# 令和4年度 東大院 物理学専攻 修士 物理学 解答

> 令和4年度 修士課程 専門科目（全4問）の解答。不確定性関係と最小不確定状態、理想ボース気体のボース・アインシュタイン凝縮、誘電体境界での電磁波の反射・透過と全反射、留数計算による分散関係とランク1摂動を受けた行列の固有値を扱います。
> https://rikai.mugen-giken.com/exams/utokyo-physics/master-r4-phys

:::caution[出典と、この解答の位置づけ]
本記事が扱う問題は、**東京大学大学院理学系研究科物理学専攻の大学院入試問題**からの引用です（引用元: [https://www.phys.s.u-tokyo.ac.jp/](https://www.phys.s.u-tokyo.ac.jp/)）。

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- 本記事に**問題文は転載していません**。問題は上記の専攻公式サイトでご確認ください。
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量子力学・統計力学・電磁気学・数学が 1 問ずつという構成で、4 問すべてが必答です。第1問と第4問設問1は教科書の定理をその場で組み立て直す論証中心、第2問と第3問は最後まで数を出す計算中心という色分けになっています。手間がかかるのは第2問の後半（スピン自由度とゼーマン分裂を入れた転移温度）と第4問設問2の後半（行列 $B=CA$ の固有値の符号）で、配点もこのあたりに集まっていると見られます。

| 問題 | 分野 | 主題 |
|---|---|---|
| 第1問 | 量子力学 | 不確定性関係と最小不確定状態 |
| 第2問 | 統計力学 | 理想ボース気体とボース・アインシュタイン凝縮 |
| 第3問 | 電磁気学 | 誘電体境界での反射・透過と全反射 |
| 第4問 | 複素解析・線形代数 | 主値積分と分散関係、ランク1摂動を受けた行列 |

## 第1問 不確定性関係と最小不確定状態

### 設定

位置演算子 $\hat x$ と運動量演算子 $\hat p$ の標準偏差を、与えられた量子状態での期待値 $\langle\hat O\rangle$ を使って

$$
\begin{aligned}
\Delta x&\equiv\sqrt{\langle(\Delta\hat x)^2\rangle}, & \Delta\hat x&\equiv\hat x-\langle\hat x\rangle,\\
\Delta p&\equiv\sqrt{\langle(\Delta\hat p)^2\rangle}, & \Delta\hat p&\equiv\hat p-\langle\hat p\rangle
\end{aligned}
$$

と定義します。$\hbar$ はプランク定数を $2\pi$ で割った量です。1次元系を考え、位置表示で $\hat p=-i\hbar\,d/dx$、したがって $[\hat x,\hat p]=i\hbar$ とします。計算には与えられた公式

$$
\int_{-\infty}^{\infty}e^{-\alpha x^2}dx=\sqrt{\frac{\pi}{\alpha}},\qquad
\int_{-\infty}^{\infty}x^2e^{-\alpha x^2}dx=\frac{1}{2}\sqrt{\frac{\pi}{\alpha^3}}\qquad(\alpha>0)
$$

を使います。設問2から設問5は、不確定性関係 $\Delta x\Delta p\ge\hbar/2$ の証明と等号成立条件を順に組み立てていく流れです。

### 設問1

対象は

$$
\psi(x)=\left(\frac{1}{\pi a^2}\right)^{1/4}\exp\left(-\frac{x^2}{2a^2}\right)\qquad(a>0)
$$

です。まず規格化を確認します。$\alpha=1/a^2$ として

$$
\int_{-\infty}^{\infty}|\psi|^2dx=\frac{1}{\sqrt{\pi a^2}}\int_{-\infty}^{\infty}e^{-x^2/a^2}dx=\frac{1}{\sqrt{\pi a^2}}\cdot\sqrt{\pi a^2}=1
$$

なので $\psi$ は規格化されています。

$|\psi|^2$ は偶関数なので $\langle\hat x\rangle=0$、また $\psi$ が実関数なので

$$
\langle\hat p\rangle=-i\hbar\int_{-\infty}^{\infty}\psi\frac{d\psi}{dx}dx=-\frac{i\hbar}{2}\Bigl[\psi^2\Bigr]_{-\infty}^{\infty}=0
$$

です。したがって $\Delta\hat x=\hat x$、$\Delta\hat p=\hat p$ となります。

2次のモーメントは、$\alpha=1/a^2$ に対する第2の積分公式から

$$
\langle\hat x^2\rangle=\frac{1}{\sqrt{\pi a^2}}\int_{-\infty}^{\infty}x^2e^{-x^2/a^2}dx=\frac{1}{\sqrt{\pi a^2}}\cdot\frac{1}{2}\sqrt{\pi a^6}=\frac{a^2}{2}
$$

です。運動量については部分積分して境界項を落とし、$d\psi/dx=-(x/a^2)\psi$ を使うと

$$
\langle\hat p^2\rangle=-\hbar^2\int\psi\frac{d^2\psi}{dx^2}dx=\hbar^2\int\left(\frac{d\psi}{dx}\right)^2dx=\frac{\hbar^2}{a^4}\langle\hat x^2\rangle=\frac{\hbar^2}{2a^2}
$$

となります。よって答えは

$$
\Delta x=\frac{a}{\sqrt2},\qquad \Delta p=\frac{\hbar}{\sqrt2\,a},\qquad \Delta x\,\Delta p=\frac{\hbar}{2}
$$

です。$\Delta x$ は長さ、$\Delta p$ は運動量の次元を持ち、積は作用（$\hbar$ と同じ）の次元になっています。

物理的な解釈は次の通りです。このガウス波束では位置の広がりが $a$、運動量の広がりが $\hbar/a$ で、両者は反比例します。$a$ を小さくして粒子を狭い領域に押し込めば運動量の分布は $1/a$ で広がり、逆に $a$ を大きくすれば運動量は鋭くなるが位置は不確定になる。すなわち $a$ は位置と運動量の「分解能の配分」を決めるだけで、積 $\Delta x\Delta p$ は $a$ に依存しません。しかもその値は設問3で示す下限 $\hbar/2$ にちょうど等しく、ガウス波束は不確定性関係の等号を実現する状態になっています。

### 設問2

規格化された状態 $|\psi\rangle$ をとります。エルミート共役の定義 $\langle\phi|\hat O^\dagger\chi\rangle=\langle\hat O\phi|\chi\rangle$ を $|\phi\rangle=|\chi\rangle=|\psi\rangle$ に対して使うと

$$
\langle\hat O^\dagger\hat O\rangle=\langle\psi|\hat O^\dagger\hat O|\psi\rangle=\langle\hat O\psi|\hat O\psi\rangle=\bigl\|\hat O|\psi\rangle\bigr\|^2\ge0
$$

となります。最後の不等号は内積の正定値性そのものです。等号が成り立つのは $\hat O|\psi\rangle=0$ のときに限ります。この事実は設問4で使います。

