります。

<Proof of="thm-real-power-well-defined">
$a>1$ の場合を示します（$a=1$ は明らか、$0<a<1$ は最後に述べます）。

**(1) 定まること。** $x$ より小さい有理数は存在する（有理数の稠密性。<Ref to="mathematics/foundations/what-is-a-number#prop-density-r" />）ので、集合 $S_x=\{a^r:r\in\mathbb Q,r<x\}$ は空でありません。整数 $N>x$ を取ると、$r<x<N$ ならば $a^r<a^N$（<Ref to="thm-rational-exponent-laws" /> (3)）で、$S_x$ は上に有界です。したがって上限が存在します（<Ref to="mathematics/real-analysis/completeness-and-cauchy#thm-supremum" />）。$S_x$ の元は正なので、$\sup S_x>0$ です。

**有理数での一致。** $x$ が有理数なら、$r<x$ の有理数 $r$ で $a^r<a^x$ なので $\sup S_x\le a^x$（右辺は §2.3 の値）です。逆に $r=x-1/n$ を取ると、$a^r=a^x/a^{1/n}$ で、これは $n\to\infty$ で $a^x$ に収束します（<Ref to="lem-root-limit" /> と商の極限 <Ref to="mathematics/hs-analysis/limits#prop-sequence-laws" /> (4)）。各 $a^r\le\sup S_x$ なので、極限を取って（同 (5)）$a^x\le\sup S_x$ です。

**(2)** まず、実数 $x$ と有理数 $p<x<p'$ に対し $a^p\le a^x\le a^{p'}$ が成り立ちます（$a^p\in S_x$ だから $a^p\le\sup S_x$。また $S_x$ のどの元 $a^r$（$r<x<p'$）も $a^{p'}$ 以下なので $\sup S_x\le a^{p'}$）。

$\varepsilon>0$ を任意にとります。整数 $N>|x|+1$ を取り $K=a^N$ とおきます。<Ref to="lem-root-limit" /> から $K(a^{1/m}-1)<\varepsilon$ となる正の整数 $m$ が取れます。有理数 $p,p'$ を $x-\tfrac1{2m}<p<x<p'<x+\tfrac1{2m}$ となるように取ると（<Ref to="mathematics/foundations/what-is-a-number#prop-density-r" />）、$p'-p<1/m$ なので、$|p|,|p'|<N$ に注意して
$$
a^{p'}-a^{p}=a^{p}\bigl(a^{p'-p}-1\bigr)<K\bigl(a^{1/m}-1\bigr)<\varepsilon
$$
です（$a^{p}<a^N=K$ と $a^{p'-p}<a^{1/m}$ は有理数の指数の単調性）。有理数 $r\in(p,p')$ に対しては $a^p<a^r<a^{p'}$ で、$a^x$ も $[a^p,a^{p'}]$ に入るので $|a^r-a^x|<\varepsilon$ です。$r_n\to x$ なので、十分大きい $n$ では $r_n\in(p,p')$ で、$|a^{r_n}-a^x|<\varepsilon$ となります。

**$0<a<1$ のとき。** 有理数 $r$ について $a^r=(1/a)^{-r}$ が成り立ちます（$a^{1/N}\cdot(1/a)^{1/N}=1$ から）。したがって $a^x=(1/a)^{-x}$ は $1/a>1$ の場合から正の実数として定まり、$x$ が有理数なら §2.3 の値と一致します（(1)）。$r_n\to x$ なら $-r_n\to-x$ で、$a>1$ の場合から $(1/a)^{-r_n}\to(1/a)^{-x}=a^x$ です。
</Proof>

これで、高校の「$\sqrt2$ に近づく有理数 $r_n$ で $2^{r_n}$ を作ると、その極限が定まる」という説明が、実際に正しいことがわかりました。極限は近似列によらないので、$2^{\sqrt2}=\lim2^{1.4},\ 2^{1.41},\ 2^{1.414},\dots$ のように近似してよいのです。

