# 平成16年度 東大院 物理学専攻 修士 数学 解答

> 平成16年度 修士課程 数学（全2問）の解答。2次以下の多項式空間上の合成写像 p(x) から p(ax+b) への表現行列・固有値・反復作用と、拡散方程式のフーリエ解、ガウス型積分、熱核による初期値問題、矩形初期条件の誤差関数表示を扱います。
> https://rikai.mugen-giken.com/exams/utokyo-physics/master-h16-math

:::caution[出典と、この解答の位置づけ]
本記事が扱う問題は、**東京大学大学院理学系研究科物理学専攻の大学院入試問題**からの引用です（引用元: [https://www.phys.s.u-tokyo.ac.jp/](https://www.phys.s.u-tokyo.ac.jp/)）。

- 掲載している**解答・解説は東京大学が公表したものではなく**、夢現技研合同会社が独自に作成したものです。誤りが含まれる可能性があります。
- 本記事に**問題文は転載していません**。問題は上記の専攻公式サイトでご確認ください。
- 本記事の内容について、東京大学および同専攻へのお問い合わせはご遠慮ください。誤りのご指摘は[お問い合わせ](/contact)までお願いします。
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この年度の問題冊子は数学2問・英語2問の計4問で、4問すべてが必答です（平成15年8月26日、9時から11時まで）。ここでは数学の2問を扱います。第1問は2次以下の多項式のなす空間の上で $p(x)\mapsto p(ax+b)$ という合成写像を考える線形代数の問題で、表現行列、固有値と固有ベクトル、反復作用 $F^k$ までが一本道でつながっています。仕掛けは $x\mapsto ax+b$ の不動点 $c=b/(1-a)$ を見つけることで、$x-c$ で書き直せば $F$ は $(x-c)^j$ を $a^j$ 倍するだけの対角形になり、$a\neq1$ という条件がこの不動点の存在を保証しています。第2問は拡散方程式の初期値問題で、平面波の分散関係、フーリエ係数、ガウス型積分、熱核、矩形初期条件の誤差関数表示という流れです。計算そのものは標準的で、点差は積分の収束と順序交換の扱い、最後の置換で積分範囲を正しく書き換えられるかに出ます。

| 問題 | 分野 | 主題 |
|---|---|---|
| 第1問 | 線形代数 | 多項式空間上の合成写像 $p(x)\mapsto p(ax+b)$ の表現行列・固有値・反復作用 |
| 第2問 | 微分方程式・フーリエ解析・特殊関数 | 拡散方程式のフーリエ解、ガウス型積分、熱核、誤差関数表示 |

## 第1問 多項式空間上の合成写像と不動点

### 設定

変数 $x$ についての2次以下の多項式全体のなす線形空間を $V$ とします。$\dim V=3$ で、$e_0(x)=1$、$e_1(x)=x$、$e_2(x)=x^2$ が基底です。定数 $a,b$（$a\neq1$）に対し、線形写像 $F:V\to V$ を

$$
F(p(x))=p(ax+b)\qquad(p\in V)
$$

で定めます。$\phi(x)=ax+b$ と置けば $F(p)=p\circ\phi$ で、$\deg p\le2$ なら $\deg(p\circ\phi)\le2$ ですから像は $V$ に収まり、合成は $p$ について線形なので $F$ は $V$ 上の線形写像です。

以下の計算の骨格は $\phi$ の不動点です。$a\neq1$ なので $\phi(c)=ac+b=c$ はただ一つの解

$$
c=\frac{b}{1-a}
$$

を持ちます。$b-c=-ac$ を使うと

$$
\phi(x)-c=ax+b-c=a(x-c)
$$

が得られます。平行移動した変数 $y=x-c$ で見れば $\phi$ は単に $y\mapsto ay$ だ、ということです。設問(3) 以降はこの1行だけで片付きます。

### 設問(1)

$p(x)=x^2+x+1$ に $x\to ax+b$ を代入して展開します。

$$
\begin{aligned}
F(x^2+x+1)&=(ax+b)^2+(ax+b)+1\\
&=a^2x^2+2abx+b^2+ax+b+1\\
&=a^2x^2+a(2b+1)x+(b^2+b+1).
\end{aligned}
$$

