# 平成23年度 東大院 物理学専攻 修士 数学 解答

> 平成23年度 修士課程 数学（全2問）の解答。反交換する2つの対合行列からパウリ代数を再構成する問題と、1次元グリーン関数・円板のラプラス方程式・d 次元ポアソン方程式を扱います。
> https://rikai.mugen-giken.com/exams/utokyo-physics/master-h23-math

:::caution[出典と、この解答の位置づけ]
本記事が扱う問題は、**東京大学大学院理学系研究科物理学専攻の大学院入試問題**からの引用です（引用元: [https://www.phys.s.u-tokyo.ac.jp/](https://www.phys.s.u-tokyo.ac.jp/)）。

- 掲載している**解答・解説は東京大学が公表したものではなく**、夢現技研合同会社が独自に作成したものです。誤りが含まれる可能性があります。
- 本記事に**問題文は転載していません**。問題は上記の専攻公式サイトでご確認ください。
- 本記事の内容について、東京大学および同専攻へのお問い合わせはご遠慮ください。誤りのご指摘は[お問い合わせ](/contact)までお願いします。
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大問2題で、2問すべてが必答です（試験時間は90分）。第1問は $A^2=B^2=E$ と $AB+BA=O$ という2行の仮定だけからパウリ行列の代数構造を復元する問題で、$D=A+iB$ が冪零であることを使って固有ベクトルを具体的に作る流れが中心になります。第2問はポアソン方程式・ラプラス方程式を次元ごとに追う構成で、1次元のグリーン関数、単位円板のディリクレ問題、$d$ 次元の球対称解と進みます。計算量そのものは軽く、デルタ関数の飛び条件、級数の収束と境界値の一致、球対称性の根拠といった論理の詰めが得点になります。

| 問題 | 分野 | 主題 |
|---|---|---|
| 第1問 | 線形代数 | 反交換する対合行列とパウリ代数の再構成 |
| 第2問 | 微分方程式・フーリエ解析・複素解析 | 1次元グリーン関数、円板のラプラス方程式、$d$ 次元ポアソン方程式 |

## 第1問 反交換する対合行列とパウリ代数の再構成

### 設定

$A,B$ は $n$ 次の複素正方行列で

$$
A^2=B^2=E,\qquad AB+BA=O
$$

を満たすものとします。$E$ は単位行列、$O$ は零行列です。これらから

$$
C=-iAB,\qquad D=A+iB
$$

を定義します。以下では $D$ の相棒として $\tilde{D}=A-iB$ も使います。

仮定から直ちに分かることを先に並べておきます。$A^2=B^2=E$ より $A,B$ はどちらも正則で $A^{-1}=A$、$B^{-1}=B$ です。$AB+BA=O$ は $BA=-AB$、すなわち $A$ と $B$ が反交換することを意味します。この反交換関係と $A^2=B^2=E$ を組み合わせると

$$
ABA=A(BA)=-A^2B=-B,\qquad BAB=(BA)B=-AB^2=-A
$$

が得られ、以下の計算はほぼこの2式の繰り返しです。また $C=-iAB$ の定義から $AB=iC$ と書き直せることも後で使います。

### 設問(1)

$A^2=E$ なので、固有値 $\lambda$ とそれに属する固有ベクトル $\boldsymbol{v}\neq\boldsymbol{0}$ に対して

$$
\boldsymbol{v}=E\boldsymbol{v}=A^2\boldsymbol{v}=\lambda^2\boldsymbol{v}
$$

となり、$\boldsymbol{v}\neq\boldsymbol{0}$ から $\lambda^2=1$、つまり $\lambda=\pm 1$ に限られます。ここまでで候補は $\pm 1$ の2つです。

次に、この2つがどちらも実際に固有値として現れることを示します。$B^{-1}=B$ と $BA=-AB$ から

$$
BAB^{-1}=BAB=-A
$$

なので、$A$ と $-A$ は相似で固有多項式が一致します。一方 $A^2-E=O$ より $A$ の最小多項式は $(\lambda-1)(\lambda+1)$ を割るので重根を持たず、$A$ は対角化可能です。固有値 $1$ の重複度を $k$ とすれば $A$ の固有多項式は $(\lambda-1)^k(\lambda+1)^{n-k}$、$-A$ のそれは $(\lambda+1)^k(\lambda-1)^{n-k}$ です。この2つが一致することから $k=n-k$、すなわち

$$
n=2k,\qquad k=\frac{n}{2}
$$

を得ます。$n\ge 1$ ですから $k\ge 1$ かつ $n-k\ge 1$ で、$+1$ と $-1$ の両方が確かに固有値です。

答えは $\lambda=+1$ と $\lambda=-1$ の2つで、それぞれ重複度 $n/2$ を持ちます。とくに仮定を満たす $A,B$ が存在するためには $n$ が偶数でなければなりません。設問(5)(6) で $n=2$ の場合を扱うのはこの意味で最小のケースです。