## 4. 指数法則と指数関数の性質

### 4.1. 単調性と指数法則

<Lemma id="lem-real-power-monotone" title="実数の指数の単調性">
$a>1$ で $x<y$ ならば $a^x<a^y$ である。$0<a<1$ で $x<y$ ならば $a^x>a^y$ である。
</Lemma>

<Proof of="lem-real-power-monotone">
$a>1$ とします。有理数 $q,q'$ を $x<q<q'<y$ となるように取ります（稠密性 <Ref to="mathematics/foundations/what-is-a-number#prop-density-r" /> を 2 回使う）。$a^x=\sup\{a^r:r<x\}$ で、$r<x<q$ の有理数について $a^r<a^q$ なので $a^x\le a^q$ です。有理数の指数の単調性（<Ref to="thm-rational-exponent-laws" /> (3)）で $a^q<a^{q'}$。また $q'<y$ なので $a^{q'}\in\{a^r:r<y\}$、よって $a^{q'}\le a^y$ です。まとめて $a^x\le a^q<a^{q'}\le a^y$ です。$0<a<1$ のときは $a^x=(1/a)^{-x}$ で、$-x>-y$ に $1/a>1$ の場合を使います。
</Proof>

<Theorem id="thm-real-exponent-laws" title="実数の指数に関する指数法則（和と積）">
$a,b>0$、$x,y$ を実数とする。

1. $a^{x+y}=a^xa^y$。とくに $a^0=1$、$a^{-x}=1/a^x$。
2. $(ab)^x=a^xb^x$。
</Theorem>

<Proof of="thm-real-exponent-laws">
有理数列 $r_n\to x$、$s_n\to y$ を取ります（たとえば小数展開の途中で切ったもの）。有理数の指数法則（<Ref to="thm-rational-exponent-laws" /> (2)）より $a^{r_n+s_n}=a^{r_n}a^{s_n}$ です。$r_n+s_n$ は有理数で $x+y$ に収束するので、<Ref to="thm-real-power-well-defined" /> (2) により左辺は $a^{x+y}$ に収束します。右辺は、同じ定理により $a^{r_n}\to a^x$、$a^{s_n}\to a^y$ なので、積の極限（<Ref to="mathematics/hs-analysis/limits#prop-sequence-laws" /> (3)）から $a^xa^y$ に収束します。極限の一意性（同 (2)）で $a^{x+y}=a^xa^y$ です。$a^0=1$ は定義から（$a>1$ のとき $\sup\{a^r:r<0\}=1$ は <Ref to="thm-real-power-well-defined" /> (1) の一致の部分）、$a^{-x}$ については $a^xa^{-x}=a^0=1$ です。

(2) も同様に、$(ab)^{r_n}=a^{r_n}b^{r_n}$ の両辺の極限を取ります。
</Proof>

### 4.2. 連続性・値域・逆関数

<Proposition id="prop-exp-monotone" title="指数関数の単調性・連続性・値域">
$a>0$、$a\ne1$ とし $f(x)=a^x$ とおく。

1. $a>1$ なら $f$ は狭義単調増加、$0<a<1$ なら狭義単調減少である。
2. $f$ は $\mathbb R$ 上連続である。
3. $f$ の値域は $(0,\infty)$ で、$f:\mathbb R\to(0,\infty)$ は全単射である。
</Proposition>

(2) の証明では、数列による連続性の特徴づけを使います。「$u_n\to u$ となるどんな数列についても $f(u_n)\to f(u)$ となる」ことを示せば、$f$ は $u$ で連続だといえる、というものです。そのために、まず $0$ に近づく指数で値が $1$ に近づくことを示します。

<Proof of="prop-exp-monotone">
**(1)** は <Ref to="lem-real-power-monotone" /> です。以下 $a>1$ とします（$0<a<1$ は $a^x=(1/a)^{-x}$ で帰着）。