### 設問3

$\hat x,\hat p$ はエルミートで $\langle\hat x\rangle,\langle\hat p\rangle$ は実数なので、$\Delta\hat x,\Delta\hat p$ もエルミートです。よって $t$ が実数のとき

$$
\hat O=t\Delta\hat x-i\Delta\hat p,\qquad \hat O^\dagger=t\Delta\hat x+i\Delta\hat p
$$

です。積を展開すると

$$
\hat O^\dagger\hat O=t^2(\Delta\hat x)^2+(\Delta\hat p)^2+it\bigl(\Delta\hat p\,\Delta\hat x-\Delta\hat x\,\Delta\hat p\bigr)
=t^2(\Delta\hat x)^2+(\Delta\hat p)^2-it[\Delta\hat x,\Delta\hat p]
$$

となります。定数（c 数）は交換子に寄与しないので $[\Delta\hat x,\Delta\hat p]=[\hat x,\hat p]=i\hbar$ であり、

$$
\hat O^\dagger\hat O=t^2(\Delta\hat x)^2+(\Delta\hat p)^2+\hbar t
$$

を得ます。設問2の結果より、任意の実数 $t$ に対して

$$
F(t)\equiv(\Delta x)^2\,t^2+\hbar t+(\Delta p)^2\ge0
$$

が成り立ちます。

ここで $(\Delta x)^2>0$ です。実際 $(\Delta x)^2=0$ なら $F(t)=\hbar t+(\Delta p)^2$ が $t$ の1次関数になり、$t$ を十分負にとれば負になってしまい上の不等式に反します。したがって $F(t)$ は下に凸な2次関数で、それがすべての実数 $t$ で非負であることは判別式が非正であることと同値です。

$$
\hbar^2-4(\Delta x)^2(\Delta p)^2\le0
$$

$\Delta x\ge0,\ \Delta p\ge0$ なので平方根をとって

$$
\Delta x\,\Delta p\ge\frac{\hbar}{2}
$$

が示されました。設問1のガウス波束はこの等号を満たしています。

### 設問4

条件は $t<0$ です。以下、$x_0\equiv\langle\hat x\rangle$、$p_0\equiv\langle\hat p\rangle$ と書きます。

$\hat O$ の固有値 0 に属する固有状態を位置表示で求めます。$\hat O\psi=0$ は

$$
t(x-x_0)\psi-i\left(-i\hbar\frac{d\psi}{dx}-p_0\psi\right)=0
\quad\Longleftrightarrow\quad
\hbar\frac{d\psi}{dx}=\bigl[t(x-x_0)+ip_0\bigr]\psi
$$

と書けます。これは1階線形なので一意に積分でき

$$
\psi(x)=C\exp\left[\frac{t(x-x_0)^2}{2\hbar}+\frac{ip_0x}{\hbar}\right]
$$

です。$|\psi|^2=|C|^2\exp\bigl[t(x-x_0)^2/\hbar\bigr]$ が2乗可積分になるのは $t<0$ のときだけで、$t=0$ なら平面波、$t>0$ なら発散するガウス関数になって規格化できません。逆に $t<0$ ならこの関数は規格化可能で、しかもガウス分布の中心が $x_0$、位相の勾配が $p_0/\hbar$ であることから $\langle\hat x\rangle=x_0$、$\langle\hat p\rangle=p_0$ が自己整合的に成立します。よって $\hat O$ が固有値 0 をもつ条件は $t<0$ です。

次に、その固有状態が不等式の等号を満たすことを示します。$\hat O|\psi\rangle=0$ なら $\langle\hat O^\dagger\hat O\rangle=0$、すなわち設問3の $F(t)$ について

$$
F(t)=(\Delta x)^2t^2+\hbar t+(\Delta p)^2=0
$$

が実数解 $t$ をもつことになります。実数解が存在するには判別式が非負でなければならないので

$$
\hbar^2-4(\Delta x)^2(\Delta p)^2\ge0
$$

です。一方で設問3はこの量が非正であることを示していました。両方が成り立つには等号しかなく

$$
\hbar^2=4(\Delta x)^2(\Delta p)^2\quad\Longleftrightarrow\quad \Delta x\,\Delta p=\frac{\hbar}{2}
$$

が結論されます。判別式が 0 なので解は重解 $t=-\hbar/\bigl(2(\Delta x)^2\bigr)$ に決まり、これは確かに負で、前半で得た条件 $t<0$ と整合します。

### 設問5

設問4の固有関数で $t=-\hbar/(2\sigma^2)$、$\sigma\equiv\Delta x$ と置き換えると $t/(2\hbar)=-1/(4\sigma^2)$ なので

$$
\psi(x)=C\exp\left[-\frac{(x-x_0)^2}{4\sigma^2}+\frac{ip_0x}{\hbar}\right]
$$

です。規格化は $|\psi|^2=|C|^2e^{-(x-x_0)^2/(2\sigma^2)}$ に $\alpha=1/(2\sigma^2)$ の積分公式を使って

$$
1=|C|^2\sqrt{2\pi\sigma^2}\quad\Longrightarrow\quad |C|=\bigl(2\pi\sigma^2\bigr)^{-1/4}
$$

と決まります（全体の位相は任意なので $C$ を正の実数にとります）。答えは

$$
\psi(x)=\frac{1}{(2\pi\sigma^2)^{1/4}}\exp\left[-\frac{(x-x_0)^2}{4\sigma^2}+\frac{ip_0x}{\hbar}\right],
\qquad \sigma=\Delta x=\sqrt{\frac{\hbar}{2|t|}}
$$

です。$x_0=\langle\hat x\rangle$ と $p_0=\langle\hat p\rangle$ は任意の実定数で、最小不確定状態は「任意の位置・任意の平均運動量を中心とするガウス波束」の一群をなします。$t$ で書けば

$$
\psi(x)=\left(\frac{|t|}{\pi\hbar}\right)^{1/4}\exp\left[-\frac{|t|(x-x_0)^2}{2\hbar}+\frac{ip_0x}{\hbar}\right]
$$

です。

検算します。この $\psi$ に対して $\Delta\hat p\,\psi=-i\hbar\psi'-p_0\psi=\dfrac{i\hbar(x-x_0)}{2\sigma^2}\psi$ なので

$$
\langle(\Delta\hat p)^2\rangle=\frac{\hbar^2}{4\sigma^4}\langle(x-x_0)^2\rangle=\frac{\hbar^2}{4\sigma^4}\cdot\sigma^2=\frac{\hbar^2}{4\sigma^2}
$$

すなわち $\Delta p=\hbar/(2\sigma)$ で、$\Delta x\Delta p=\hbar/2$ が確認できます。また $x_0=p_0=0$、$\sigma=a/\sqrt2$ とすれば $4\sigma^2=2a^2$、$(2\pi\sigma^2)^{-1/4}=(\pi a^2)^{-1/4}$ となり、設問1の波動関数に一致します。