### 設問(2)

$C^2$ を計算します。$C=-iAB$ より

$$
C^2=(-i)^2\,ABAB=-A(BA)B=-\bigl(-A^2B^2\bigr)=A^2B^2=E.
$$

途中で $BA=-AB$ を使い、最後に $A^2=B^2=E$ を使いました。よって $C^2=E$ です。

次に $C$ と $A$ の反交換です。$ABA=-B$ と $A^2B=B$ を使うと

$$
CA=-iABA=iB,\qquad AC=-iA\cdot AB=-iA^2B=-iB
$$

なので $CA+AC=iB-iB=O$ です。同様に $BAB=-A$ と $AB^2=A$ から

$$
BC=-iBAB=iA,\qquad CB=-iAB\cdot B=-iAB^2=-iA
$$

となり $BC+CB=O$ です。以上で $C^2=E$ と $BC+CB=CA+AC=O$ が示せました。

$C^2=E$ かつ $C$ が $A,B$ の両方と反交換するので、$A,B,C$ の3つは互いに反交換する対合行列の組、つまりパウリ行列と同じ代数関係を満たします。設問(1) の議論はそのまま $C$ にも適用でき、$C$ の固有値も $\pm 1$ で重複度は各 $n/2$ です（$C$ は $A$ と反交換するので $ACA^{-1}=-C$ が使えます）。この事実は設問(4) で $\boldsymbol{p},\boldsymbol{q}$ の固有値が $+1$ と $-1$ に分かれることと整合します。

### 設問(3)

$D=A+iB$ の平方を展開します。

$$
D^2=(A+iB)^2=A^2+i(AB+BA)+i^2B^2=E+O-E=O.
$$

中央項が $i(AB+BA)$ の形にまとまるのは、$A$ と $B$ の積の順序を変えずに両方の交差項を残したからで、ここで仮定 $AB+BA=O$ がそのまま効きます。よって $D^2=O$ です。同じ計算で $\tilde{D}^2=(A-iB)^2=A^2-i(AB+BA)-B^2=O$ も成り立ちます。

$D\neq O$ を示します。$D=O$ と仮定すると $A=-iB$ で、両辺を2乗すると

$$
E=A^2=(-i)^2B^2=-E
$$

となり $2E=O$ です。これは成分を見れば $2=0$ を意味し、複素数体では不可能です。よって $D\neq O$ です。

$D^2=O$ かつ $D\neq O$ なので $D$ は冪零行列であって零行列ではありません。したがって $D$ は正則でなく、$\operatorname{rank}D\ge 1$ かつ $\operatorname{Im}D\subset\operatorname{Ker}D$ です。次の設問はこの包含関係を1本のベクトルとして書き下しているだけです。

### 設問(4)

設問(3) で $D\neq O$ が示されたので、$D\boldsymbol{r}\neq\boldsymbol{0}$ となる縦ベクトル $\boldsymbol{r}$ が存在します（$D$ のすべての列に $D$ を掛けて零になるなら $D=O$ です）。$\boldsymbol{p}=D\boldsymbol{r}$ と置けば $\boldsymbol{p}\neq\boldsymbol{0}$ で、$D^2=O$ より

$$
D\boldsymbol{p}=D^2\boldsymbol{r}=\boldsymbol{0}
$$

が成り立ちます。そして $\boldsymbol{q}=\frac{1}{2}(A-iB)\boldsymbol{p}$ です。

まず $\boldsymbol{q}$ を簡単な形に直しておきます。$D\boldsymbol{p}=\boldsymbol{0}$ は $A\boldsymbol{p}=-iB\boldsymbol{p}$ と同じことなので

$$
\boldsymbol{q}=\frac{1}{2}\bigl(A\boldsymbol{p}-iB\boldsymbol{p}\bigr)=\frac{1}{2}\bigl(A\boldsymbol{p}+A\boldsymbol{p}\bigr)=A\boldsymbol{p}
$$

