# 平成22年度 東大院 物理学専攻 修士 数学 解答

> 平成22年度 修士課程 数学（全2問）の解答。正定値対称行列に対する最急降下法とその収束率、1次元波動方程式の特性座標・エネルギー積分・ダランベールの公式とローレンツ型初期速度の具体解を扱います。
> https://rikai.mugen-giken.com/exams/utokyo-physics/master-h22-math

:::caution[出典と、この解答の位置づけ]
本記事が扱う問題は、**東京大学大学院理学系研究科物理学専攻の大学院入試問題**からの引用です（引用元: [https://www.phys.s.u-tokyo.ac.jp/](https://www.phys.s.u-tokyo.ac.jp/)）。

- 掲載している**解答・解説は東京大学が公表したものではなく**、夢現技研合同会社が独自に作成したものです。誤りが含まれる可能性があります。
- 本記事に**問題文は転載していません**。問題は上記の専攻公式サイトでご確認ください。
- 本記事の内容について、東京大学および同専攻へのお問い合わせはご遠慮ください。誤りのご指摘は[お問い合わせ](/contact)までお願いします。
:::

この年度は大問2題で、2問すべてが必答です（試験時間60分）。第1問は正定値実対称行列に対する連立一次方程式を二次形式の最小化問題に読み替え、最急降下法のステップ幅の最適化から誤差の $A$ ノルムの縮小率、2行2列での収束証明までを一本の筋で追わせます。第2問は1次元波動方程式で、特性座標による標準形、一般解、エネルギー積分の保存、ダランベールの公式、ローレンツ型の初期速度に対する具体解と $b\to0$ 極限の矩形波が並びます。どちらも「示せ」が多く、正定値性をどこで使ったか、コーシー・シュワルツの不等式で何が保証されるか、微分と積分の交換をどう正当化したかを明示できるかどうかで点差が付きます。

| 問題 | 分野 | 主題 |
|---|---|---|
| 第1問 | 線形代数・変分法 | 二次形式の最小化と最急降下法の収束率 |
| 第2問 | 微分方程式・波動 | 波動方程式の特性座標、エネルギー積分、ダランベールの公式 |

## 第1問 二次形式の最小化と最急降下法

### 設定

$A$ は $n$ 行 $n$ 列の実対称行列で、固有値 $\lambda_1,\dots,\lambda_n$ はすべて正、すなわち $A$ は正定値です。$x$ と $b$ は $n$ 行1列の実ベクトルで、解きたいのは $Ax=b$、その解を $\bar x$ と書きます。任意の実ベクトル $y$ に対して2種類のノルム

$$
\|y\|=\sqrt{y^{\mathsf t}y},\qquad \|y\|_A=\sqrt{y^{\mathsf t}Ay}
$$

を用います。$A$ の正定値性から $y\ne0$ のとき $y^{\mathsf t}Ay>0$ なので、$\|\cdot\|_A$ も確かにノルムです。以下、$m$ 段目の反復ベクトルを $x^{(m)}$、その誤差を $\delta x^{(m)}=x^{(m)}-\bar x$ と書き、探索方向は

$$
r_i=-\left.\frac{\partial f(x)}{\partial x_i}\right|_{x=x^{(m)}},\qquad
f(x)=\frac12 x^{\mathsf t}Ax-b^{\mathsf t}x
$$

で定めます。$r$ は $m$ に依存しますが、問題文の記法に合わせて添字を省きます。

### 設問(i)

はじめに解の存在と一意性を確かめます。実対称行列は直交行列で対角化できるので $\det A=\prod_{i=1}^{n}\lambda_i>0$、したがって $A$ は可逆で、$Ax=b$ の解は $\bar x=A^{-1}b$ としてただ一つ存在します。

この $\bar x$ を使って $f$ を平方完成します。$b=A\bar x$ と $A^{\mathsf t}=A$ を使うと、スカラーとして $x^{\mathsf t}A\bar x=\bar x^{\mathsf t}Ax=b^{\mathsf t}x$ なので

$$
\begin{aligned}
\frac12(x-\bar x)^{\mathsf t}A(x-\bar x)
&=\frac12 x^{\mathsf t}Ax-\frac12 x^{\mathsf t}A\bar x-\frac12\bar x^{\mathsf t}Ax+\frac12\bar x^{\mathsf t}A\bar x\\
&=\frac12 x^{\mathsf t}Ax-b^{\mathsf t}x+\frac12\bar x^{\mathsf t}A\bar x
=f(x)+\frac12\bar x^{\mathsf t}A\bar x .
\end{aligned}
$$