## 第2問 理想ボース気体とボース・アインシュタイン凝縮

### 設定

体積 $V=L^3$ の立方体に閉じ込められた、相互作用のない理想ボース気体を考えます。粒子の質量は $m$、粒子数は $N$、境界条件は周期境界条件です。一粒子ハミルトニアンは $\hat H=-\dfrac{\hbar^2}{2m}\nabla^2$ で、基底状態のエネルギーを $E=0$ に選びます。温度を $T$、化学ポテンシャルを $\mu\ (\mu\le0)$、ボルツマン定数を $k_{\mathrm B}$ とし、$\beta=1/(k_{\mathrm B}T)$ と書きます。設問1から設問7はスピン 0、設問8以降はスピン $S$ の場合です。

### 設問1

固有値問題 $-\dfrac{\hbar^2}{2m}\nabla^2\Psi=E\Psi$ の解を平面波 $\Psi\propto e^{i\boldsymbol k\cdot\boldsymbol r}$ にとります。周期境界条件 $e^{ik_xL}=e^{ik_yL}=e^{ik_zL}=1$ から波数が量子化され

$$
\boldsymbol k=\frac{2\pi}{L}(n_x,n_y,n_z),\qquad n_x,n_y,n_z\in\mathbb{Z}
$$

です。規格化 $\int_V|\Psi|^2d^3r=1$ を課すと固有波動関数は

$$
\Psi_{\boldsymbol n}(x,y,z)=\frac{1}{\sqrt{V}}\exp\left[\frac{2\pi i}{L}\left(n_xx+n_yy+n_zz\right)\right]
$$

で、対応する固有エネルギーは

$$
E_{\boldsymbol n}=\frac{\hbar^2\boldsymbol k^2}{2m}=\frac{2\pi^2\hbar^2}{mL^2}\left(n_x^2+n_y^2+n_z^2\right)
$$

です。$n_x=n_y=n_z=0$ が基底状態で、そのエネルギーは自動的に $E=0$ となり、問題の設定と整合します。これが求める全ての一粒子固有状態です（同じ $n_x^2+n_y^2+n_z^2$ を与える整数の組はすべて縮退しています）。

### 設問2

$\mu\le0\le E_i$ なので $E_i-\mu\ge0$ で、公比 $y\equiv e^{-\beta(E_i-\mu)}$ は $0<y\le1$ です。$E_i-\mu>0$ の場合に等比級数が収束して

$$
\Xi_i=\sum_{n_i=0}^{\infty}y^{n_i}=\frac{1}{1-y}
$$

となります。大分配関数のもとで状態 $i$ の占有数が $n_i$ である確率は

$$
P(n_i)=\frac{1}{\Xi_i}e^{-\beta(E_i-\mu)n_i}=\frac{y^{n_i}}{\Xi_i}
$$

です。平均占有数は $\sum_{n\ge0}ny^n=y/(1-y)^2$ を使って

$$
f(E_i,\mu)=\sum_{n_i=0}^{\infty}n_iP(n_i)=\frac{1}{\Xi_i}\cdot\frac{y}{(1-y)^2}=(1-y)\cdot\frac{y}{(1-y)^2}=\frac{y}{1-y}=\frac{1}{y^{-1}-1}
$$

となります。$y^{-1}=e^{\beta(E_i-\mu)}$ を戻して答えは

$$
f(E_i,\mu)=\frac{1}{\exp\left[\dfrac{E_i-\mu}{k_{\mathrm B}T}\right]-1}
$$

です。同じ結果は $f=k_{\mathrm B}T\,\partial\ln\Xi_i/\partial\mu$ からも得られます。$E_i-\mu\gg k_{\mathrm B}T$ でボルツマン分布 $e^{-\beta(E_i-\mu)}$ に帰着し、$E_i-\mu\to+0$ で発散するという振る舞いは、以下の凝縮の議論の要になります。

### 設問3

$L$ が大きいとき $\boldsymbol k$ 空間では $(2\pi/L)^3$ ごとに1状態あるので、状態密度は $V/(2\pi)^3$ です。$|\boldsymbol k|\le k$ の状態数は

$$
\Omega=\frac{V}{(2\pi)^3}\cdot\frac{4\pi k^3}{3}=\frac{Vk^3}{6\pi^2}
$$

で、$E=\hbar^2k^2/(2m)$ すなわち $k=\sqrt{2mE}/\hbar$ を代入すると

$$
\Omega(E)=\frac{V}{6\pi^2}\left(\frac{2mE}{\hbar^2}\right)^{3/2}
$$

です。微分して

$$
D(E)=\frac{d\Omega}{dE}=\frac{V}{4\pi^2}\left(\frac{2m}{\hbar^2}\right)^{3/2}\sqrt{E}
$$

を得ます。$\hbar^2/(2m)$ は（エネルギー）$\times$（長さ）$^2$ の次元をもつので、$V(2m/\hbar^2)^{3/2}\sqrt E$ は（エネルギー）$^{-1}$ となり、状態密度として正しい次元です。

### 設問4

$\mu=0$ とおくと

$$
\int_0^{\infty}f(E,0)D(E)dE=\frac{V}{4\pi^2}\left(\frac{2m}{\hbar^2}\right)^{3/2}\int_0^{\infty}\frac{\sqrt E}{e^{E/k_{\mathrm B}T}-1}dE
$$

です。$x=E/(k_{\mathrm B}T)$ と変数変換すると $\sqrt E\,dE=(k_{\mathrm B}T)^{3/2}\sqrt x\,dx$ なので

$$
\int_0^{\infty}f(E,0)D(E)dE=\frac{V}{4\pi^2}\left(\frac{2mk_{\mathrm B}T}{\hbar^2}\right)^{3/2}\int_0^{\infty}\frac{\sqrt x}{e^x-1}dx
$$

となり、与えられた公式 $\displaystyle\int_0^\infty\frac{\sqrt x}{e^x-1}dx=\frac{\sqrt\pi}{2}\zeta(3/2)$ を使えます。$(2m/\hbar^2)^{3/2}=8\pi^{3/2}\bigl(m/(2\pi\hbar^2)\bigr)^{3/2}$ を用いて整理すると

$$
\int_0^{\infty}f(E,0)D(E)dE=V\,\zeta\!\left(\frac{3}{2}\right)\left(\frac{mk_{\mathrm B}T}{2\pi\hbar^2}\right)^{3/2}=\frac{V}{\lambda_T^3}\zeta\!\left(\frac{3}{2}\right)
$$

です。ここで $\lambda_T=\sqrt{2\pi\hbar^2/(mk_{\mathrm B}T)}$ は熱的ド・ブロイ波長、$\zeta(3/2)=2.612$ です。これが右辺の $\mu\le0$ における最大値で、有限の値にとどまることが要点です。

### 設問5

右辺は $\mu$ の単調増加関数なので、温度を下げていくと $N$ を保つために $\mu$ は上昇し、$\mu=0$ で上限に達します。式(1)が $\mu=0$ でちょうど $N$ を与える温度が $T_{\mathrm c}$ です。設問4の結果を使って

$$
N=V\zeta\!\left(\frac{3}{2}\right)\left(\frac{mk_{\mathrm B}T_{\mathrm c}}{2\pi\hbar^2}\right)^{3/2}
$$