答えは $F(x^2+x+1)=a^2x^2+a(2b+1)x+b^2+b+1$ です。形式的に $a=1,\ b=0$ を入れると $x^2+x+1$ に戻ります（このとき $F$ は恒等写像で、実際には $a\neq1$ の仮定から除かれる点です）。数値でも確かめます。$a=2,\ b=3$ なら $p(2x+3)=(2x+3)^2+(2x+3)+1=4x^2+14x+13$ で、上の式の各係数 $4,\ 2\cdot7=14,\ 9+3+1=13$ と一致します。

### 設問(2)

問題の約束 $(F(e_0),F(e_1),F(e_2))=(e_0,e_1,e_2)M$ は成分で書くと $F(e_j)=\sum_i e_i M_{ij}$ です。つまり $F(e_j)$ を基底で展開した係数を縦に並べたものが $M$ の第 $j$ 列になります。

$$
\begin{aligned}
F(e_0)&=1=e_0,\\
F(e_1)&=ax+b=b\,e_0+a\,e_1,\\
F(e_2)&=(ax+b)^2=b^2e_0+2ab\,e_1+a^2e_2.
\end{aligned}
$$

よって

$$
M=\begin{pmatrix}1&b&b^2\\0&a&2ab\\0&0&a^2\end{pmatrix}.
$$

検算として設問(1) を座標で再現します。$x^2+x+1$ の座標は $(1,1,1)^{\mathsf T}$ で

$$
M\begin{pmatrix}1\\1\\1\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}1+b+b^2\\a+2ab\\a^2\end{pmatrix}
$$

となり、設問(1) で得た定数項・1次・2次の係数と一致します。

### 設問(3)

$M$ は上三角なので、固有値は対角成分すなわち

$$
\lambda=1,\ a,\ a^2
$$

です（重複度も込めて）。固有ベクトルは設定で見た $\phi(x)-c=a(x-c)$ から直ちに書けます。

$$
f_0(x)=1,\qquad f_1(x)=x-c,\qquad f_2(x)=(x-c)^2,\qquad c=\frac{b}{1-a}
$$

と置くと、$j=0,1,2$ に対し

$$
F(f_j)=\bigl(\phi(x)-c\bigr)^j=a^j(x-c)^j=a^jf_j
$$

です。$f_0,f_1,f_2$ を $e_0,e_1,e_2$ で表す係数行列は対角成分が1の上三角なので正則で、$f_0,f_1,f_2$ は $V$ の基底です。したがって固有値は $1,a,a^2$ で尽きており、$V$ の元としての固有ベクトルは

$$
\lambda=1:\ 1,\qquad \lambda=a:\ x-c,\qquad \lambda=a^2:\ (x-c)^2
$$

（いずれも0でない定数倍を除いて）です。固有ベクトルが基底をなすので、$a\neq1$ である限り $F$ は対角化可能です。実際

$$
P=\begin{pmatrix}1&-c&c^2\\0&1&-2c\\0&0&1\end{pmatrix}
$$

（各列が $f_0,f_1,f_2$ の座標）とすると $P^{-1}MP=\operatorname{diag}(1,a,a^2)$ となります。

固有値が縮退する場合があるので、固有空間の次元を場合分けして確認します。$a\neq1$ より $1\neq a$ ですが、$a^2$ は他の二つと一致し得ます。$a^2=1$ となるのは $a=-1$、$a^2=a$ となるのは $a=0$ です（$a=1$ は除外されています）。

(ア) $a\neq0,\pm1$ のとき。$1,a,a^2$ は互いに異なるので各固有空間は1次元で、固有ベクトルは上に挙げた3つの定数倍で尽きます。

(イ) $a=0$ のとき。$c=b$ で、固有値は $1$ が1重、$0$ が2重です。$F(p)=p(b)$ は定数関数なので、$F(p)=p$ となるのは $p$ が定数のときに限り、$\lambda=1$ の固有空間は定数全体（1次元）です。$F(p)=0$ は $p(b)=0$ と同値で、$\lambda=0$ の固有空間は $x-b$ と $(x-b)^2$ が張る2次元空間です。合わせて3次元なので対角化可能です。

(ウ) $a=-1$ のとき。$c=b/2$ で、$F$ は $x\mapsto b-x$ すなわち $x=b/2$ に関する折り返しに対応し、$F^2$ は恒等写像です。固有値は $1$ が2重、$-1$ が1重で、$\lambda=1$ の固有空間は $b/2$ について偶な多項式の作る2次元空間（$1$ と $(x-b/2)^2$ が張る）、$\lambda=-1$ の固有ベクトルは $x-b/2$ です。