また $f(\bar x)=\frac12\bar x^{\mathsf t}A\bar x-b^{\mathsf t}\bar x=-\frac12\bar x^{\mathsf t}A\bar x$ です。両者を合わせると、任意の $x$ について

$$
f(x)=f(\bar x)+\frac12\|x-\bar x\|_A^2
$$

という恒等式が成り立ちます。右辺の第2項は $A$ が正定値なので非負で、$0$ になるのは $x=\bar x$ のときに限ります。よって $f$ は $x=\bar x$ でただ一つの最小値 $f(\bar x)=-\frac12\bar x^{\mathsf t}A\bar x$ をとり、逆に $f$ の最小値を与える点は $\bar x$ すなわち $Ax=b$ の解に一致します。$Ax=b$ を解くことと $f$ を最小化することは同じ問題です。

この恒等式は以降でも使います。$f$ の値の減り具合と誤差の $A$ ノルムの減り具合が、比例定数 $1/2$ で厳密に結びついているという意味です。

### 設問(ii)

$f$ の勾配を成分で計算します。$A_{ij}=A_{ji}$ に注意して

$$
\frac{\partial f}{\partial x_k}
=\frac12\sum_{i,j}\bigl(\delta_{ik}A_{ij}x_j+x_iA_{ij}\delta_{jk}\bigr)-\sum_i b_i\delta_{ik}
=\frac12\Bigl(\sum_j A_{kj}x_j+\sum_i A_{ik}x_i\Bigr)-b_k
=\sum_j A_{kj}x_j-b_k
$$

なので、ベクトルとしては $\nabla f(x)=Ax-b$ です。ここで対称性を使ったことが要点で、$A$ が対称でなければ勾配は $\frac12(A+A^{\mathsf t})x-b$ になります。

これを $x=x^{(m)}$ で評価し、$b=A\bar x$ を代入すると

$$
r=-\bigl(Ax^{(m)}-b\bigr)=-\bigl(Ax^{(m)}-A\bar x\bigr)=-A\bigl(x^{(m)}-\bar x\bigr)=-A\,\delta x^{(m)}
$$

となり、示すべき式が得られました。$A$ が可逆なので $r=0$ となるのは $\delta x^{(m)}=0$ すなわち既に解に到達している場合だけです。以下では $x^{(m)}\ne\bar x$、したがって $r\ne0$ として議論します。

### 設問(iii)

$x^{(m+1)}=x^{(m)}+\alpha r$ を代入します。$f$ は $x$ の2次式なので、$\alpha$ についての展開は近似ではなく厳密に閉じます。$Ax^{(m)}-b=-r$ を使うと

$$
\begin{aligned}
f\bigl(x^{(m)}+\alpha r\bigr)
&=f\bigl(x^{(m)}\bigr)+\alpha\,r^{\mathsf t}\bigl(Ax^{(m)}-b\bigr)+\frac{\alpha^2}{2}\,r^{\mathsf t}Ar\\
&=f\bigl(x^{(m)}\bigr)-\alpha\|r\|^2+\frac{\alpha^2}{2}\|r\|_A^2 .
\end{aligned}
$$

$r\ne0$ と $A$ の正定値性から $\|r\|_A^2>0$ なので、これは $\alpha$ の下に凸な放物線です。$\alpha$ で微分して $-\|r\|^2+\alpha\|r\|_A^2=0$、二階微分が $\|r\|_A^2>0$ であることから、この停留点が唯一の最小点です。答えは

$$
\alpha=\frac{\|r\|^2}{\|r\|_A^2}
$$

です。このとき $f$ の減少量は

$$
f\bigl(x^{(m)}\bigr)-f\bigl(x^{(m+1)}\bigr)=\frac{\|r\|^4}{2\|r\|_A^2}>0
$$

となり、1ステップごとに $f$ は必ず真に減ります。次元の整合も見ておきます。$\|r\|_A^2=r^{\mathsf t}Ar$ なので $\alpha$ は $A^{-1}$ と同じ次元をもち、$r$ は $Ax$ と同じ次元をもつので $\alpha r$ は $x$ と同じ次元になります。$x^{(m+1)}=x^{(m)}+\alpha r$ は整合しています。