これを解いて

$$
T_{\mathrm c}=\frac{2\pi\hbar^2}{mk_{\mathrm B}}\left(\frac{N}{V\zeta(3/2)}\right)^{2/3}
$$

が答えです。$T<T_{\mathrm c}$ では式(1)だけでは $N$ 個の粒子を収容できず、余りが $E=0$ の一粒子状態に落ちます。$\hbar^2/(mk_{\mathrm B})\times(\text{長さ})^{-2}$ が温度の次元をもつことから次元も合っています。粒子密度 $N/V$ が大きいほど、また質量が軽いほど $T_{\mathrm c}$ が高いという常識的な依存性も見えます。

### 設問6

$T<T_{\mathrm c}$ では $\mu=0$ なので、励起状態にある粒子数は設問4の結果そのままで

$$
\int_0^{\infty}f(E,0)D(E)dE=V\zeta\!\left(\frac{3}{2}\right)\left(\frac{mk_{\mathrm B}T}{2\pi\hbar^2}\right)^{3/2}=N\left(\frac{T}{T_{\mathrm c}}\right)^{3/2}
$$

です（最後の等号で設問5の $T_{\mathrm c}$ の定義式を使いました）。$N=N_0+N(T/T_{\mathrm c})^{3/2}$ より

$$
N_0=N\left[1-\left(\frac{T}{T_{\mathrm c}}\right)^{3/2}\right]
$$

が答えです。$T=T_{\mathrm c}$ で $N_0=0$、$T\to0$ で $N_0\to N$ となり、期待される極限を再現します。

### 設問7

$T<T_{\mathrm c}$ では $\mu=0$ に固定されます。$E=0$ の凝縮体はエネルギーを持たないので、全エネルギーは励起状態からの寄与だけです。

$$
E_{\text{tot}}=\int_0^{\infty}E\,f(E,0)D(E)dE=\frac{V}{4\pi^2}\left(\frac{2m}{\hbar^2}\right)^{3/2}\int_0^{\infty}\frac{E^{3/2}}{e^{E/k_{\mathrm B}T}-1}dE
$$

$x=E/(k_{\mathrm B}T)$ とすると

$$
E_{\text{tot}}=\frac{V}{4\pi^2}\left(\frac{2m}{\hbar^2}\right)^{3/2}(k_{\mathrm B}T)^{5/2}\int_0^{\infty}\frac{x^{3/2}}{e^x-1}dx
$$

で、残った積分は $T$ に依らない純粋な数（$\Gamma(5/2)\zeta(5/2)=\frac{3\sqrt\pi}{4}\zeta(5/2)$）です。$\mu$ が $T$ に依存しないおかげで温度依存性が $T^{5/2}$ に純化する点が肝心で

$$
E_{\text{tot}}\propto T^{5/2}\quad\Longrightarrow\quad C_V=\left.\frac{\partial E_{\text{tot}}}{\partial T}\right|_{N,V}=\frac{5}{2}\frac{E_{\text{tot}}}{T}\propto T^{3/2}
$$

となります。よって答えは $\gamma=3/2$ です。

係数まで書くと、$\Gamma(5/2)/\Gamma(3/2)=3/2$ と設問5の $T_{\mathrm c}$ の式を使って

$$
E_{\text{tot}}=\frac{3\zeta(5/2)}{2\zeta(3/2)}Nk_{\mathrm B}T\left(\frac{T}{T_{\mathrm c}}\right)^{3/2},
\qquad
C_V=\frac{15\zeta(5/2)}{4\zeta(3/2)}Nk_{\mathrm B}\left(\frac{T}{T_{\mathrm c}}\right)^{3/2}
$$

すなわち $a=\dfrac{15\zeta(5/2)}{4\zeta(3/2)}\dfrac{Nk_{\mathrm B}}{T_{\mathrm c}^{3/2}}\simeq1.93\,Nk_{\mathrm B}T_{\mathrm c}^{-3/2}$ です。$T\to0$ で $C_V\to0$ となり熱力学第三法則を満たします。

### 設問8

スピン $S$ のボース粒子は各運動量状態が $m_z=-S,\dots,S$ の $2S+1$ 重に縮退します。外部磁場がなければこの縮退はエネルギーを変えないので、状態密度は $2S+1$ 倍になります。

$$
D(E)=(2S+1)\frac{V}{4\pi^2}\left(\frac{2m}{\hbar^2}\right)^{3/2}\sqrt{E}
$$

転移温度は設問5と同じ手順で

$$
N=(2S+1)V\zeta\!\left(\frac{3}{2}\right)\left(\frac{mk_{\mathrm B}T_{\mathrm c}'}{2\pi\hbar^2}\right)^{3/2}
$$

から

$$
T_{\mathrm c}'=\frac{2\pi\hbar^2}{mk_{\mathrm B}}\left(\frac{N}{(2S+1)V\zeta(3/2)}\right)^{2/3}=\frac{T_{\mathrm c}}{(2S+1)^{2/3}}
$$

です。スピン自由度が増えるほど粒子を収容できる励起状態が増えるので、凝縮の開始温度は下がります。

### 設問9

一粒子エネルギーはゼーマン項を含めて

$$
\varepsilon(\boldsymbol k,m_z)=\frac{\hbar^2\boldsymbol k^2}{2m}-cm_zB,\qquad m_z=-S,-S+1,\dots,S
$$

となります。最低エネルギーは $\boldsymbol k=0,\ m_z=S$ の状態がもつ $-cSB$ で、凝縮はこの1状態に起こります。ボース分布が正であるためには $\mu<-cSB$ が必要で、転移点はその上限 $\mu=-cSB$ に達したところです。したがって $E=\hbar^2k^2/(2m)$ を運動エネルギーとして、$T_{\mathrm c}'$ を決める方程式は「$\mu=-cSB$ のとき励起状態の粒子数の総和が $N$ に等しい」という条件

$$
N=\frac{V}{4\pi^2}\left(\frac{2m}{\hbar^2}\right)^{3/2}\sum_{m_z=-S}^{S}\int_0^{\infty}dE\,
\frac{\sqrt{E}}{\exp\left[\dfrac{E+c(S-m_z)B}{k_{\mathrm B}T_{\mathrm c}'}\right]-1}
$$

です。$x=E/(k_{\mathrm B}T_{\mathrm c}')$、$j=S-m_z$ と書き直すと、無次元化した形

$$
N=V\left(\frac{mk_{\mathrm B}T_{\mathrm c}'}{2\pi\hbar^2}\right)^{3/2}\sum_{j=0}^{2S}G\!\left(\frac{jcB}{k_{\mathrm B}T_{\mathrm c}'}\right),
\qquad
G(\delta)\equiv\frac{2}{\sqrt\pi}\int_0^{\infty}dx\,\frac{\sqrt x}{e^{x+\delta}-1}
$$

になります。$B=0$ では $G(0)=\zeta(3/2)$ なので設問8の結果に一致します。以下ではこの $T_{\mathrm c}'$ を $B$ の関数と見て、$B=0$ での値を $T_{\mathrm c}'(0)=T_{\mathrm c}/(2S+1)^{2/3}$ と書きます。