条件 $a\neq1$ の意味もここで見えます。$a=1$、$b\neq0$ だと $\phi(x)=x+b$ に不動点がなく、$M$ は固有値1だけを持つ冪単行列になって対角化できません。上の議論全体が不動点 $c$ の存在に依存しています。

### 設問(4)

$F(p)=p\circ\phi$ から、帰納法により $F^k(p)=F(F^{k-1}(p))=(p\circ\phi^{k-1})\circ\phi=p\circ\phi^k$ です。$\phi^k$ は $\phi(x)-c=a(x-c)$ を $k$ 回使えば

$$
\phi^k(x)-c=a^k(x-c),\qquad \phi^k(x)=a^kx+c(1-a^k)
$$

と求まります。$e_1(x)=x$ に対しては $F^k(e_1)=\phi^k(x)$ そのものなので、答えは

$$
F^k(e_1)=a^k(x-c)+c=a^kx+\frac{b(1-a^k)}{1-a}
$$

です。定数項は等比数列の和として $c(1-a^k)=b(1+a+\cdots+a^{k-1})$ とも書けて、$\phi$ を $k$ 回合成するときに定数項が積み上がる様子をそのまま表しています。$k=1$ で $ax+b$ に戻ります。数値でも確認します。$a=2,\ b=3$（したがって $c=-3$）で $k=2$ なら $\phi^2(x)=2(2x+3)+3=4x+9$、公式は $4x+(-3)(1-4)=4x+9$ で一致します。

### 設問(5)

同様に $F^k(e_2)=\bigl(\phi^k(x)\bigr)^2$ です。

$$
\begin{aligned}
F^k(e_2)&=\bigl(a^k(x-c)+c\bigr)^2\\
&=a^{2k}(x-c)^2+2ca^k(x-c)+c^2\\
&=a^{2k}x^2+2a^kc(1-a^k)\,x+c^2(1-a^k)^2.
\end{aligned}
$$

$c=b/(1-a)$ を戻すと、答えは

$$
F^k(e_2)=a^{2k}x^2+\frac{2a^kb(1-a^k)}{1-a}\,x+\frac{b^2(1-a^k)^2}{(1-a)^2}
$$

です。途中の2行目は固有基底での分解と一致しています。$x^2=(x-c)^2+2c(x-c)+c^2=f_2+2cf_1+c^2f_0$ で、$F^k$ は $f_2,f_1,f_0$ をそれぞれ $a^{2k},a^k,1$ 倍するだけなので $F^k(e_2)=a^{2k}f_2+2ca^kf_1+c^2f_0$ となり、確かに同じ式です。同じ見方で $x=f_1+cf_0$ から設問(4) の $F^k(e_1)=a^kf_1+cf_0$ も読めます。

$k=1$ とすると $a^2x^2+2abx+b^2=(ax+b)^2$ で、設問(2) の $M$ の第3列に一致します。設問(4)(5) をまとめると $F^k$ の表現行列は

$$
M^k=\begin{pmatrix}1&c(1-a^k)&c^2(1-a^k)^2\\0&a^k&2a^kc(1-a^k)\\0&0&a^{2k}\end{pmatrix}
$$

で、これは $M$ の $(a,b)$ を $(a^k,\ c(1-a^k))$ に置き換えた形です。$F^k(p)=p\bigl(a^kx+c(1-a^k)\bigr)$ が再び同じ型の写像であること、そして $a^k\neq1$ なら不動点が同じ $c$ であることに対応しています。$a=0$ の場合も $\phi^k(x)=b$、$F^k(e_1)=b$、$F^k(e_2)=b^2$（$k\ge1$）として公式に含まれています。

## 第2問 拡散方程式のフーリエ解と誤差関数

### 設定

$a$ を正の定数、$x$ と $t$ を実数として、偏微分方程式

$$
\frac{\partial u}{\partial t}=a^2\frac{\partial^2u}{\partial x^2}
$$

を扱います。平面波 $u_k(x,t)=e^{ikx+i\omega t}$ を用意し、その重ね合わせ

$$
u(x,t)=\int_{-\infty}^{\infty}A_k\,u_k(x,t)\,dk
$$

で初期条件 $u(x,0)=f(x)$ を満たす解を作り、最後に矩形の初期分布に対する解を誤差関数

$$
\operatorname{erf}(z)=\frac{2}{\sqrt\pi}\int_0^ze^{-y^2}dy
$$

で表します。$f$ については、フーリエ変換と反転公式が使える範囲、具体的には絶対積分可能（$\int_{-\infty}^{\infty}\lvert f\rvert\,dx<\infty$）で区分的に滑らかであるとします。設問(5) の矩形関数はこの条件を満たします。