です（$-iB\boldsymbol{p}=A\boldsymbol{p}$ を代入しました）。$A$ は正則で $\boldsymbol{p}\neq\boldsymbol{0}$ ですから

$$
\boldsymbol{q}=A\boldsymbol{p}=-iB\boldsymbol{p}\neq\boldsymbol{0}
$$

が分かります。固有ベクトルを名乗るには零でないことが必要なので、この確認は省けません。

(i) $\boldsymbol{p}$ については $CD$ を計算します。$ABA=-B$、$AB^2=A$ を使って

$$
CD=-iAB(A+iB)=-i\bigl(ABA+iAB^2\bigr)=-i(-B+iA)=A+iB=D.
$$

したがって

$$
C\boldsymbol{p}=CD\boldsymbol{r}=D\boldsymbol{r}=\boldsymbol{p}
$$

で、$\boldsymbol{p}$ は固有値 $+1$ に属する $C$ の固有ベクトルです。$\boldsymbol{q}$ については設問(2) の $CA=-AC$ をそのまま使えば

$$
C\boldsymbol{q}=CA\boldsymbol{p}=-AC\boldsymbol{p}=-A\boldsymbol{p}=-\boldsymbol{q}
$$

なので、$\boldsymbol{q}$ は固有値 $-1$ に属する $C$ の固有ベクトルです。どちらも零ベクトルでないことは上で確認済みです。答えは、$\boldsymbol{p}$ の固有値が $+1$、$\boldsymbol{q}$ の固有値が $-1$ です。

(ii) 固有値が異なる固有ベクトルなので線型独立です。実際、複素数 $\alpha,\beta$ が

$$
\alpha\boldsymbol{p}+\beta\boldsymbol{q}=\boldsymbol{0}
$$

を満たすとします。両辺に左から $C$ を掛けると $C\boldsymbol{p}=\boldsymbol{p}$、$C\boldsymbol{q}=-\boldsymbol{q}$ より

$$
\alpha\boldsymbol{p}-\beta\boldsymbol{q}=\boldsymbol{0}
$$

です。2式を足すと $2\alpha\boldsymbol{p}=\boldsymbol{0}$ で、$\boldsymbol{p}\neq\boldsymbol{0}$ だから $\alpha=0$。引くと $2\beta\boldsymbol{q}=\boldsymbol{0}$ で、$\boldsymbol{q}\neq\boldsymbol{0}$ だから $\beta=0$ です。よって自明な線型関係しかなく、$\boldsymbol{p},\boldsymbol{q}$ は線型独立です。

### 設問(5)

以下 $n=2$ とし、$\boldsymbol{p},\boldsymbol{q}$ は2次元縦ベクトルです。

(i) $P=(\boldsymbol{p}\ \boldsymbol{q})$ が正則でないとすると、$P\boldsymbol{c}=\boldsymbol{0}$ となる零でない $\boldsymbol{c}={}^{t}(\alpha,\beta)$ が存在します。ところが $P\boldsymbol{c}=\alpha\boldsymbol{p}+\beta\boldsymbol{q}$ ですから、これは $\boldsymbol{p},\boldsymbol{q}$ の間の自明でない線型関係になり、設問(4)(ii) に矛盾します。よって $P$ は正則、すなわち $\det P\neq 0$ です。言い換えれば $\boldsymbol{p},\boldsymbol{q}$ は $\mathbb{C}^2$ の基底をなします。

(ii) 列ごとに $C$ を作用させます。設問(4)(i) より

$$
CP=(C\boldsymbol{p}\ \ C\boldsymbol{q})=(\boldsymbol{p}\ \ -\boldsymbol{q})=P\begin{pmatrix}1&0\\0&-1\end{pmatrix}
$$

なので、左から $P^{-1}$ を掛けて

$$
P^{-1}CP=\begin{pmatrix}1&0\\0&-1\end{pmatrix}
$$

です。$C$ は $\boldsymbol{p},\boldsymbol{q}$ を基底に取ると対角化されます。

(iii) $D=A+iB$ と $\tilde{D}=A-iB$ を $\boldsymbol{p},\boldsymbol{q}$ に作用させます。まず

$$
DA=(A+iB)A=A^2+iBA=E-iAB=E-i(iC)=E+C,
$$

$$
\tilde{D}A=(A-iB)A=A^2-iBA=E+iAB=E+i(iC)=E-C
$$

です（$BA=-AB$ と $AB=iC$ を使いました）。$\boldsymbol{q}=A\boldsymbol{p}$ と $C\boldsymbol{p}=\boldsymbol{p}$ から

$$
D\boldsymbol{p}=\boldsymbol{0},\qquad D\boldsymbol{q}=DA\boldsymbol{p}=(E+C)\boldsymbol{p}=2\boldsymbol{p},
$$

$$
\tilde{D}\boldsymbol{p}=2\boldsymbol{q},\qquad \tilde{D}\boldsymbol{q}=\tilde{D}A\boldsymbol{p}=(E-C)\boldsymbol{p}=\boldsymbol{0}
$$