**(2)** まず、$t_n\to0$ ならば $a^{t_n}\to1$ を示します。$\varepsilon>0$ に対し、<Ref to="lem-root-limit" /> から $m$ を、$a^{1/m}<1+\varepsilon$ かつ $a^{-1/m}=1/a^{1/m}>1-\varepsilon$ となるように取れます。$t_n\to0$ なので十分大きい $n$ で $|t_n|<1/m$ となり、(1) より $1-\varepsilon<a^{-1/m}<a^{t_n}<a^{1/m}<1+\varepsilon$ です。次に、$u_n\to u$ ならば <Ref to="thm-real-exponent-laws" /> (1) より $a^{u_n}=a^ua^{u_n-u}\to a^u\cdot1$ です。数列による特徴づけ（<Ref to="mathematics/hs-analysis/limits#prop-continuity-sequence" /> (2)）により $f$ は連続です。

**(3)** $y>0$ を任意にとります。ベルヌーイの不等式（<Ref to="lem-bernoulli" />）で $a^N=(1+(a-1))^N\ge1+N(a-1)$ なので、$N$ を大きく取れば $a^N>y$ です。同様に $a^{-N}=1/a^N<y$ となる $N$ が取れます。区間 $[-N,N]$ で $f$ は連続で $f(-N)<y<f(N)$ なので、中間値の定理（<Ref to="mathematics/calculus/limits-and-continuity#thm-ivt" />）から $a^x=y$ となる $x$ があります。単調性から $x$ は一意で、また $a^x>0$ なので値域は $(0,\infty)$ です。
</Proof>

<Proposition id="prop-power-of-power" title="指数法則（累乗の累乗）">
$a>0$、$x,y$ を実数とする。$(a^x)^y=a^{xy}$ である。
</Proposition>

<Proof of="prop-power-of-power">
まず $y$ が有理数 $s=p/q$（$q>0$）の場合です。$d=(a^x)^{1/q}$ は正で $d^q=a^x$ です。一方 $e=a^{x/q}$ も正で、<Ref to="thm-real-exponent-laws" /> (1) を $q$ 回使って $e^q=a^{x}$ です。累乗根の一意性（<Ref to="thm-nth-root" />）から $d=e$ で、$(a^x)^s=d^p=e^p=a^{xp/q}=a^{xs}$ です。

一般の $y$ では、有理数列 $s_n\to y$ を取ります。底 $a^x>0$ に <Ref to="thm-real-power-well-defined" /> (2) を使って $(a^x)^{s_n}\to(a^x)^y$ です。他方 $(a^x)^{s_n}=a^{xs_n}$ で、$xs_n\to xy$ と指数関数の連続性（<Ref to="prop-exp-monotone" /> (2) と <Ref to="mathematics/hs-analysis/limits#prop-continuity-sequence" /> (1)）から $a^{xs_n}\to a^{xy}$ です（$a=1$ なら両辺とも $1$）。極限の一意性により $(a^x)^y=a^{xy}$ です。
</Proof>

以上で、高校で使う指数法則が、すべての実数の指数について証明できました。「$a^x$ は $x$ の関数としてつながったグラフを持つ（連続）」ことも示せています。

## 5. 対数関数

<Proposition id="prop-exp-bijection" title="指数関数の逆関数">
$a>0$、$a\ne1$ とする。各 $y>0$ に対し $a^x=y$ を満たす実数 $x$ がただ 1 つ存在する。
</Proposition>

<Proof of="prop-exp-bijection">
<Ref to="prop-exp-monotone" /> (3) そのものです。
</Proof>

<Definition id="def-log" title="対数">
$a>0$、$a\ne1$、$y>0$ とする。$a^x=y$ を満たす実数 $x$（<Ref to="prop-exp-bijection" /> でただ 1 つ存在）を、$a$ を底とする $y$ の**対数**といい、$\log_ay$ と書く。底が $e$（<Ref to="mathematics/hs-analysis/limits#thm-e-limit" />）のときは $\log y$ または $\ln y$ と書き、**自然対数**という。
</Definition>

「$y$ は $a$ の何乗か」を答えるのが対数です。定義から、$a^{\log_ay}=y$ と $\log_a(a^x)=x$ がすぐに従います。

<Theorem id="thm-log-laws" title="対数の性質">
$a>0$、$a\ne1$、$y,z>0$、$t\in\mathbb R$ とする。