### 設問10

$G(\delta)$ は $\delta$ の単調減少関数です。したがって $T$ を固定して $B$ を上げると上式の右辺は減り、$N$ を一定に保つには $T_{\mathrm c}'$ が上がらねばなりません。つまり $T_{\mathrm c}'$ は $B$ の単調増加関数です。

$cB\gg k_{\mathrm B}T_{\mathrm c}'$ の極限を見ます。$j\ge1$ の項では $\delta=jcB/(k_{\mathrm B}T_{\mathrm c}')\gg1$ なので $e^{x+\delta}\gg1$ とでき、与えられた公式 $\dfrac{2}{\sqrt\pi}\displaystyle\int_0^{\infty}\sqrt x\,e^{-x}dx=1$ を使って

$$
G(\delta)\simeq\frac{2}{\sqrt\pi}\int_0^{\infty}\sqrt x\,e^{-x-\delta}dx=e^{-\delta}
$$

と評価できます。よって

$$
N=V\left(\frac{mk_{\mathrm B}T_{\mathrm c}'}{2\pi\hbar^2}\right)^{3/2}\left[\zeta\!\left(\frac{3}{2}\right)+\sum_{j=1}^{2S}e^{-jcB/(k_{\mathrm B}T_{\mathrm c}')}\right]
$$

となり、指数関数的に小さい項を落とせば

$$
N=V\zeta\!\left(\frac{3}{2}\right)\left(\frac{mk_{\mathrm B}T_{\mathrm c}'}{2\pi\hbar^2}\right)^{3/2}
\quad\Longrightarrow\quad
T_{\mathrm c}'\to T_{\mathrm c}=(2S+1)^{2/3}\,T_{\mathrm c}'(0)
$$

です。すなわち強磁場では $T_{\mathrm c}'$ は飽和し、その値はスピンをもたない気体（設問5）の転移温度 $T_{\mathrm c}$ に一致します。物理的には、ゼーマン分裂が熱エネルギーより大きくなると $m_z=S$ 以外のスピン成分が熱的に占有されなくなり、気体は実質的に1成分（スピンレス）の気体として振る舞うためです。補正項は正なので、$T_{\mathrm c}'$ は $T_{\mathrm c}$ に下から漸近し、その差は $e^{-cB/(k_{\mathrm B}T_{\mathrm c})}$ 程度です。

図示すべき概略は次の通りです。横軸を $B\ (\ge0)$、縦軸を $T_{\mathrm c}'$ とすると、曲線は $B=0$ の切片 $T_{\mathrm c}'(0)=T_{\mathrm c}/(2S+1)^{2/3}$ から出発し、単調増加で上に凸（増加率が減っていく形）、$cB\sim k_{\mathrm B}T_{\mathrm c}'(0)$ を境に立ち上がりから飽和へ移り、水平漸近線 $T_{\mathrm c}'=T_{\mathrm c}=(2S+1)^{2/3}T_{\mathrm c}'(0)$ に下から近づきます。飽和値と切片の比は $(2S+1)^{2/3}$ で、$S=0$ なら曲線は水平直線になります。なお $B\to+0$ での立ち上がりは $G(\delta)=\zeta(3/2)-2\sqrt{\pi\delta}+O(\delta)$ という非解析的な振る舞いのため $T_{\mathrm c}'-T_{\mathrm c}'(0)\propto\sqrt B$ となり、原点での接線は垂直です。

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## 第3問 誘電体境界での電磁波の反射と透過

### 設定

$z<0$ と $z>0$ に誘電率の異なる媒質が詰まっていて、境界は $z=0$ の平面です。電磁波の速さは $z<0$ で $v$、$z>0$ で $2v$、透磁率 $\mu$ は両側で等しいとします。Maxwell 方程式は

$$
\nabla\times\boldsymbol E=-\frac{\partial\boldsymbol B}{\partial t},\qquad
\nabla\times\left(\frac{\boldsymbol B}{\mu}\right)=\frac{\partial(\varepsilon\boldsymbol E)}{\partial t},\qquad
\nabla\cdot(\varepsilon\boldsymbol E)=0,\qquad
\nabla\cdot\boldsymbol B=0
$$

で、境界面で $\boldsymbol E$ と $\boldsymbol B$ の接線成分が連続であることを使ってよいとされています（$\mu$ が共通なので $\boldsymbol H$ の接線成分の連続と $\boldsymbol B$ の接線成分の連続は同じことです）。

以下の3つの場面で共通に使う関係を先に用意します。振幅 $E$ の直線偏光平面波 $\boldsymbol E=(0,E\cos(\boldsymbol k\cdot\boldsymbol r-\omega t),0)$ に対して、$\nabla\times\boldsymbol E$ の各成分は

$$
(\nabla\times\boldsymbol E)_x=-\partial_zE_y=Ek_z\sin(\boldsymbol k\cdot\boldsymbol r-\omega t),\qquad
(\nabla\times\boldsymbol E)_z=\partial_xE_y=-Ek_x\sin(\boldsymbol k\cdot\boldsymbol r-\omega t)
$$

（$y$ 成分は 0）なので、$\boldsymbol B=\boldsymbol b\cos(\boldsymbol k\cdot\boldsymbol r-\omega t)$ と置いて第1式に代入すると

$$
\boldsymbol B=\frac{\boldsymbol k\times\boldsymbol E}{\omega}=\frac{E}{\omega}\left(-k_z,\,0,\,k_x\right)\cos(\boldsymbol k\cdot\boldsymbol r-\omega t)
$$

を得ます。接線成分は $B_x=-Ek_z/\omega$ 倍の波なので、境界条件は「$E_y$ の連続」と「$Ek_z$ の連続」の2本に集約されます。

### 設問1

$\boldsymbol E_1=(0,E_0\cos(kz-\omega t),0)$ は $\boldsymbol k=(0,0,k)$ の場合です。上の一般式に $k_x=0,\ k_z=k$ を入れ、$\omega=vk$ を使うと

$$
\boldsymbol B_0=\frac{E_0}{\omega}(-k,0,0)=\left(-\frac{E_0}{v},\,0,\,0\right)
$$

が答えです。直接確認すると、$\nabla\times\boldsymbol E_1=(kE_0\sin(kz-\omega t),0,0)$、$-\partial\boldsymbol B_1/\partial t=-\omega\boldsymbol B_0\sin(kz-\omega t)$ で、両者が等しいことから $\boldsymbol B_0=-(k/\omega)E_0\hat x$ が出ます。$\boldsymbol E\times\boldsymbol B\propto\hat y\times(-\hat x)=+\hat z$ となって波が $+z$ に進む向きになっており、また $|B_0|=E_0/v$ は平面波の関係 $E=vB$ を満たします。

### 設問2

媒質中の光速は $v=1/\sqrt{\varepsilon\mu}$ です。$\mu$ が共通なので

$$
\frac{\varepsilon_2}{\varepsilon_1}=\left(\frac{v_1}{v_2}\right)^2=\left(\frac{v}{2v}\right)^2=\frac{1}{4}
$$