となります（$\tilde{D}\boldsymbol{p}=2\boldsymbol{q}$ は $\boldsymbol{q}$ の定義そのもの、$\tilde{D}\boldsymbol{q}=\frac{1}{2}\tilde{D}^2\boldsymbol{p}=\boldsymbol{0}$ からも確かめられます）。列ごとに書き直すと

$$
DP=(\boldsymbol{0}\ \ 2\boldsymbol{p})=P\begin{pmatrix}0&2\\0&0\end{pmatrix},\qquad
\tilde{D}P=(2\boldsymbol{q}\ \ \boldsymbol{0})=P\begin{pmatrix}0&0\\2&0\end{pmatrix}
$$

なので

$$
P^{-1}(A+iB)P=\begin{pmatrix}0&2\\0&0\end{pmatrix},\qquad
P^{-1}(A-iB)P=\begin{pmatrix}0&0\\2&0\end{pmatrix}
$$

です。$A=\frac{1}{2}(D+\tilde{D})$、$B=\frac{1}{2i}(D-\tilde{D})$ と分解すれば

$$
P^{-1}AP=\frac{1}{2}\left[\begin{pmatrix}0&2\\0&0\end{pmatrix}+\begin{pmatrix}0&0\\2&0\end{pmatrix}\right]=\begin{pmatrix}0&1\\1&0\end{pmatrix},
$$

$$
P^{-1}BP=\frac{1}{2i}\left[\begin{pmatrix}0&2\\0&0\end{pmatrix}-\begin{pmatrix}0&0\\2&0\end{pmatrix}\right]=\frac{1}{i}\begin{pmatrix}0&1\\-1&0\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}0&-i\\i&0\end{pmatrix}
$$

が答えです。これはパウリ行列 $\sigma_x,\sigma_y$ そのものです。

検算をしておきます。$P^{-1}AP$ と $P^{-1}BP$ はどちらも2乗して単位行列になり、積の順序を入れ替えると符号が変わるので、仮定 $A^2=B^2=E$、$AB+BA=O$ が相似変換後も保たれています。さらに

$$
-i\,(P^{-1}AP)(P^{-1}BP)=-i\begin{pmatrix}0&1\\1&0\end{pmatrix}\begin{pmatrix}0&-i\\i&0\end{pmatrix}=-i\begin{pmatrix}i&0\\0&-i\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}1&0\\0&-1\end{pmatrix}
$$

で、これは $P^{-1}CP=P^{-1}(-iAB)P$ が設問(5)(ii) の結果と一致することを示しています。$P^{-1}AP$ の固有値は $\pm 1$ でそれぞれ重複度 $1=n/2$ なので、設問(1) とも合っています。

### 設問(6)

設問(5)(iii) は、$n=2$ で仮定を満たす組が相似変換でパウリ行列に移ることを示しています。そこでその形をそのまま採用します。

$$
A=\begin{pmatrix}0&1\\1&0\end{pmatrix},\qquad
B=\begin{pmatrix}0&-i\\i&0\end{pmatrix},\qquad
C=\begin{pmatrix}1&0\\0&-1\end{pmatrix}
$$

が一組の具体形です。仮定を満たすことを確認します。

$$
A^2=\begin{pmatrix}0&1\\1&0\end{pmatrix}^2=\begin{pmatrix}1&0\\0&1\end{pmatrix}=E,\qquad
B^2=\begin{pmatrix}0&-i\\i&0\end{pmatrix}^2=\begin{pmatrix}1&0\\0&1\end{pmatrix}=E,
$$

$$
AB=\begin{pmatrix}i&0\\0&-i\end{pmatrix},\qquad BA=\begin{pmatrix}-i&0\\0&i\end{pmatrix}
$$