### 設問(iv)

$\delta x^{(m+1)}=x^{(m+1)}-\bar x=\delta x^{(m)}+\alpha r$ です。$A$ が対称であることと $A\,\delta x^{(m)}=-r$ すなわち $r^{\mathsf t}A\,\delta x^{(m)}=-r^{\mathsf t}r=-\|r\|^2$ を使うと

$$
\begin{aligned}
\bigl\|\delta x^{(m+1)}\bigr\|_A^2
&=\bigl(\delta x^{(m)}+\alpha r\bigr)^{\mathsf t}A\bigl(\delta x^{(m)}+\alpha r\bigr)\\
&=\bigl\|\delta x^{(m)}\bigr\|_A^2+2\alpha\,r^{\mathsf t}A\,\delta x^{(m)}+\alpha^2\|r\|_A^2\\
&=\bigl\|\delta x^{(m)}\bigr\|_A^2-2\alpha\|r\|^2+\alpha^2\|r\|_A^2 .
\end{aligned}
$$

設問(iii) の $\alpha=\|r\|^2/\|r\|_A^2$ を入れると第2項と第3項が $-2\|r\|^4/\|r\|_A^2+\|r\|^4/\|r\|_A^2$ にまとまり、

$$
\bigl\|\delta x^{(m+1)}\bigr\|_A=\sqrt{\bigl\|\delta x^{(m)}\bigr\|_A^2-\frac{\|r\|^4}{\|r\|_A^2}}
$$

が答えです。

根号の中が非負であることは確認しておく必要があります。$u^{\mathsf t}Aw$ を内積とみなしてコーシー・シュワルツの不等式を $\delta x^{(m)}$ と $r$ に適用すると、$\delta x^{(m)\mathsf t}Ar=-\delta x^{(m)\mathsf t}A^2\delta x^{(m)}=-\|r\|^2$ なので

$$
\|r\|^4=\bigl(\delta x^{(m)\mathsf t}Ar\bigr)^2\le\bigl\|\delta x^{(m)}\bigr\|_A^2\,\|r\|_A^2
$$

となり、確かに根号の中は $0$ 以上です。また設問(i) の恒等式 $f(x)-f(\bar x)=\frac12\|x-\bar x\|_A^2$ から $f$ の減少量は $\frac12(\|\delta x^{(m)}\|_A^2-\|\delta x^{(m+1)}\|_A^2)=\|r\|^4/(2\|r\|_A^2)$ であり、設問(iii) で求めた減少量と一致します。二つの設問の答えが独立に整合しました。

### 設問(v)

$Aa_i=\lambda_ia_i$、$a_i^{\mathsf t}a_j=\delta_{ij}$ とします。$\delta x^{(m)}=\sum_{i=1}^{n}\rho_ia_i$ を展開に使うと、設問(ii) より

$$
r=-A\,\delta x^{(m)}=-\sum_{i=1}^{n}\lambda_i\rho_i a_i
$$

で、規格直交性から三つの量が

$$
\bigl\|\delta x^{(m)}\bigr\|_A^2=\sum_{i=1}^{n}\lambda_i\rho_i^2,\qquad
\|r\|^2=\sum_{i=1}^{n}\lambda_i^2\rho_i^2,\qquad
\|r\|_A^2=\sum_{i=1}^{n}\lambda_i^3\rho_i^2
$$

と求まります。$\|r\|_A^2$ は $r^{\mathsf t}Ar$ に $Aa_i=\lambda_ia_i$ をもう1回使ったものです。設問(iv) の式を $\|\delta x^{(m)}\|_A^2$ で割ると

$$
R=\frac{\bigl\|\delta x^{(m+1)}\bigr\|_A}{\bigl\|\delta x^{(m)}\bigr\|_A}
=\left[1-\frac{\Bigl(\sum_{i=1}^{n}\lambda_i^2\rho_i^2\Bigr)^{2}}
{\Bigl(\sum_{i=1}^{n}\lambda_i^3\rho_i^2\Bigr)\Bigl(\sum_{i=1}^{n}\lambda_i\rho_i^2\Bigr)}\right]^{1/2}
$$