1. $\log_a1=0$、$\log_aa=1$。
2. $\log_a(yz)=\log_ay+\log_az$。
3. $\log_a(y^t)=t\log_ay$。とくに $\log_a(1/y)=-\log_ay$。
4. $a>1$ なら $y<z\Rightarrow\log_ay<\log_az$、$0<a<1$ なら不等号の向きが逆になる。
5. $y\mapsto\log_ay$ は $(0,\infty)$ 上連続である。
</Theorem>

<Proof of="thm-log-laws">
**(1)** $a^0=1$、$a^1=a$ です（<Ref to="thm-real-exponent-laws" />）。**(2)** $u=\log_ay$、$v=\log_az$ とすると、$yz=a^ua^v=a^{u+v}$（<Ref to="thm-real-exponent-laws" /> (1)）なので $\log_a(yz)=u+v$ です。**(3)** $u=\log_ay$ とすると $y^t=(a^u)^t=a^{ut}$（<Ref to="prop-power-of-power" />）なので $\log_a(y^t)=tu$ です。**(4)** $a>1$ とする。$u=\log_ay$、$v=\log_az$ とおき、$u\ge v$ なら $y=a^u\ge a^v=z$（<Ref to="prop-exp-monotone" /> (1)）となり $y<z$ に反します。よって $u<v$。$0<a<1$ も同様です。**(5)** $f(x)=a^x$ は $\mathbb R$ 上連続で狭義単調（<Ref to="prop-exp-monotone" />）なので、その逆関数は連続です（<Ref to="mathematics/calculus/derivatives#prop-inverse" />）。
</Proof>

(2) は、「掛け算が足し算に変わる」という対数の役割そのものです。計算尺（長さの足し算で掛け算をする道具）や、桁の大きい数を扱う対数目盛・デシベル・マグニチュードは、この 1 本の等式の応用です。

<Theorem id="thm-change-of-base" title="底の変換公式">
$a,b>0$、$a,b\ne1$、$y>0$ とする。
$$
\log_ay=\frac{\log_by}{\log_ba}
$$
である。とくに $\log_ab=1/\log_ba$。
</Theorem>

<Proof of="thm-change-of-base">
$u=\log_ay$ とすると $y=a^u$ です。両辺の $b$ を底とする対数を取ると、<Ref to="thm-log-laws" /> (3) より $\log_by=u\log_ba$ です。$a\ne1$ より $\log_ba\ne0$（$a=b^{\log_ba}$ で、$\log_ba=0$ なら $a=1$ になる）ので、$u=\log_by/\log_ba$ です。$y=b$ とすれば $\log_ab=1/\log_ba$ です。
</Proof>

底の変換公式があるので、どんな底の対数も、自然対数（あるいは常用対数）の比で書けます。電卓に $\log$ のキーが 1 種類（または 2 種類）しかなくても、$\log_2 5=\log_{10}5/\log_{10}2$ のように計算できる理由です。

## 6. 常用対数と桁数

底が $10$ の対数を**常用対数**といいます。

<Proposition id="prop-digits" title="桁数と最高位の数字">
$N$ を正の整数とする。

1. $N$ がちょうど $k$ 桁であることは、$k-1\le\log_{10}N<k$ と同値である。
2. $N$ が $k$ 桁で最高位の数字が $d$（$1\le d\le9$）であることは、$\log_{10}d\le\log_{10}N-(k-1)<\log_{10}(d+1)$ と同値である。
</Proposition>

<Proof of="prop-digits">
**(1)** $N$ がちょうど $k$ 桁であることは $10^{k-1}\le N<10^k$ のことです。$\log_{10}$ は狭義単調増加で $\log_{10}10^j=j$（<Ref to="thm-log-laws" />）なので、これは $k-1\le\log_{10}N<k$ と同値です。**(2)** $N$ が $k$ 桁で最高位が $d$ であることは $d\cdot10^{k-1}\le N<(d+1)\cdot10^{k-1}$ と同値です。$\log_{10}$ を取ると $\log_{10}d+(k-1)\le\log_{10}N<\log_{10}(d+1)+(k-1)$（<Ref to="thm-log-laws" /> (2)(4)）です。
</Proof>