なので $AB+BA=O$ です。さらに $C=-iAB=-i\begin{pmatrix}i&0\\0&-i\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}1&0\\0&-1\end{pmatrix}$ で、$C$ の定義とも整合しています。この $A$ の固有値は $\pm 1$ で、設問(1) の結論（各重複度 $n/2=1$）を満たします。

なお、$V$ を任意の2次正則行列として $(A,B,C)\mapsto(VAV^{-1},VBV^{-1},VCV^{-1})$ とすればいくらでも別の組が作れますが、設問(5)(iii) により $n=2$ ではこれで尽くされます。

## 第2問 グリーン関数と各次元のポアソン方程式

### 設定

ポアソン方程式とラプラス方程式を、空間次元 $d$ と境界条件を変えながら解いていきます。$d=1$ では区間 $[0,1]$ の両端で消える境界条件のもとでデルタ関数源に対する解（グリーン関数）を作り、それを使って一般の右辺に対する解を積分で表します。$d=2$ では単位円板の内部でラプラス方程式を解き、境界値が $|\theta|$ であるディリクレ問題をフーリエ級数で処理します。$d\ge 3$ では全空間で原点にデルタ関数源を置き、無限遠で消える解を発散定理から決めます。2次元では直交座標 $(x,y)$、複素座標 $z=x+iy$、$\bar{z}=x-iy$、極座標 $r,\theta$（$x=r\cos\theta$、$y=r\sin\theta$）を併用します。

### 設問(1)

(i) $x\neq y$ では右辺が消えるので $u''=0$、つまり $u$ は $[0,y]$ と $[y,1]$ のそれぞれで1次関数です。境界条件 $u(0)=u(1)=0$ を最初から組み込むと、定数 $a,b$ を使って

$$
u(x)=\begin{cases}
a\,x & (0\le x\le y)\\
b\,(1-x) & (y\le x\le 1)
\end{cases}
$$

と書けます。残る2つの条件で $a,b$ が決まります。

第1は連続性です。$u$ は $[0,1]$ 上の連続関数と仮定されているので $x=y$ で左右の値が一致し、

$$
a\,y=b\,(1-y).
$$

第2は導関数の飛びです。方程式を $[y-\varepsilon,y+\varepsilon]$ で積分すると

$$
u'(y+\varepsilon)-u'(y-\varepsilon)=-\int_{y-\varepsilon}^{y+\varepsilon}\delta(x-y)\,dx=-1
$$

で、$\varepsilon\to+0$ とすれば $u'(y+0)=-b$、$u'(y-0)=a$ だから

$$
-b-a=-1,\qquad\text{つまり}\qquad a+b=1
$$

です。2式から $a\,y=(1-a)(1-y)$、整理すると $a=1-y$、$b=y$ を得ます。

答えは

$$
u(x)=\begin{cases}
(1-y)\,x & (0\le x\le y)\\
y\,(1-x) & (y\le x\le 1)
\end{cases}
$$

すなわち $u(x)=\min(x,y)-xy$ です。上の導出では各段階で係数が一意に定まっているので、これが唯一の解です。念のため一意性を独立に確認すると、2つの解の差 $w$ は $w''=0$ と $w(0)=w(1)=0$ を満たすので $w\equiv 0$ です。

$y$ を固定して $x$ の関数として見ると、$x=y$ で最大値 $y(1-y)$ を取り両端で $0$ になる折れ線で、頂点で傾きが $1-y$ から $-y$ へ、ちょうど $-1$ だけ跳んでいます。また $\min(x,y)-xy$ は $x$ と $y$ の交換で不変で、自己共役な演算子 $d^2/dx^2$ のグリーン関数に期待される対称性を持っています。

(ii) $G(x,y)=\min(x,y)-xy$ は、$x$ について $\partial_x^2G(x,y)=-\delta(x-y)$ と $G(0,y)=G(1,y)=0$ を満たします。そこで

$$
v(x)=-\int_0^1 G(x,y)\,\rho(y)\,dy
$$

と置きます。これが答えです。実際、微分と積分を交換して

$$
\frac{d^2v}{dx^2}=-\int_0^1\partial_x^2G(x,y)\,\rho(y)\,dy=\int_0^1\delta(x-y)\,\rho(y)\,dy=\rho(x)
$$

となり、$G(0,y)=G(1,y)=0$ から $v(0)=v(1)=0$ も満たされます。解の一意性は (i) と同じ理由で保証されるので、これが唯一の解です。