が答えです。ここでは $\delta x^{(m)}\ne0$、すなわち $\rho_i$ が全部 $0$ ではないことを仮定しています。

成分が $\lambda_i^{3/2}\rho_i$ と $\lambda_i^{1/2}\rho_i$ の2つのベクトルにコーシー・シュワルツの不等式を使うと $\bigl(\sum\lambda_i^2\rho_i^2\bigr)^2\le\bigl(\sum\lambda_i^3\rho_i^2\bigr)\bigl(\sum\lambda_i\rho_i^2\bigr)$ なので $0\le R\le1$ です。特に $\rho_i$ がただ1つの $i$ 以外 $0$ のとき、つまり誤差が $A$ の固有ベクトルに平行なときは等号が成り立って $R=0$、1ステップで厳密解に到達します。誤差が固有方向に乗っていれば最急降下方向がそのまま解を指す、という直観と合っています。

### 設問(vi)

$n=2$ とし、$c_i\equiv\lambda_i\rho_i^2\ (i=1,2)$ とおきます。$\lambda_i>0$ なので $c_1,c_2\ge0$ で、$\delta x^{(m)}\ne0$ より $c_1+c_2>0$ です。設問(v) の3つの和は $c_1+c_2$、$\lambda_1c_1+\lambda_2c_2$、$\lambda_1^2c_1+\lambda_2^2c_2$ と書けて、分母と分子の差を直接展開すると

$$
(c_1+c_2)\bigl(\lambda_1^2c_1+\lambda_2^2c_2\bigr)-\bigl(\lambda_1c_1+\lambda_2c_2\bigr)^2
=c_1c_2(\lambda_1-\lambda_2)^2
$$

となります。したがって

$$
R^2=\frac{c_1c_2(\lambda_1-\lambda_2)^2}{(c_1+c_2)\bigl(\lambda_1^2c_1+\lambda_2^2c_2\bigr)} .
$$

$\lambda_1=p\lambda_2$ を代入すると $\lambda_2^2$ が約せて

$$
R^2=\frac{(1-p)^2\,c_1c_2}{(c_1+c_2)\bigl(p^2c_1+c_2\bigr)}
$$

を得ます。$c_1c_2=0$ なら $R=0$ です。$c_1c_2>0$ のときは $\tau\equiv c_1/c_2>0$ とおくと

$$
R^2=\frac{(1-p)^2\,\tau}{(\tau+1)(p^2\tau+1)}
=\frac{(1-p)^2}{p^2\tau+\dfrac1\tau+1+p^2}
$$

となります。相加相乗平均から $p^2\tau+\dfrac1\tau\ge2\sqrt{p^2}=2p$ で、等号は $\tau=1/p$ のときです。よって分母は $2p+1+p^2=(1+p)^2$ 以上で、

$$
R\le q\equiv\frac{1-p}{1+p}
$$

が成り立ちます。$\tau=1/p$ は正の値なので実現可能であり、この $q$ は上限として最良、つまり $R$ の最小上界です。$0<p\le1$ より $0\le q<1$ で、$q=1$ にはなりません。これが「$R$ に上限がある」という主張です。

収束を示します。上の不等式は $\delta x^{(m)}$ の向き（すなわち $\rho_1,\rho_2$）に依らず成り立つので、$x^{(m)}\ne\bar x$ である各ステップで

$$
\bigl\|\delta x^{(m+1)}\bigr\|_A\le q\,\bigl\|\delta x^{(m)}\bigr\|_A
$$

です。途中で $\delta x^{(m)}=0$ になればその時点で厳密解に到達しており、以後の誤差も $0$ なので不等式は自明に成り立ちます。よって $m$ について繰り返して

$$
\bigl\|\delta x^{(m)}\bigr\|_A\le q^{m}\,\bigl\|\delta x^{(0)}\bigr\|_A .
$$

$0\le q<1$ なので右辺は $m\to\infty$ で $0$ に収束します。最後に通常のノルムに移します。$\lambda_{\min}=\min(\lambda_1,\lambda_2)>0$ とすると、固有ベクトル展開から $\|y\|_A^2=\sum_i\lambda_i(a_i^{\mathsf t}y)^2\ge\lambda_{\min}\|y\|^2$ なので

$$
\bigl\|x^{(m)}-\bar x\bigr\|\le\frac{q^{m}}{\sqrt{\lambda_{\min}}}\bigl\|\delta x^{(0)}\bigr\|_A\xrightarrow[m\to\infty]{}0 .
$$

初期ベクトル $x^{(0)}$ は任意でよく、公比 $q=(1-p)/(1+p)$ 以下の等比数列で押さえられる速さで $x^{(m)}\to\bar x$ が成り立ちます。