<Example id="ex-digits-two-100" title="2^100 は何桁か">
$2^{10}=1024$ なので $2^{100}=1024^{10}$ です。$1000^{10}=10^{30}\le1024^{10}$ です。上からは $1024^{10}=10^{30}\cdot1.024^{10}$ で、$1.024^2<1.05$、$1.024^8<1.05^4<1.22$ から $1.024^{10}<1.22\times1.05<2$ です。したがって $10^{30}<2^{100}<2\cdot10^{30}$ で、$30<\log_{10}2^{100}<30+\log_{10}2<31$ です。<Ref to="prop-digits" /> により $2^{100}$ は **31 桁**で、最高位の数字は $1$ です（実際 $2^{100}=1267650600228229401496703205376$）。
</Example>

<Proposition id="prop-log23-irrational" title="log_2 3 は無理数">
$\log_23$ は無理数である。
</Proposition>

<Proof of="prop-log23-irrational">
$3>1$ なので $\log_23>0$ です。有理数であると仮定して $\log_23=p/q$（$p,q$ は正の整数）とすると、$3=2^{p/q}$ です。両辺を $q$ 乗すると、$3^q=(2^{p/q})^q=2^p$（<Ref to="prop-power-of-power" />）です。左辺は奇数、右辺は偶数（$p\ge1$）なので矛盾します。
</Proof>

## 7. 指数・対数の方程式と不等式、応用

<Example id="ex-exp-equation" title="置き換えで 2 次方程式にする">
$4^x-3\cdot2^x-4=0$ を解きます。$4^x=(2^2)^x=(2^x)^2$（<Ref to="prop-power-of-power" />）なので、$t=2^x$ とおくと $t^2-3t-4=0$、すなわち $(t-4)(t+1)=0$ です。$t=2^x>0$（<Ref to="prop-exp-monotone" /> (3)）なので $t=4$、すなわち $x=2$ です。$t>0$ という制約を忘れると $t=-1$ という不適な解が残ります。
</Example>

<Example id="ex-log-inequality" title="底が 1 より小さい対数の不等式">
$\log_{1/2}(x-1)\ge-2$ を解きます。真数条件は $x>1$。$-2=\log_{1/2}4$ なので、不等式は $\log_{1/2}(x-1)\ge\log_{1/2}4$ です。底 $1/2$ は $1$ より小さいので $\log_{1/2}$ は単調減少（<Ref to="thm-log-laws" /> (4)）で、不等号が逆転して $x-1\le4$ です。真数条件とあわせて $1<x\le5$ です。
</Example>

<Example id="ex-rule-72" title="複利で元金が 2 倍になる年数（72 の法則）">
年利 $r\%$ の複利で元金が 2 倍になる年数 $n$ は、$(1+r/100)^n=2$ を解いて $n=\log_{1+r/100}2=\dfrac{\ln2}{\ln(1+r/100)}$ です（底の変換公式）。$\ln2=0.6931\cdots$ として数値を計算すると、次のようになります。

| 年利 $r\%$ | 1 | 2 | 4 | 6 | 8 | 10 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 年数 $n$ | 69.66 | 35.00 | 17.67 | 11.90 | 9.01 | 7.27 | 6.12 |
| $r\times n$ | 69.7 | 70.0 | 70.7 | 71.4 | 72.1 | 72.7 | 73.4 |

$r\times n$ はほぼ $70$ から $73$ の間で、「$n\approx72/r$」という覚え方（72 の法則）がよく当たります。この 72 は 69.3（$=100\ln2$）に少し足した値で、$r$ が 6〜10 のあたりで精度がよい数です。
</Example>