$G$ の場合分けを開くと、$y<x$ では $G=y(1-x)$、$y>x$ では $G=x(1-y)$ なので

$$
v(x)=-(1-x)\int_0^x y\,\rho(y)\,dy-x\int_x^1(1-y)\,\rho(y)\,dy
$$

という明示的な形になります。この式を直接微分すると、積分の端点から出る項 $-(1-x)x\rho(x)$ と $+x(1-x)\rho(x)$ が打ち消し合って

$$
v'(x)=\int_0^x y\,\rho(y)\,dy-\int_x^1(1-y)\,\rho(y)\,dy,\qquad
v''(x)=x\rho(x)+(1-x)\rho(x)=\rho(x)
$$

となり、確かに元の方程式に戻ります。なお仮定 $\rho(0)=\rho(1)=0$ はこの表示自体には不要で、$\rho$ が $[0,1]$ で可積分であれば上の式が解を与えます。

### 設問(2)

(i) $z=x+iy$ を $x,y$ の関数と見ると $\partial z/\partial x=1$、$\partial z/\partial y=i$ なので、$n\ge 2$ に対して

$$
\frac{\partial^2}{\partial x^2}z^n=n(n-1)z^{n-2},\qquad
\frac{\partial^2}{\partial y^2}z^n=i^2\,n(n-1)z^{n-2}=-n(n-1)z^{n-2}
$$

となり、和は $0$ です。$\bar{z}=x-iy$ については $\partial\bar{z}/\partial x=1$、$\partial\bar{z}/\partial y=-i$ で、$(-i)^2=-1$ なのでまったく同様に

$$
\left(\frac{\partial^2}{\partial x^2}+\frac{\partial^2}{\partial y^2}\right)\bar{z}^{\,n}
=n(n-1)\bar{z}^{\,n-2}-n(n-1)\bar{z}^{\,n-2}=0
$$

です。よって $n\ge 2$ では $u_n=z^n+\bar{z}^{\,n}$ はラプラス方程式の解です。$n=0$ では $u_0=2$、$n=1$ では $u_1=z+\bar{z}=2x$ で、どちらも2階偏導関数がすべて消えるので解です。以上ですべての $n=0,1,2,\dots$ について $\nabla^2u_n=0$ が示せました。

別の見方として、$\partial_z=\frac12(\partial_x-i\partial_y)$、$\partial_{\bar{z}}=\frac12(\partial_x+i\partial_y)$ と置くと

$$
\frac{\partial^2}{\partial x^2}+\frac{\partial^2}{\partial y^2}=4\,\partial_z\partial_{\bar{z}}
$$

であり、$z^n$ は $\bar{z}$ を含まず $\bar{z}^{\,n}$ は $z$ を含まないので、どちらもこの演算子で消えます。

境界 $r=1$ では $z=e^{i\theta}$、$\bar{z}=e^{-i\theta}$ なので

$$
u_n\big|_{r=1}=e^{in\theta}+e^{-in\theta}=2\cos n\theta
$$

です。円板全体では $z^n=r^ne^{in\theta}$ より $u_n=2r^n\cos n\theta$ で、$r=1$ で上の値になります。次の設問ではこの $r^n\cos n\theta$ を部品として使います。

(ii) 境界値 $f(\theta)=|\theta|$（$-\pi\le\theta\le\pi$）をフーリエ級数に展開します。$f$ は偶関数なので $\sin$ の項は現れず、

$$
|\theta|=\frac{a_0}{2}+\sum_{n=1}^{\infty}a_n\cos n\theta,\qquad
a_n=\frac{1}{\pi}\int_{-\pi}^{\pi}|\theta|\cos n\theta\,d\theta=\frac{2}{\pi}\int_0^{\pi}\theta\cos n\theta\,d\theta
$$

です。$n=0$ では $a_0=\frac{2}{\pi}\cdot\frac{\pi^2}{2}=\pi$。$n\ge 1$ では部分積分して

$$
\int_0^{\pi}\theta\cos n\theta\,d\theta
=\left[\frac{\theta\sin n\theta}{n}\right]_0^{\pi}-\frac{1}{n}\int_0^{\pi}\sin n\theta\,d\theta
=0+\frac{1}{n^2}\bigl[\cos n\theta\bigr]_0^{\pi}=\frac{(-1)^n-1}{n^2}
$$