$p=1$ すなわち $\lambda_1=\lambda_2$ のときは $q=0$ で、等高線が円になるため1ステップで解に達します。逆に $p\to+0$ の悪条件では $q\to1$ となって収束が極端に遅くなります。$\kappa=\lambda_2/\lambda_1=1/p$ を条件数と呼べば $q=(\kappa-1)/(\kappa+1)$ で、最急降下法の収束率としてよく知られた形です。

## 第2問 波動方程式の一般解とダランベールの公式

### 設定

考えるのは1次元の波動方程式

$$
\frac{1}{v^2}\frac{\partial^2u}{\partial t^2}-\frac{\partial^2u}{\partial x^2}=0
$$

で、$v>0$ は定数、$u(x,t)$ は $-\infty<x<+\infty$、$-\infty<t<+\infty$ で定義された2変数関数です。以下、古典解として $u$ は $C^2$ 級とします。2階偏微分を書くために必要であり、混合偏微分の順序交換もここから保証されます。特性座標 $\xi=x+vt$、$\eta=x-vt$ を使い、$f,g$ は1変数の $C^2$ 級関数を表します。

### 設問(i)

変数変換 $(x,t)\mapsto(\xi,\eta)=(x+vt,\ x-vt)$ は線形で、ヤコビ行列式が

$$
\det\begin{pmatrix}\partial\xi/\partial x & \partial\xi/\partial t\\ \partial\eta/\partial x & \partial\eta/\partial t\end{pmatrix}
=\det\begin{pmatrix}1 & v\\ 1 & -v\end{pmatrix}=-2v\ne0
$$

なので、$\mathbb{R}^2$ から $\mathbb{R}^2$ への全単射であり、逆変換も $x=\dfrac{\xi+\eta}{2}$、$t=\dfrac{\xi-\eta}{2v}$ と線形です。よって $C^2$ 級であることは両方の座標で同じ意味をもち、連鎖律が使えます。

$u$ を $\xi,\eta$ の関数と見て

$$
\frac{\partial}{\partial x}=\frac{\partial\xi}{\partial x}\frac{\partial}{\partial\xi}+\frac{\partial\eta}{\partial x}\frac{\partial}{\partial\eta}
=\frac{\partial}{\partial\xi}+\frac{\partial}{\partial\eta},\qquad
\frac{\partial}{\partial t}=v\left(\frac{\partial}{\partial\xi}-\frac{\partial}{\partial\eta}\right)
$$

です。$u\in C^2$ より $\partial_\xi\partial_\eta u=\partial_\eta\partial_\xi u$ なので、2階の演算子は

$$
\frac{1}{v^2}\frac{\partial^2}{\partial t^2}-\frac{\partial^2}{\partial x^2}
=\left(\frac{\partial}{\partial\xi}-\frac{\partial}{\partial\eta}\right)^2-\left(\frac{\partial}{\partial\xi}+\frac{\partial}{\partial\eta}\right)^2
=-4\frac{\partial^2}{\partial\xi\,\partial\eta}
$$

と書き直せます。したがって求める形は

$$
\frac{\partial^2u}{\partial\xi\,\partial\eta}=0
$$

です。2階微分の項が交差微分1つだけになり、$\xi^2$、$\eta^2$ の項が消えるのが特性座標を選んだ効能です。

### 設問(ii)

十分性から確かめます。$f,g$ を任意の $C^2$ 級1変数関数として $u=f(x+vt)+g(x-vt)$ とおくと

$$
\frac{\partial^2u}{\partial t^2}=v^2\bigl(f''+g''\bigr),\qquad
\frac{\partial^2u}{\partial x^2}=f''+g''
$$

なので $\dfrac{1}{v^2}u_{tt}-u_{xx}=0$、確かに解です。

必要性を示します。$u$ を任意の $C^2$ 級解とし、$\xi,\eta$ の関数として $\tilde u(\xi,\eta)$ と書きます。設問(i) より $\dfrac{\partial}{\partial\eta}\left(\dfrac{\partial\tilde u}{\partial\xi}\right)=0$ が $(\xi,\eta)$ 平面全体で成り立ちます。$\xi$ を固定すると $\eta$ の動く範囲は $\mathbb{R}$ 全体、つまり連結な区間なので、$\eta$ 微分が恒等的に $0$ である関数は $\eta$ に依りません。すなわち $\dfrac{\partial\tilde u}{\partial\xi}=F(\xi)$ と書けます。$\tilde u\in C^2$ なので $F$ は $C^1$ 級、特に $\mathbb{R}$ 上連続です。