すなわち $z>0$ の誘電率は $z<0$ の誘電率の $1/4$ 倍です。

### 設問3

透過波の波数は $k_2=\omega/(2v)=k/2$ で、確かに与えられた $E_2$ の位相 $kz/2-\omega t$ と合っています。反射波は $\boldsymbol k_3=(0,0,-k)$ です。3つの波はいずれも $z=0$ で位相が $-\omega t$ になるので、$E_y$ の連続は

$$
E_0+R=T
$$

です。次に $B$ の接線成分。設定で用意した $B_x=-Ek_z/\omega$ を各波に当てはめると、入射波が $-kE_0/\omega$、反射波が $+kR/\omega$（$k_z=-k$）、透過波が $-(k/2)T/\omega$ なので

$$
-kE_0+kR=-\frac{k}{2}T\quad\Longleftrightarrow\quad R=E_0-\frac{T}{2}
$$

です。2式から $R$ を消去して $2E_0=\frac{3}{2}T$、したがって

$$
\frac{T}{E_0}=\frac{4}{3}
$$

が答えです。このとき $R/E_0=1/3$ です。検算として、屈折率 $n=c/v$ で書いた垂直入射の Fresnel 係数 $t=2n_1/(n_1+n_2)$ に $n_2=n_1/2$ を入れると $t=4/3$、$r=(n_1-n_2)/(n_1+n_2)=1/3$ で一致します。エネルギー保存も $|r|^2+\dfrac{k_{2z}}{k_{1z}}|t|^2=\dfrac19+\dfrac12\cdot\dfrac{16}{9}=1$ と満たされています。

### 設問4

入射波の波数ベクトルは $\boldsymbol k_1=(q,0,2q)$、その大きさは $|\boldsymbol k_1|=\sqrt5\,q$ なので $\omega=v|\boldsymbol k_1|=\sqrt5\,qv$ です。透過側では $\omega=2v|\boldsymbol Q|$ なので

$$
|\boldsymbol Q|=\frac{\omega}{2v}=\frac{\sqrt5}{2}q
$$

です。境界面が $z=0$ の平面で、境界条件がすべての $x$ について同時に成り立つ必要があるため、接線方向（$x$ 方向）の波数は保存します。$y$ 依存性はないので $Q_y=0$、$Q_x=q$ です。残りは

$$
Q_z=\sqrt{|\boldsymbol Q|^2-q^2}=\sqrt{\frac{5q^2}{4}-q^2}=\frac{q}{2}
$$

（透過波は $+z$ に進むので正号）。よって

$$
\boldsymbol Q=\left(q,\,0,\,\frac{q}{2}\right)
$$

です。$\sin\theta_1=q/(\sqrt5q)=1/\sqrt5$、$\sin\theta_2=q/(\sqrt5q/2)=2/\sqrt5$ で $\sin\theta_2/\sin\theta_1=2=v_2/v_1$ となり、Snell の法則と整合します。

### 設問5

電場は $y$ 方向、入射面は $xz$ 面なので、これは電場が入射面に垂直な偏光（s 偏光）です。反射波は $\boldsymbol k_3=(q,0,-2q)$ として

$$
\boldsymbol E_3=\bigl(0,\,R\cos(qx-2qz-\omega t),\,0\bigr)
$$

と書けます。3つの波は $z=0$ で共通の位相 $qx-\omega t$ をもつので、$E_y$ の連続は $E_0+R=T$ です。$B_x=-Ek_z/\omega$ の連続は

$$
-2qE_0+2qR=-\frac{q}{2}T\quad\Longleftrightarrow\quad R=E_0-\frac{T}{4}
$$

です。2式から $2E_0=\frac54T$、よって

$$
\frac{T}{E_0}=\frac{8}{5}
$$

が答えです（$R/E_0=3/5$）。この場合 $B_z=Ek_x/\omega$ の和は $q(E_0+R)/\omega$ と $qT/\omega$ で、$E_y$ の連続式からこれも自動的に連続になり、$\nabla\cdot\boldsymbol B=0$ が要求する法線成分の連続と矛盾しません。エネルギー保存も $|r|^2+\dfrac{k_{2z}}{k_{1z}}|t|^2=\dfrac{9}{25}+\dfrac14\cdot\dfrac{64}{25}=1$ で成立します。垂直入射の設問3の答えより透過振幅が大きくなるのは、s 偏光では $\cos\theta$ の因子が透過側で相対的に小さくなるためです。

### 設問6

入射波の波数ベクトルは $\boldsymbol k_1=(K,0,K)$、$|\boldsymbol k_1|=\sqrt2\,K$、$\omega=\sqrt2\,Kv$ です。入射角は $45^\circ$、臨界角は $\sin\theta_{\mathrm c}=v_1/v_2=1/2$ から $30^\circ$ なので、たしかに全反射の条件を満たします。

$z>0$ 側では $Q_x=K$ が保存され、$|\boldsymbol Q|^2=(\omega/2v)^2=K^2/2$ なので

$$
Q_z^2=\frac{K^2}{2}-K^2=-\frac{K^2}{2}\quad\Longrightarrow\quad Q_z=\frac{iK}{\sqrt2}
$$

（$z\to+\infty$ で減衰する解を選びました）。したがって $z>0$ では $e^{iQ_zz}=e^{-Kz/\sqrt2}$ というエバネッセント波になります。減衰定数は $\kappa=K/\sqrt2$、浸透深さは $1/\kappa=\sqrt2/K$ です。

振幅の絶対値を出すため複素振幅で書きます。$z<0$ で $\tilde E_y=\left[E_0e^{iKz}+\tilde Re^{-iKz}\right]e^{i(Kx-\omega t)}$、$z>0$ で $\tilde E_y=\tilde Te^{-\kappa z}e^{i(Kx-\omega t)}$ とします。$E_y$ の連続と、$B_x=(i/\omega)\partial_z\tilde E_y$ すなわち $\partial_z\tilde E_y$ の連続から

$$
E_0+\tilde R=\tilde T,\qquad iKE_0-iK\tilde R=-\kappa\tilde T
$$

が得られます。第2式を $iK$ で割り $\kappa=K/\sqrt2$ を入れると $E_0-\tilde R=\dfrac{i\kappa}{K}\tilde T=\dfrac{i}{\sqrt2}\tilde T$ です。2式を足して

$$
2E_0=\tilde T\left(1+\frac{i}{\sqrt2}\right)\quad\Longrightarrow\quad
\tilde T=\frac{2E_0}{1+i/\sqrt2}=\frac{2\sqrt2\,E_0}{\sqrt2+i}=\frac{2E_0(2-i\sqrt2)}{3}
$$

となり、$|\tilde T|=\dfrac{2\sqrt2}{\sqrt3}E_0=\dfrac{2\sqrt6}{3}E_0$、$\arg\tilde T=-\arctan(1/\sqrt2)$ です。よって $z>0$ での電場は

$$
\boldsymbol E_2=\left(0,\ \frac{2\sqrt6}{3}E_0\,e^{-Kz/\sqrt2}\cos\left(Kx-\omega t-\phi\right),\ 0\right),\qquad \tan\phi=\frac{1}{\sqrt2}
$$