なので $a_n=\dfrac{2}{\pi}\cdot\dfrac{(-1)^n-1}{n^2}$、すなわち

$$
a_{2m}=0\ \ (m\ge 1),\qquad a_{2m+1}=-\frac{4}{\pi(2m+1)^2}\ \ (m\ge 0)
$$

です。したがって

$$
|\theta|=\frac{\pi}{2}-\frac{4}{\pi}\sum_{m=0}^{\infty}\frac{\cos\bigl((2m+1)\theta\bigr)}{(2m+1)^2}.
$$

係数が $O(n^{-2})$ で絶対総和可能なので、この級数は一様収束します。$|\theta|$ は円周上の関数として連続（$\theta=\pm\pi$ で値が一致）かつ区分的に $C^1$ なので、級数の和は $|\theta|$ そのものです。検算として $\theta=0$ を入れると、$\sum_{m\ge0}(2m+1)^{-2}=\pi^2/8$ より右辺は $\frac{\pi}{2}-\frac{4}{\pi}\cdot\frac{\pi^2}{8}=0$ で左辺と一致します。

設問(2)(i) より $r^n\cos n\theta$ は円板内で調和なので、境界値の各項を $\cos n\theta\to r^n\cos n\theta$ と内部へ延長して

$$
u(r,\theta)=\frac{\pi}{2}-\frac{4}{\pi}\sum_{m=0}^{\infty}\frac{r^{2m+1}\cos\bigl((2m+1)\theta\bigr)}{(2m+1)^2}
$$

が答えです。複素座標では

$$
u=\frac{\pi}{2}-\frac{2}{\pi}\sum_{m=0}^{\infty}\frac{z^{2m+1}+\bar{z}^{\,2m+1}}{(2m+1)^2}
$$

と書けます。

これが要求をすべて満たすことを確認します。まず内部での調和性です。$n=2m+1$ とすると第 $m$ 項は多項式 $(z^n+\bar{z}^{\,n})/n^2$ で、その $k$ 階偏導関数の絶対値は $|z|\le\rho<1$ において

$$
\frac{1}{n^2}\bigl|n(n-1)\cdots(n-k+1)\bigr|\,\rho^{n-k}\times 2\le 2\,n^{k-2}\rho^{n-k}
$$

で押さえられ、$\sum_n n^{k-2}\rho^{n-k}<\infty$（$\rho<1$）なので、級数は開円板の任意のコンパクト部分集合上で何回でも項別微分できます。各項は調和なので $u$ は $r<1$ で $\nabla^2u=0$ を満たします。次に境界値です。$\bigl|r^{2m+1}\cos((2m+1)\theta)\bigr|\le 1$ と $\sum(2m+1)^{-2}<\infty$ から級数は閉円板 $r\le 1$ 上で一様収束するので、$u$ は閉円板上で連続で、$r=1$ での値は上のフーリエ級数の和、つまり $|\theta|$ に一致します。閉円板で連続かつ内部で調和な関数は境界値で一意に決まる（最大値原理）ので、これが唯一の解です。

検算をもう1つ。中心での値は $u(0,\theta)=\pi/2$ で、境界値の平均 $\frac{1}{2\pi}\int_{-\pi}^{\pi}|\theta|\,d\theta=\pi/2$ に等しく、調和関数の平均値の性質と合っています。また $u$ は $\theta\to-\theta$ で不変で、境界値 $|\theta|$ の偶対称性を保っています。この級数は初等関数には閉じません（ルジャンドルのカイ関数 $\chi_2(w)=\sum_{m\ge0}w^{2m+1}/(2m+1)^2$ を使えば $u=\frac{\pi}{2}-\frac{4}{\pi}\operatorname{Re}\chi_2(z)$ です）ので、フーリエ級数の形が最終解答になります。

### 設問(3)

$\prod_{a=1}^{d}\delta(x_a)=\delta^{(d)}(\boldsymbol{x})$ は原点に置かれた $d$ 次元デルタ関数で、$\int_{\mathbb{R}^d}d^dx\,\delta^{(d)}(\boldsymbol{x})=1$ と規格化されています。

最初に解の一意性と球対称性を押さえます。2つの解の差 $w$ はデルタ関数が相殺して $\mathbb{R}^d$ 全体で調和になり、$|\boldsymbol{x}|\to\infty$ で $0$ に収束します。半径 $R$ の球で最大値原理を使うと

$$
\max_{|\boldsymbol{x}|\le R}|w|=\max_{|\boldsymbol{x}|=R}|w|\xrightarrow[R\to\infty]{}0
$$