そこで $f(\xi)\equiv\displaystyle\int_0^{\xi}F(s)\,ds$ と定めます。$F$ が $\mathbb{R}$ 上連続なのでこの積分は任意の $\xi$ で有限に確定し、$f$ は $C^2$ 級で $f'=F$ です。すると $\dfrac{\partial}{\partial\xi}\bigl(\tilde u-f(\xi)\bigr)=0$ が平面全体で成り立ち、同じ論法（$\eta$ を固定すると $\xi$ の範囲は $\mathbb{R}$ 全体）で $\tilde u-f(\xi)$ は $\xi$ に依らず、$g(\eta)$ と書けます。$g=\tilde u-f$ も $C^2$ 級です。

以上より

$$
u(x,t)=f(x+vt)+g(x-vt)
$$

であり、この形の関数がちょうど解のすべてを与えます。$f(x+vt)$ は速さ $v$ で $-x$ 方向に、$g(x-vt)$ は $+x$ 方向に、形を変えずに進む波です。

なお $f,g$ の分け方には $f\to f+C$、$g\to g-C$ という定数分のずれの自由度が残ります。$u$ は変わらないので以降で不都合は生じません。

### 設問(iii)

まず問題文の条件を使う標準的な証明を書きます。エネルギー密度を $e(x,t)=\dfrac12\left(\dfrac{u_t^2}{v^2}+u_x^2\right)$ とおくと、方程式 $u_{tt}=v^2u_{xx}$ と $u\in C^2$ による $u_{xt}=u_{tx}$ から

$$
\frac{\partial e}{\partial t}
=\frac{u_t u_{tt}}{v^2}+u_x u_{xt}
=u_t u_{xx}+u_x u_{tx}
=\frac{\partial}{\partial x}\bigl(u_t u_x\bigr)
$$

が成り立ちます。密度 $e$ と流束 $-u_tu_x$ に対する連続の式です。有限区間 $[-L,L]$ で積分すると

$$
\frac{d}{dt}\int_{-L}^{L}e\,dx=\bigl[u_t u_x\bigr]_{x=-L}^{x=L}
$$

となります。ここで $L\to\infty$ とします。仮定より $x\to\pm\infty$ で $u_x\to0$ です。さらに、$I$ が発散しないという仮定には、遠方で $u_t$ が有界にとどまり、微分と積分の順序交換（$dI/dt$ を積分の中に入れること）が許される程度の減衰が含まれていると解釈します。このとき境界項 $u_tu_x$ は $x\to\pm\infty$ で $0$ となり

$$
\frac{dI}{dt}=0,
$$

すなわち $I$ は $t$ に依存しません。物理的には、無限遠を通してエネルギーが出入りしないので全エネルギーが保存する、という内容です。

この解釈に頼らない厳密な証明も、設問(ii) の結果を使えば書けます。$u=f(\xi)+g(\eta)$ に対して $u_x=f'+g'$、$\dfrac{u_t}{v}=f'-g'$ なので

$$
\frac{1}{v^2}u_t^2+u_x^2=(f'-g')^2+(f'+g')^2=2\Bigl(f'(x+vt)^2+g'(x-vt)^2\Bigr)
$$

となり、交差項 $\pm2f'g'$ が正確に打ち消します。したがって

$$
I=\int_{-\infty}^{+\infty}f'(x+vt)^2\,dx+\int_{-\infty}^{+\infty}g'(x-vt)^2\,dx
=\int_{-\infty}^{+\infty}f'(s)^2\,ds+\int_{-\infty}^{+\infty}g'(s)^2\,ds .
$$

第1項では $s=x+vt$、第2項では $s=x-vt$ と置換しました。積分範囲は $\mathbb{R}$ 全体なので平行移動で変わらず、右辺には $t$ が現れません。被積分関数はどちらも非負なので、ある1つの時刻で $I$ が有限であれば $f',g'$ はともに2乗可積分で、上の値がすべての $t$ で共通の有限値になります。左進波と右進波のエネルギーが個別に保存し、ただ平行移動するだけである、というのが $I$ の $t$ 非依存性の中身です。

### 設問(iv)

設問(ii) より解は $u(x,t)=f(x+vt)+g(x-vt)$ の形です。初期条件を課します。$t=0$ で

$$
f(x)+g(x)=u_0(x),\qquad
\left.\frac{\partial u}{\partial t}\right|_{t=0}=v\bigl(f'(x)-g'(x)\bigr)=u_1(x)
$$