で、求める振幅は

$$
\left|E(z)\right|=\frac{2\sqrt6}{3}E_0\,e^{-Kz/\sqrt2}\qquad(z>0)
$$

です。$2\sqrt6/3\simeq1.63$ で境界での振幅は入射波より大きくなりますが、$Q_z$ が純虚数なので $z$ 方向の時間平均エネルギー流はゼロで、全反射と矛盾しません。実際 $\tilde R=\tilde T-E_0=E_0\dfrac{\sqrt2-i}{\sqrt2+i}$ の絶対値は $E_0$ に等しく、反射率は 1 です。位相 $\phi\simeq35.3^\circ$ のずれが全反射に伴う位相シフトです。

## 第4問 複素積分と行列の固有値

### 設定

独立な2部構成です。設問1は上半平面で正則な関数に対する主値積分の関係式（分散関係、クラマース・クロニッヒ関係式）を留数計算から導く問題、設問2は単位行列にランク1の項を加えた行列 $C=pI-q\vec v\vec v^T$ とその積 $B=CA$ の固有値・行列式・微分方程式の安定性を扱う問題です。

### 設問1

$f(z)$ は実軸を含む複素上半平面で正則、上半平面で $|z|\to\infty$ のとき $f(z)\to0$、$x_0$ は実数です。$C_-$ は $z=x_0$ を下半平面側に迂回し、$C_+$ は上半平面側に迂回して、$z=-\infty$ から $z=+\infty$ まで実軸に沿って進む経路です。$C_-$ 上および $C_-$ の上半平面側でも $f$ は正則と仮定されています。

(i) どちらの経路も、半径 $\rho$ の上半平面の大円弧 $\Gamma_\rho$ で閉じます。$\Gamma_\rho$ 上では $|f(z)|\le\max_{\Gamma_\rho}|f|\to0$、$|z-x_0|^{-1}\sim\rho^{-1}$、弧長は $\pi\rho$ なので

$$
\left|\int_{\Gamma_\rho}dz\,\frac{f(z)}{z-x_0}\right|\le\pi\rho\cdot\frac{\max_{\Gamma_\rho}|f|}{\rho-|x_0|}\xrightarrow[\rho\to\infty]{}0
$$

で、大円弧の寄与は消えます。

$C_-$ は $x_0$ の下を通るので、$C_-+\Gamma_\rho$ が反時計回りに囲む領域の内部に $z=x_0$ の1位の極があります。仮定より $f$ はその領域で正則なので、留数定理から

$$
I_-=2\pi i\,\mathrm{Res}_{z=x_0}\frac{f(z)}{z-x_0}=2\pi i\,f(x_0)
$$

です。一方 $C_+$ は $x_0$ の上を通るので、$C_++\Gamma_\rho$ が囲む領域に特異点はなく

$$
I_+=0
$$

です。差 $I_--I_+=2\pi if(x_0)$ は、$C_-$ から $C_+$ に移る際に $x_0$ を反時計回りに1周する分の留数にちょうど対応しており、整合しています。

(ii) $z=x_0+aw$ と置くと $dz=a\,dw$、$z-x_0=aw$ なので $a$ が約せて

$$
\int_{C_{12}}dz\,\frac{f(z)}{z-x_0}=\int_{w_1}^{w_2}dw\,\frac{f(x_0+aw)}{w},\qquad w_n=e^{i\theta_n}
$$

となります。積分路は単位円上の2点 $e^{i\theta_1},e^{i\theta_2}$ を結ぶ弦です。$0<\theta_n<\pi$ より $|\theta_2-\theta_1|<\pi$ なので、この弦は原点を通らず、原点からの距離は $\cos\bigl((\theta_2-\theta_1)/2\bigr)>0$ 以上です。よって $\int_{C_{12}}|dw|/|w|$ は $a$ に依らず有界で、$f$ の $x_0$ での連続性から

$$
\int_{w_1}^{w_2}dw\,\frac{f(x_0+aw)-f(x_0)}{w}\xrightarrow[a\to+0]{}0
$$

です。残るのは $f(x_0)\int_{w_1}^{w_2}dw/w$ です。弦は上半平面（$\mathrm{Im}\,w>0$）にあり、そこで $\log w=\ln|w|+i\arg w$ は一価正則なので

$$
\int_{w_1}^{w_2}\frac{dw}{w}=\Bigl[\ln|w|+i\arg w\Bigr]_{e^{i\theta_1}}^{e^{i\theta_2}}=(\ln1-\ln1)+i(\theta_2-\theta_1)=i(\theta_2-\theta_1)
$$

です。したがって答えは

$$
\lim_{a\to+0}\int_{C_{12}}dz\,\frac{f(z)}{z-x_0}=i(\theta_2-\theta_1)f(x_0)
$$

です。値は端点の偏角の差だけで決まり、$a$ にも $|w|$ の詳細にも依りません。

(iii) $A=1/\pi$ です。

$C_+$ を、実軸上の $(-\infty,x_0-\epsilon]$、$x_0$ を中心とする半径 $\epsilon$ の上半円弧 $A_\epsilon$（$x_0-\epsilon$ から $x_0+\epsilon$ へ、すなわち偏角 $\pi$ から $0$ へ）、実軸上の $[x_0+\epsilon,\infty)$ の3つに分けます。(ii) の計算は $z_1,z_2$ を結ぶ上半平面内の経路であれば弦でも円弧でも同じ結果を与えます（$1/w$ が上半平面で正則なので積分値は端点のみで決まる）。$\theta_1=\pi,\ \theta_2=0$ とすれば

$$
\lim_{\epsilon\to+0}\int_{A_\epsilon}dz\,\frac{f(z)}{z-x_0}=i(0-\pi)f(x_0)=-i\pi f(x_0)
$$

です。(i) の $I_+=0$ に代入して

$$
0=\lim_{\epsilon\to+0}\left[\int_{-\infty}^{x_0-\epsilon}dx\,\frac{f(x)}{x-x_0}+\int_{x_0+\epsilon}^{\infty}dx\,\frac{f(x)}{x-x_0}\right]-i\pi f(x_0)
$$

すなわち主値積分 $\mathrm{P}$ を使って

$$
\mathrm{P}\int_{-\infty}^{\infty}dx\,\frac{f(x)}{x-x_0}=i\pi f(x_0)
$$

を得ます。$I_-=2\pi if(x_0)$ と、下半円弧（偏角 $-\pi$ から $0$ へ、$x_0$ の下を通る）の寄与 $i\bigl(0-(-\pi)\bigr)f(x_0)=+i\pi f(x_0)$ から出発しても同じ式になり、検算になります。

積分変数 $x$ と $x-x_0$ は実なので、上式の実部と虚部は別々に等式になります。$f(x)=\mathrm{Re}f(x)+i\,\mathrm{Im}f(x)$ として虚部を取り出すと

$$
\mathrm{P}\int_{-\infty}^{\infty}dx\,\frac{\mathrm{Im}f(x)}{x-x_0}=\mathrm{Im}\bigl[i\pi f(x_0)\bigr]=\pi\,\mathrm{Re}f(x_0)
$$