なので $w\equiv 0$、すなわち解は一意です。一方、任意の直交行列 $Q\in O(d)$ に対し $|\det Q|=1$ より $\delta^{(d)}(Q\boldsymbol{x})=\delta^{(d)}(\boldsymbol{x})$ で、ラプラシアンも境界条件も回転で不変ですから $u(Q\boldsymbol{x})$ も同じ問題の解です。一意性から $u(Q\boldsymbol{x})=u(\boldsymbol{x})$ となり、$u$ は $r=|\boldsymbol{x}|$ だけの関数 $u=u(r)$ です。

そこで $V=\{\boldsymbol{x}:|\boldsymbol{x}|<r\}$、$\boldsymbol{F}=\nabla u$ として発散定理を使います。左辺は方程式から

$$
\int_V d^dx\,\nabla\cdot\nabla u=-\int_V d^dx\,\delta^{(d)}(\boldsymbol{x})=-1
$$

です（原点は $V$ の内部にあります）。右辺は、$u$ が $r$ のみの関数なので $\nabla u=u'(r)\,\boldsymbol{n}$（$\boldsymbol{n}$ は球面の外向き単位法線）であることと、半径 $r$ の球面の超面積が単位球面の値の $r^{d-1}$ 倍であることから

$$
\int_{\partial V}dS\,\boldsymbol{n}\cdot\nabla u=u'(r)\int_{\partial V}dS=u'(r)\,S_{d-1}\,r^{d-1},
\qquad S_{d-1}=\frac{2\pi^{d/2}}{\Gamma(d/2)}
$$

です。両者を等置して

$$
u'(r)=-\frac{1}{S_{d-1}r^{d-1}}=-\frac{\Gamma(d/2)}{2\pi^{d/2}}\,r^{1-d}.
$$

右辺が $r$ に依らない全流束 $-1$ から決まっていることは、$r>0$ で $\nabla\cdot\nabla u=0$（源は原点だけ）であることの言い換えです。あとは境界条件で積分定数を決めます。$d\ge 3$ なので $\int_r^{\infty}s^{1-d}ds=\dfrac{r^{2-d}}{d-2}$ は有限で、$u(\infty)=0$ を使うと

$$
u(r)=-\int_r^{\infty}u'(s)\,ds=\frac{\Gamma(d/2)}{2\pi^{d/2}}\int_r^{\infty}s^{1-d}\,ds
=\frac{\Gamma(d/2)}{2(d-2)\pi^{d/2}}\,r^{2-d}
$$

を得ます。答えは

$$
u(\boldsymbol{x})=\frac{\Gamma(d/2)}{2(d-2)\pi^{d/2}}\,|\boldsymbol{x}|^{2-d}
=\frac{\Gamma\left(\frac{d}{2}-1\right)}{4\pi^{d/2}}\,|\boldsymbol{x}|^{2-d}
$$

です。2つ目の形は $\Gamma(d/2)=\left(\frac{d}{2}-1\right)\Gamma\left(\frac{d}{2}-1\right)$ を使って書き直したものです。

検算します。球対称関数のラプラシアンは $\nabla\cdot\nabla u=u''+\dfrac{d-1}{r}u'$ なので、$u\propto r^{2-d}$ を入れると

$$
(2-d)(1-d)r^{-d}+(d-1)(2-d)r^{-d}=(2-d)\bigl[(1-d)+(d-1)\bigr]r^{-d}=0
$$

で、$r>0$ で確かに調和です。$d=3$ では $\Gamma(3/2)=\sqrt{\pi}/2$ より $u=\dfrac{1}{4\pi r}$ となり、$\nabla^2u=-\delta^{(3)}$ を満たす点源のクーロンポテンシャルに一致します。$d=4$ では $\Gamma(1)=1$ より $u=\dfrac{1}{4\pi^2r^2}$ です。$u$ は正で $r$ について単調減少、$r\to 0$ で発散し $r\to\infty$ で $0$ に収束するので、境界条件とも整合しています。

なお $d=2$ では係数の $d-2$ が消えて表式が壊れます。これは2次元の解が $u=-\frac{1}{2\pi}\ln r$ という対数型で、無限遠で $0$ に収束させられないことに対応し、問題が $d\ge 3$ に限定されている理由でもあります。

出典: 東京大学大学院理学系研究科 物理学専攻 平成23年度 修士課程 入学試験問題 数学。問題文は要約して引用しています。