です。第2式を $0$ から $x$ まで積分すると、定数 $C$ を残して

$$
f(x)-g(x)=\frac1v\int_0^{x}u_1(s)\,ds+C
$$

となります。第1式との連立を解くと

$$
f(x)=\frac{u_0(x)}{2}+\frac{1}{2v}\int_0^{x}u_1(s)\,ds+\frac C2,\qquad
g(x)=\frac{u_0(x)}{2}-\frac{1}{2v}\int_0^{x}u_1(s)\,ds-\frac C2
$$

です。これを $f(x+vt)+g(x-vt)$ に代入すると $C$ は打ち消し、積分は $\displaystyle\int_0^{x+vt}-\int_0^{x-vt}=\int_{x-vt}^{x+vt}$ にまとまって

$$
u(x,t)=\frac{u_0(x+vt)+u_0(x-vt)}{2}+\frac{1}{2v}\int_{x-vt}^{x+vt}u_1(s)\,ds
$$

を得ます。ダランベールの公式です。$C$ が落ちることから、この解は設問(ii) の解のクラスの中で一意に定まります。古典解であるためには $u_0\in C^2$、$u_1\in C^1$ を仮定します。

検算します。$t=0$ とすれば積分区間が退化して $u(x,0)=u_0(x)$ です。時間微分は

$$
\frac{\partial u}{\partial t}=\frac{v}{2}\bigl(u_0'(x+vt)-u_0'(x-vt)\bigr)+\frac{u_1(x+vt)+u_1(x-vt)}{2}
$$

で、$t=0$ で第1項が消えて $u_1(x)$ になります。両方の初期条件を満たしています。

### 設問(v)

$u_0=0$、$u_1(x)=\dfrac{v^2}{\pi}\dfrac{b}{(x-a)^2+b^2}$（$a,b>0$）を設問(iv) の公式に入れます。$b>0$ なので被積分関数は実軸上で特異点をもたず、原始関数は

$$
\frac{d}{ds}\arctan\frac{s-a}{b}=\frac{1/b}{1+\left(\dfrac{s-a}{b}\right)^2}=\frac{b}{(s-a)^2+b^2}
$$

から直ちに読み取れます。よって $t>0$ で

$$
u(x,t)=\frac{1}{2v}\cdot\frac{v^2}{\pi}\left[\arctan\frac{s-a}{b}\right]_{s=x-vt}^{s=x+vt}
=\frac{v}{2\pi}\left(\arctan\frac{x-a+vt}{b}-\arctan\frac{x-a-vt}{b}\right)
$$

が答えです。

いくつか確認します。$t=0$ で括弧の中は $0$ になり $u(x,0)=0$ です。時間微分は

$$
\frac{\partial u}{\partial t}=\frac{v^2}{2\pi}\left(\frac{b}{(x-a+vt)^2+b^2}+\frac{b}{(x-a-vt)^2+b^2}\right)
$$

で、$t=0$ とすれば $u_1(x)$ に戻ります。この式は常に正なので $u$ は各点で $t$ について単調増加です。$t\to\infty$ では $\arctan$ が $\pm\pi/2$ に飽和して

$$
u\to\frac{v}{2\pi}\left(\frac\pi2+\frac\pi2\right)=\frac v2
$$

となり、これは $\dfrac{1}{2v}\displaystyle\int_{-\infty}^{+\infty}u_1(s)\,ds=\frac{1}{2v}\cdot\frac{v^2}{\pi}\cdot\pi=\frac v2$ に一致します。次元も見ておきます。$u_1$ は $u$ を時間で割った次元をもつ一方、与式の右辺は $v^2/(\text{長さ})$ の次元、つまり加速度の次元です。したがって $u$ は速度の次元をもち、答えが $v$ に無次元関数を掛けた形になっているのと整合します。

形状としては、$u$ は $x-a$ の偶関数で、$x=a$ で最大値

$$
u(a,t)=\frac{v}{\pi}\arctan\frac{vt}{b}
$$

をとります。$\partial u/\partial x=\dfrac{v}{2\pi}\left(\dfrac{b}{(x-a+vt)^2+b^2}-\dfrac{b}{(x-a-vt)^2+b^2}\right)$ は $x<a$ で正、$x>a$ で負なので、$x=a$ を頂点とする単峰の山です。