### 設問(1)

$u_k=e^{ikx+i\omega t}$ を代入します。$\partial_tu_k=i\omega u_k$、$\partial_x^2u_k=(ik)^2u_k=-k^2u_k$ なので、方程式は

$$
i\omega\,u_k=-a^2k^2u_k
$$

になります。$u_k$ は決して0にならないので、これは $i\omega=-a^2k^2$ と同値です。両辺を $i$ で割れば

$$
\omega=-\frac{a^2k^2}{i}=ia^2k^2.
$$

答えは $\omega=ia^2k^2$ です。$\omega$ は実数ではなく純虚数で、このとき

$$
u_k(x,t)=e^{ikx}e^{-a^2k^2t}
$$

となります。波数 $k$ の成分は位相速度をもたず、$t>0$ で減衰率 $a^2k^2$ に従って減衰します。短波長ほど速く消えるという、拡散方程式に特有の分散関係です。$a^2$ の次元は長さの2乗を時間で割ったものなので、$a^2k^2t$ は無次元で指数の引数として整合しています。

### 設問(2)

$t=0$ では $u_k(x,0)=e^{ikx}$ なので、初期条件は

$$
u(x,0)=\int_{-\infty}^{\infty}A_ke^{ikx}dk=f(x)
$$

という要求になります。これは $f$ をフーリエ反転公式の形に書いたものなので、$A_k$ は $f$ のフーリエ変換を $2\pi$ で割ったものです。実際、両辺に $e^{-ik'x}$ を掛けて $x$ で積分し、$\int_{-\infty}^{\infty}e^{i(k-k')x}dx=2\pi\delta(k-k')$ を使えば $2\pi A_{k'}$ が取り出せます。答えは

$$
A_k=\frac{1}{2\pi}\int_{-\infty}^{\infty}f(x')e^{-ikx'}dx'
$$

です。$k$ についての積分は実行しなくてよいという指示に従い、この形で止めます。$f$ が絶対積分可能なのでこの積分は絶対収束し、$\lvert A_k\rvert\le\frac{1}{2\pi}\int\lvert f\rvert dx'$ と一様に有界です。

### 設問(3)

$t>0$、$y$ は実定数として

$$
I(y)=\int_{-\infty}^{\infty}e^{iky}e^{-a^2k^2t}dk
$$

を求めます。被積分関数の絶対値は $e^{-a^2k^2t}$ で、$a>0$ かつ $t>0$ なら可積分なので $I(y)$ は絶対収束します。$y$ で微分した被積分関数の絶対値は $\lvert k\rvert e^{-a^2k^2t}$ で、これも $y$ に依らない可積分関数なので、積分記号下の微分が正当化されます。

$$
I'(y)=\int_{-\infty}^{\infty}ik\,e^{iky}e^{-a^2k^2t}dk
$$

に対し、$ik\,e^{-a^2k^2t}=-\dfrac{i}{2a^2t}\dfrac{d}{dk}e^{-a^2k^2t}$ と書き換えて部分積分します。$\lvert k\rvert\to\infty$ で $e^{-a^2k^2t}\to0$ なので境界項は消え、

$$
\begin{aligned}
I'(y)&=-\frac{i}{2a^2t}\left(\Bigl[e^{iky}e^{-a^2k^2t}\Bigr]_{-\infty}^{\infty}-\int_{-\infty}^{\infty}iy\,e^{iky}e^{-a^2k^2t}dk\right)\\
&=-\frac{i}{2a^2t}\bigl(0-iy\,I(y)\bigr)=-\frac{y}{2a^2t}I(y)
\end{aligned}
$$

となります。これは変数分離形の1階常微分方程式で、$t$ を固定して解くと

$$
I(y)=I(0)\exp\left(-\frac{y^2}{4a^2t}\right)
$$

です。$I(0)$ はガウス型積分で、$s=a\sqrt t\,k$（$a>0,\ t>0$ より $a\sqrt t>0$）と置換して

$$
I(0)=\int_{-\infty}^{\infty}e^{-a^2k^2t}dk=\frac{1}{a\sqrt t}\int_{-\infty}^{\infty}e^{-s^2}ds=\frac{\sqrt\pi}{a\sqrt t}.
$$