<Aside type="note" title="高校での説明と、この記事の違い">
高校の教科書では、実数の指数を定義したあと「指数法則は実数の指数でも成り立つ」と述べるだけで、その理由は載せないのが普通です。この記事で行ったのは、その理由を示す部分です。ただし、ここで定義した $a^x$ は「有理数の指数を連続につなぐ」という幾何的・直観的な意味の定義でした。微分積分では、$\exp(x)=\sum x^n/n!$ という別の定義（級数）を使い、$a^x=\exp(x\ln a)$ として $a^x$ を定義する流儀が主流です。この 2 つが一致することは、[指数・対数・三角関数をきちんと定義する](/mathematics/hs-analysis/elementary-functions) で証明します。
</Aside>

## 8. 大学ではどこへ続くか

- **指数関数の特徴づけ。** 加法性 $f(x+y)=f(x)f(y)$ を満たす連続関数が指数関数に限られることは、関数方程式の話題として [古典的な不等式と関数方程式](/mathematics/real-analysis/classical-inequalities-functional-equations) に出てきます。この記事で示した指数法則は、その出発点です。
- **級数による定義。** $a^x=\exp(x\ln a)$ と書き直すと、指数関数・対数関数が微分方程式 $y'=y$ の解として特徴づけられます。次の記事 [指数・対数・三角関数をきちんと定義する](/mathematics/hs-analysis/elementary-functions) で扱います。
- **実数の構成。** 実数の指数は、実数の連続性（上限の存在）がなければ定義できません。実数そのものの構成については [数とは何か](/mathematics/foundations/what-is-a-number) と [完備性とコーシー列](/mathematics/real-analysis/completeness-and-cauchy) が受け皿です。
- **群としての見方。** 指数関数は、加法群 $(\mathbb R,+)$ から乗法群 $((0,\infty),\times)$ への同型を与え、対数がその逆です。この視点は代数学・リー群論に続きます。

## 9. 演習

<Exercise id="exr-compare-powers" difficulty="易">
$2^{300}$ と $3^{200}$ はどちらが大きいか。
<Solution>
$2^{300}=(2^3)^{100}=8^{100}$、$3^{200}=(3^2)^{100}=9^{100}$ である（<Ref to="lem-integer-power" /> (1)）。$8<9$ なので <Ref to="lem-integer-power" /> (2) より $8^{100}<9^{100}$、すなわち $3^{200}$ のほうが大きい。
</Solution>
</Exercise>

<Exercise id="exr-digits-three-50" difficulty="標準">
$0.4771<\log_{10}3<0.4772$ を認めて、$3^{50}$ の桁数を求めよ。
<Solution>
<Ref to="thm-log-laws" /> (3) より $\log_{10}3^{50}=50\log_{10}3$ で、$23.855<50\log_{10}3<23.86$ である。したがって $23<\log_{10}3^{50}<24$ で、<Ref to="prop-digits" /> (1) により $k-1=23$、すなわち $3^{50}$ は **24 桁**である（実際 $3^{50}=717897987691852588770249$）。
</Solution>
</Exercise>

<Exercise id="exr-log-equation" difficulty="標準">
$\log_2x+\log_2(x-2)=3$ を解け。
<Solution>
真数条件は $x>0$ かつ $x-2>0$、すなわち $x>2$。<Ref to="thm-log-laws" /> (2) より左辺は $\log_2\bigl(x(x-2)\bigr)$ なので、$x(x-2)=2^3=8$、すなわち $x^2-2x-8=0$、$(x-4)(x+2)=0$ である。真数条件から $x=4$。$x=-2$ は条件を満たさない。
</Solution>
</Exercise>

## 参考文献

- 杉浦光夫『解析入門 I』東京大学出版会、1980 — 第 I 章（実数の連続性）・第 II 章（初等関数）。
- W. Rudin, *Principles of Mathematical Analysis*, 3rd ed., McGraw-Hill, 1976 — Chapter 1（実数の指数の定義）、Chapter 8（指数関数・対数関数）。
- 高木貞治『解析概論』岩波書店 — 第 1 章・第 2 章（指数関数・対数関数）。
- 『数学 II』『数学 III』（検定済み高等学校教科書、各社）— 指数関数・対数関数の章。