### 設問(vi)

$b\to+0$ では、初期速度がローレンツ型からデルタ関数に潰れます。実際 $\dfrac1\pi\dfrac{b}{(x-a)^2+b^2}$ は全域積分が $1$ で、$b\to+0$ で $x=a$ に集中するので $u_1(x)\to v^2\delta(x-a)$ です。

設問(v) の答えで直接極限をとります。$y\ne0$ に対し $\displaystyle\lim_{b\to+0}\arctan\frac yb=\frac\pi2\operatorname{sgn}(y)$ なので

$$
u(x,t)\to\frac{v}{4}\Bigl(\operatorname{sgn}(x-a+vt)-\operatorname{sgn}(x-a-vt)\Bigr)
=\frac v2\Bigl(\theta(x-a+vt)-\theta(x-a-vt)\Bigr)
$$

すなわち $t>0$ で

$$
u(x,t)=\begin{cases}
\dfrac v2, & |x-a|<vt,\\[4pt]
\dfrac v4, & |x-a|=vt,\\[4pt]
0, & |x-a|>vt
\end{cases}
$$

です。$\theta$ は階段関数で、$\theta(0)=1/2$ と取れば $\operatorname{sgn}$ の表式と一致します。同じ結果は $u_1=v^2\delta(x-a)$ をダランベールの公式に入れ、$\dfrac{1}{2v}\displaystyle\int_{x-vt}^{x+vt}v^2\delta(s-a)\,ds$ が積分区間に $a$ が入るときだけ $v/2$ になる、と読んでも得られます。

グラフの様子を確定させます。横軸を $x$、縦軸を $u$ とします。時刻 $t>0$ を固定すると、$u$ は $x=a$ について左右対称な高さ $v/2$ の矩形パルスです。$x<a-vt$ と $x>a+vt$ では $u=0$ で、グラフは $x$ 軸そのものに重なります（$x\to\pm\infty$ での漸近値は $0$）。$a-vt<x<a+vt$ では傾き $0$ の平坦な台で、値はちょうど $v/2$ です。$x=a-vt$ と $x=a+vt$ の2点で大きさ $v/2$ の跳びがあり、その点での値は上下の中間 $v/4$ です。これは有限の $b$ での滑らかな解が幅 $b$ 程度の遷移層をもち、その中点が端に位置することの極限です。台の幅は $2vt$ で $t$ に比例して広がり、左端は速さ $v$ で左へ、右端は速さ $v$ で右へ動きます。逆に $x$ を固定して $t$ の関数と見れば、$t<|x-a|/v$ では $u=0$、$t=|x-a|/v$ で $v/2$ に跳び上がり、その後は一定です。

<svg viewBox="0 0 640 250" xmlns="http://www.w3.org/2000/svg" style="width:100%;max-width:640px">
  <g stroke="currentColor" fill="none" stroke-width="1">
    <line x1="40" y1="200" x2="618" y2="200"/>
    <line x1="60" y1="30" x2="60" y2="214"/>
    <line x1="60" y1="90" x2="612" y2="90" stroke-dasharray="2 4"/>
    <polyline points="60,200 250,200 250,90 410,90 410,200 618,200" stroke-width="2"/>
    <polyline points="60,200 170,200 170,90 490,90 490,200 618,200" stroke-dasharray="7 4"/>
    <line x1="330" y1="200" x2="330" y2="205"/>
    <line x1="250" y1="200" x2="250" y2="205"/>
    <line x1="410" y1="200" x2="410" y2="205"/>
    <line x1="170" y1="200" x2="170" y2="205"/>
    <line x1="490" y1="200" x2="490" y2="205"/>
  </g>
  <g fill="currentColor" font-size="12">
    <text x="44" y="26">u</text>
    <text x="604" y="192">x</text>
    <text x="26" y="94">v/2</text>
    <text x="326" y="218">a</text>
    <text x="222" y="218">a-vt</text>
    <text x="392" y="218">a+vt</text>
    <text x="136" y="236">a-2vt</text>
    <text x="466" y="236">a+2vt</text>
  </g>
</svg>

実線が時刻 $t$、破線が時刻 $2t$ の $u(x,\cdot)$ です。高さは共通で $v/2$、幅だけが時間に比例して広がります。

出典: 東京大学大学院理学系研究科 物理学専攻 平成22年度 修士課程 入学試験問題 数学。問題文は要約して引用しています。