したがって答えは

$$
\int_{-\infty}^{\infty}e^{iky}e^{-a^2k^2t}dk=\sqrt{\frac{\pi}{a^2t}}\;e^{-\frac{y^2}{4a^2t}}\qquad(t>0)
$$

です。結果が実数値であること、$y$ の偶関数であることは、被積分関数の虚部 $\sin(ky)e^{-a^2k^2t}$ が $k$ の奇関数で積分が0になることから独立に確かめられます。

別の導き方として平方完成があります。指数は

$$
iky-a^2k^2t=-a^2t\left(k-\frac{iy}{2a^2t}\right)^2-\frac{y^2}{4a^2t}
$$

と書けるので、積分路を $\operatorname{Im}k=y/(2a^2t)$ へ平行移動できれば実軸上のガウス積分に帰着します。$e^{-a^2tz^2}$ は整関数で、帯 $\lvert\operatorname{Im}z\rvert\le\lvert y\rvert/(2a^2t)$ では

$$
\bigl\lvert e^{-a^2tz^2}\bigr\rvert=e^{-a^2t\{(\operatorname{Re}z)^2-(\operatorname{Im}z)^2\}}\le e^{-a^2t(\operatorname{Re}z)^2}\,e^{\frac{y^2}{4a^2t}}
$$

と評価できます。$\operatorname{Re}z=\pm R$ の縦辺の長さは $\lvert y\rvert/(2a^2t)$ で固定なので、縦辺の寄与は $R\to\infty$ で $e^{-a^2tR^2}$ のように0に向かいます。よってコーシーの積分定理から平行移動が許され、同じ結果を得ます。

### 設問(4)

設問(2) の $A_k$ と設問(1) の $u_k$ を代入し、$k$ 積分を先に実行します。

$$
u(x,t)=\int_{-\infty}^{\infty}dk\,\frac{1}{2\pi}\left(\int_{-\infty}^{\infty}f(x')e^{-ikx'}dx'\right)e^{ikx}e^{-a^2k^2t}
=\frac{1}{2\pi}\int_{-\infty}^{\infty}dx'\,f(x')\int_{-\infty}^{\infty}dk\,e^{ik(x-x')}e^{-a^2k^2t}.
$$

順序交換は $t>0$ なら正当です。二重積分の絶対値が

$$
\int_{-\infty}^{\infty}\!\!\int_{-\infty}^{\infty}\lvert f(x')\rvert\,e^{-a^2k^2t}\,dx'\,dk=\frac{\sqrt\pi}{a\sqrt t}\int_{-\infty}^{\infty}\lvert f(x')\rvert\,dx'<\infty
$$

と有限なので、フビニの定理が使えます。残った $k$ 積分は設問(3) で $y=x-x'$ とした場合そのものなので

$$
u(x,t)=\frac{1}{2\pi}\int_{-\infty}^{\infty}f(x')\,\frac{\sqrt\pi}{a\sqrt t}\,e^{-\frac{(x-x')^2}{4a^2t}}dx'
=\frac{1}{2a\sqrt{\pi t}}\int_{-\infty}^{\infty}f(x')\,e^{-\frac{(x-x')^2}{4a^2t}}dx'
$$

が答えです。$\dfrac{1}{2a\sqrt{\pi t}}=\dfrac{1}{\sqrt{4\pi a^2t}}$ と書けば、拡散係数 $a^2$ の熱核との畳み込みという標準形になります。核は $x'$ について全積分が1で、幅は $\sqrt{4a^2t}$ 程度、$t\to+0$ でデルタ関数に収束するので $u(x,t)\to f(x)$（$f$ の連続点で）となり、初期条件と整合します。なお $t<0$ では $e^{-a^2k^2t}$ が $\lvert k\rvert\to\infty$ で発散して $k$ 積分が定義できません。この表示は $t>0$ に対するもので、拡散方程式が時間の正方向にのみ素直に解けることを反映しています。