したがって

$$
\mathrm{Re}f(x_0)=\frac{1}{\pi}\lim_{\epsilon\to+0}\left[\int_{-\infty}^{x_0-\epsilon}dx\,\frac{\mathrm{Im}f(x)}{x-x_0}+\int_{x_0+\epsilon}^{\infty}dx\,\frac{\mathrm{Im}f(x)}{x-x_0}\right]
$$

が示され、$A=1/\pi$ と決まります。実部を取り出せば対になる関係式 $\mathrm{Im}f(x_0)=-\dfrac1\pi\mathrm{P}\displaystyle\int dx\,\dfrac{\mathrm{Re}f(x)}{x-x_0}$ が出ます。これらは応答関数の実部と虚部を結ぶクラマース・クロニッヒ関係式そのもので、上半平面での正則性（因果律）だけから従う点が重要です。

### 設問2

$n\ge2$、$I$ は $n$ 次単位行列、$\vec v$ は実単位ベクトル（$\vec v^T\vec v=1$）、$p,q$ は正の実数で

$$
C=pI-q\vec v\vec v^{\,T}
$$

です。

(i) $\vec v^T\vec v=1$ を使って

$$
C\vec v=p\vec v-q\vec v\,(\vec v^{\,T}\vec v)=(p-q)\vec v
$$

なので、対応する固有値は $p-q$ です。

(ii) $\vec v^{\,T}\vec w=0$ なら

$$
C\vec w=p\vec w-q\vec v\,(\vec v^{\,T}\vec w)=p\vec w
$$

なので、対応する固有値は $p$ です。

(iii) $\vec v$ に直交するベクトルの空間は $n-1$ 次元なので、固有値 $p$ の重複度は $n-1$、固有値 $p-q$ が1個です。$C$ は実対称なので対角化でき、行列式は固有値の積で

$$
\det C=(p-q)\,p^{\,n-1}
$$

です。$q=0$ で $\det C=p^n$、$n=1$ の形式的な場合に $p-q$ となることからも符号と冪が確認できます。

(iv) $A$ の固有値に 0 が含まれないので $\det A\ne0$ です。$\det B=\det C\det A$ より

$$
\det B=0\iff\det C=0\iff(p-q)p^{\,n-1}=0
$$

で、$p>0$ なので $p^{n-1}\ne0$、したがって $q=p$ です。答えは $q_0=p$ です。

(v) $B$ は実行列なので、その固有多項式 $\varphi(\lambda)=\det(B-\lambda I)$ の係数はすべて実数です。$\beta$ が固有値なら $\varphi(\beta)=0$ で、両辺の複素共役をとると係数が実であることから

$$
0=\overline{\varphi(\beta)}=\varphi(\beta^*)
$$

となり、$\beta^*$ も固有多項式の根、すなわち $B$ の固有値です。固有ベクトルで言えば、$B\vec u=\beta\vec u$（$\vec u\ne0$）の複素共役を取れば $B\vec u^{\,*}=\beta^*\vec u^{\,*}$ で、$\vec u^{\,*}\ne0$ なので同じ結論です。

(vi) $A$ の固有値がすべて正なら $\det A>0$ です。$q>q_0=p$ より $p-q<0$、$p^{n-1}>0$ なので (iii) から $\det C<0$、したがって

$$
\det B=\det C\det A<0
$$

です。$\det B$ は $B$ の固有値 $\beta_1,\dots,\beta_n$（重複度込み）の積です。(v) より複素固有値は共役対をなし、その対の寄与 $\beta\beta^*=|\beta|^2>0$ は正です。よって $\det B$ の符号は実固有値の符号の積に等しく、それが負であることから、負の実固有値が奇数個（少なくとも1個）存在します。$\det B\ne0$ なので 0 は固有値ではありません。

その負の実固有値を $\beta<0$、対応する実固有ベクトルを $\vec u\ne\vec 0$ とします（$B$ と $\beta$ が実なので実ベクトルに取れます）。このとき

$$
\vec g(t)=e^{-\beta t}\vec u
$$

は $d\vec g/dt=-\beta e^{-\beta t}\vec u=-B\vec g$ を満たすので方程式(1)の解であり

$$
\|\vec g(t)\|=e^{|\beta|t}\|\vec u\|\xrightarrow[t\to\infty]{}\infty
$$

です。上の議論は $\vec v$ の向きを一切使っていないので、任意の実単位ベクトル $\vec v$ に対して成立します。

(vii) $A$ は実対称なので正規直交固有ベクトル系 $\vec u_1,\dots,\vec u_n$ と実固有値 $\alpha_1,\dots,\alpha_n$ をもちます。負の固有値がちょうど1つなので、番号を付け替えて $\alpha_1<0$、$\alpha_i>0\ (i\ge2)$ とします。そこで

$$
\vec v=\vec u_1
$$

と選びます（$A$ の固有ベクトルは規格化してあるので $\vec v^T\vec v=1$ を満たします）。この基底では $A=\mathrm{diag}(\alpha_1,\dots,\alpha_n)$ であり、(i)(ii) より $C=\mathrm{diag}(p-q,p,\dots,p)$ なので、両者は同時対角化されていて

$$
B=CA=\mathrm{diag}\bigl((p-q)\alpha_1,\ p\alpha_2,\ \dots,\ p\alpha_n\bigr)
$$

となります。$q>q_0=p$ より $p-q<0$、かつ $\alpha_1<0$ なので $\beta_1\equiv(p-q)\alpha_1>0$、また $\beta_i\equiv p\alpha_i>0\ (i\ge2)$ です。つまり $B$ の固有値はすべて正になります。

方程式(1)の一般解はこの固有基底で

$$
\vec g(t)=\sum_{i=1}^{n}c_i\,e^{-\beta_it}\,\vec u_i,\qquad c_i=\vec u_i^{\,T}\vec g(0)
$$

と書けるので

$$
\|\vec g(t)\|^2=\sum_{i=1}^{n}c_i^2e^{-2\beta_it}\le e^{-2\beta_{\min}t}\|\vec g(0)\|^2\xrightarrow[t\to\infty]{}0
$$

（$\beta_{\min}=\min_i\beta_i>0$）となり、初期条件に依らず任意の解が $\lim_{t\to\infty}\|\vec g(t)\|=0$ を満たします。よってそのような $\vec v$ は存在します。

最後の2問を並べると構図がはっきりします。$q>p$ のとき $C$ は $\vec v$ 方向だけを符号反転させる変換で、$A$ の負の固有値の方向にその反転を合わせれば $B=CA$ の固有値の符号をすべて正に揃えられる。逆に $A$ が正定値なら、どの方向に反転を当てても必ず1つ負の固有値が生じてしまう、という対比です。

出典: 東京大学大学院理学系研究科 物理学専攻 令和4年度 修士課程 入学試験問題 専門科目。問題文は要約して引用しています。