### 設問(5)

$f(x)=U$（$\lvert x\rvert\le L$）、$f(x)=0$（$\lvert x\rvert>L$）を設問(4) に入れると、積分範囲が有限区間になります。

$$
u(x,t)=\frac{U}{2a\sqrt{\pi t}}\int_{-L}^{L}e^{-\frac{(x'-x)^2}{4a^2t}}dx'.
$$

$s=\dfrac{x'-x}{2a\sqrt t}$、$dx'=2a\sqrt t\,ds$ と置換します。$x'=-L$ が $s=-\dfrac{L+x}{2a\sqrt t}$、$x'=L$ が $s=\dfrac{L-x}{2a\sqrt t}$ に対応するので

$$
u(x,t)=\frac{U}{2a\sqrt{\pi t}}\cdot 2a\sqrt t\int_{-\frac{L+x}{2a\sqrt t}}^{\frac{L-x}{2a\sqrt t}}e^{-s^2}ds=\frac{U}{\sqrt\pi}\int_{-\frac{L+x}{2a\sqrt t}}^{\frac{L-x}{2a\sqrt t}}e^{-s^2}ds
$$

となります。$\operatorname{erf}$ の定義は全実数で有効で $\int_0^{\alpha}e^{-s^2}ds=\frac{\sqrt\pi}{2}\operatorname{erf}(\alpha)$ は $\alpha$ の符号によらず成り立つので、積分を $0$ で切って

$$
\int_{-\beta}^{\alpha}e^{-s^2}ds=\int_0^{\alpha}e^{-s^2}ds+\int_0^{\beta}e^{-s^2}ds=\frac{\sqrt\pi}{2}\bigl(\operatorname{erf}\alpha+\operatorname{erf}\beta\bigr)
$$

を使えます（$e^{-s^2}$ が偶関数であることを用いました）。$\alpha=\dfrac{L-x}{2a\sqrt t}$、$\beta=\dfrac{L+x}{2a\sqrt t}$ として、答えは

$$
u(x,t)=\frac{U}{2}\left[\operatorname{erf}\left(\frac{L-x}{2a\sqrt t}\right)+\operatorname{erf}\left(\frac{L+x}{2a\sqrt t}\right)\right]\qquad(t>0)
$$

です。$x$ の位置による場合分けは要りません。

検算をいくつか挙げます。$\operatorname{erf}$ は奇関数で $\operatorname{erf}(0)=0$、$\operatorname{erf}(\pm\infty)=\pm1$ です。上式は $x\to-x$ で不変で、初期条件が偶関数であることと合います。$t\to+0$ の極限では、$\lvert x\rvert<L$ のとき二つの引数がともに $+\infty$ に行くので $u\to U$、$\lvert x\rvert>L$ のとき一方が $-\infty$、他方が $+\infty$ なので $u\to0$、$x=\pm L$ では一方が $0$、他方が $+\infty$ なので $u\to U/2$ となります。不連続点で左右の平均を取る形で初期条件が再現されています。逆に長時間後、すなわち $L\ll a\sqrt t$ の領域では、$\xi=\dfrac{x}{2a\sqrt t}$、$\varepsilon=\dfrac{L}{2a\sqrt t}\ll1$ と置くと $\operatorname{erf}$ が奇関数であることから

$$
\operatorname{erf}(\varepsilon-\xi)+\operatorname{erf}(\varepsilon+\xi)=\operatorname{erf}(\xi+\varepsilon)-\operatorname{erf}(\xi-\varepsilon)\simeq2\varepsilon\,\frac{d}{d\xi}\operatorname{erf}(\xi)=\frac{4\varepsilon}{\sqrt\pi}e^{-\xi^2}
$$

と展開でき、

$$
u(x,t)\simeq\frac{2LU}{\sqrt{4\pi a^2t}}\,e^{-\frac{x^2}{4a^2t}}
$$

となります。総量 $\int_{-\infty}^{\infty}u\,dx=2LU$ を保ったまま、幅 $\sqrt{4a^2t}$ のガウス分布に広がる形です。総量が $t$ に依らないことは、熱核の規格化と畳み込みからも、方程式を $x$ について全積分して右辺が境界項だけになることからも従います。$\operatorname{erf}$ の引数 $(L\mp x)/(2a\sqrt t)$ が無次元であることも、$a^2t$ が長さの2乗の次元を持つことと整合しています。

出典: 東京大学大学院理学系研究科 物理学専攻 平成16年度 修士課程 入学試験問題 数学。問題文は要約して引用しています。
